遠い森 遠い聲 ........語り部・ストーリーテラー lucaのことのは
語り部は いにしえを語り継ぎ いまを読み解き あしたを予言する。騙りかも!?内容はご自身の手で検証してください。
 



    みなさま お元気ですか? 16日朝まだき、わたしはいつになくすこぶる元気です。話せば長くなりますがそのわけをかいつまんでお話しましょう。さて 本気で語り手になろうと元旦に気持ちを固めたわたしですが、そのためになすべきことがいくつかありました。家族のしあわせのためになにができるか、会社の安定のためになにができるか、そしてわたし自身の身体と心と魂から余分なものをはずしてゆくこと。

    一年と少し前のことですがわたしの身体はボロボロでした。右足に重心をのせると膝に激痛が走り10分と立っていられなかったのです。車椅子での暮らしも覚悟するほどでした。病院に行っても膝の軟骨が減っているからその痛みを軽減するしかない、完治はしないとのことで、関節に注射をし鮫の軟骨などの薬とリハビリの処方をされるだけだったのです。

    どうにもならなくなって足をひきづりひきずり予防医学、アンチエイジングのインテグラシークリニックに通いだした時、西洋と東洋の自然医学を学び統合された石川院長から日頃の生活の癖が身体に出ること、どこか悪くなると身体はバランスをとろうとすること 関節のイタミは筋肉が引っ張られるために起こること、そのために骨格までゆがむこと、わたしの身体がかなりバランスの悪い状態であること、整理されない感情のしこりが筋肉の細胞に蓄積されることなどをうかがいました。身体が癒されることで過去のトラウマが癒されることをバランスセラピーで実感していたので院長のお話はストンと腑に落ちるものでした。

...しかし治療を続けるにはかなり多額の費用も時間も必要です。楽になったところでクリニックに通うのをやめて、また痛みだした昨年夏のことです。なにかないかなとみつけた古武術のワークショップで内筋...インナーマッスルをつかう方法と身体をほぐすエクササイズを教わったのです。足に特化して毎日してみたところ....張ってかちかちだったふくらはぎが次第にやわらかくなり、立つことも歩くことも楽になり 外反母趾で変形していた足の指も大分元に戻っていることに気づきました。

身体は変えることができる! 自分の力で!
それは大きなよろこびでした。身体の軸が確立していることは発声の基本ですし、発声=呼吸ですから語り手にとって自由な身体でいることはとても重要なことでした。

.....ここまでが前置きです。そこで自力整体に本気で取り組むことにしたのです。自力整体とは予防医学を志した矢上裕さんがはじめられたボディケア ライフケア メンタルケアの三本の柱からなる健康法です。わたしは語り手たちの会会員の穂積玲子さんからもうずいぶん前に勧められていたのですがなかなか踏み出せなかったのです。

   穂積さんは家族のためとご自分の身体の辛さから自力整体に出会い6年の間学ばれてきました。発声は13年学んだそうです。カタリカタリで発声と自力整体のワークショップで一度きていただきましたが、そのとき一緒にみえたお仲間たちのすっきり伸びた身体の美しさは目を瞠るほどでした。ちなみにちかごろ復帰され華々しい活躍をしている竹内結子さんは自力整体で痩せられたようです。

   一緒に受けた母がつづけたいと言い、日頃背中や腕の痛みに悩む義妹を誘い 娘たちにはナイスボディをめざそう!森家美化計画!!とハッパをかけ昨日 第一回目が実家の八畳間でスタートしました。久しぶりにお会いした穂積さんは一段とスリムになっていましたがやさしく且つ強靭でした。「今日は自分の身体を知ってもらいましょう」とわたしたちは身体を動かすことで自分の身体のどこが痛むかつまっているか 身体が欲していることを感じたのです。わたしの場合は右の腰と左の肩と肩甲骨のまわりでした。

   まず最も大事な仙骨(センチョウカンセツ)をほぐし、つぎに肩甲骨、仙骨と肩甲骨は連動している...ヒーラーの悦子さんが言ったことともつながります。穂積さんは自分のセンチョウカンセツを動かすことができます。これは驚き!!です。唾液線をほぐし顔のむくみをとるように耳下部から脇のリンパに流します。そして悲しみや怒りがたまるという右肋骨の縁は左よりずっと痛かったのです。

   穂積さんの補助整体...手を貸してくれる...で義妹は上がらなかった左腕があがるようになりました。母は身体があたたかくなったといい 娘は身体のめぐりがよくなったためかトイレが近くなりました。そしてわたしは日頃自分でしただけではほぐれなかった右ひざのうらがまっすぐ伸びました。そしてなぜだかほがらかになったのです。肋骨の縁をよくよく揉み解したからでしょうか。(なさるときは仰向けになった状態でどうぞ)

   身体はそのひとを語るのよ..と穂積さんはいいます。そうですね、語りは語るひとをおのずと語りますが、身体は今の自分そのものなのでしょう。わたしたちは自分の身体の声にもっと耳をかたむけてもいい...身体はさまざまなことを伝えようとしている....わたしたちは自分のこころの声にもっと耳を傾けてもいい...こころの奥にはわたしたちが日頃それと知らないけれどひそかに呟くものがあるかもしれません....

   わたしは身体と心と感覚 また身体と心と魂が密接につながっていることをキャシーのワークショップやRADAのワークショップで実感してきたのですが、ないがしろにしてきた身体の声をもっと聞いてゆきたいとあらためて思いました。そして癒し手としての穂積さんのスタートが家族を癒し 自分自身を癒すことであったことに想いを馳せました。わたしの語り手としての真のスタートもそこからはじまるのだと思います。
家族ひとりひとりを知り、そのまま抱きしめることから...
自分自身を知り、抱きしめ、癒すことから...




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   水戸茂雄先生門下生の発表会の開かれる近江楽堂に行きました。ルネサンスリュート、バロックリュートを弾かれる方々は不思議と痩せ気味の背の高いストイックな雰囲気の方が多いのでした。けれどもそれぞれの楽器の音色、艶、倍音の量と質は驚くほど違っていました。楽器の持ち方、足の組み方も...水戸先生はそうした瑣末のことにこだわらないで生徒の個性をたいせつにして育てているのだと思いました。


   女性の演奏家によるRobinというルネサンスリュートの曲がはじまったとき、緑の鎧戸が目に浮かびました。そしてつぎつぎと場面がかわりわたしは眼前に浮かぶものがたりを追っておりました。透きとおった悲しみのような感情がわたしを捉え涙が溢れていました。...旋律というより倍音の力なのかもしれません。緻密な倍音特有のバイブレーションは心地よいばかりでなく身体のDNAレベル、心や感情の無意識レベルに作用するのだそうです。水戸先生の演奏を聴いて見えたのは古びた..金の塗布された木片でした...工芸品の一部なのか家具の一部なのか...やがて紫とピンクと黄金の絢爛たる夕焼けが...地中海...とわたしは思いました。リュートの響きがわたしの奥のたぶん今世でない記憶を揺さぶったのかもしれません。近江楽堂の音響は古楽に相応しいのでしょう。

   倍音は自然界の音に含まれていることを以前にお話しました。水のせせらぎ、木の葉のそよぎ、わたしたちが自然のなかでほっとするのは音の環境もあるのでしょう。そして、ひとの肉声にも倍音は多く含まれています。あいうえおの母音のなかに含まれるので おかあさん方はそれと知らず赤ちゃんに「いぃこねぇ..よぉし よぉし...」と母音を多くして語りかけるのです。わたしたち語り手にも母音の発声はとてもたいせつです。倍音は聴くひとを安心させ、そのうえに無意識界にいざなうからです。

   ニックが語ったとき あんなに広く感じられた近江楽堂が今日はとてもこじんまりと感じられます。語れる...ような気がしてきました。わたしは響きの溢れる演奏より余分なものの無い演奏に惹かれます。  そのような語りができたらと思います。先生が今日印刷したちらしをくばってくださいました。...これからの二ヶ月は余分なものを捨ててゆく時間なのだという予感がします。

   会のなかにあっては構築してゆくときです。今日はオランダの語り手ウィムさんのパートナーかりんさんとメールで打ち合わせをしました。育成のスタッフも揃いました。着々と準備は進んでいます。


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