遠い森 遠い聲 ........語り部・ストーリーテラー lucaのことのは
語り部は いにしえを語り継ぎ いまを読み解き あしたを予言する。騙りかも!?内容はご自身の手で検証してください。
 



    夕べ 攻殻機動隊を見ました。伝説的な日本のアニメのひとつなのですが 今まで見ていなかったのです。2029年 第3次核大戦とアジアが勝利した第4次非核大戦後、脳をネットに直接接続する電脳化技術や、義手・義足にロボット技術を付加したサイボーグ(義体化)技術が発展、普及し 科学技術が飛躍的に高度化した日本が舞台。電脳化され義体化された人間が人間たりうるモノはなにか がテーマのようです。ストーリーはテロや暗殺、汚職などの犯罪を事前に察知してその被害を最小限に防ぐ内務省直属の公安警察組織「公安9課」通称「攻殻機動隊」の活動を通して展開します。

    おもしろかったです。作者は人間が限りなくロボットに、そしてロボットが限りなく人間に近づいた時代、そのふたつを決定的に分けるのがゴーストと定義していたようです。ゴーストとは 自分が、自分自身であるために最低限必要なモノ、又はその境界に存在するモノであるのと同時に あらゆる生命・物理・複雑系現象に内在する霊的な属性、現象、構造の総称であり、包括的な概念......つまり個のなかに存在し 個を個たらしめているとともに森羅万象のなかに存在しすべてが大河の一滴のようにつながっている? とわたしは解釈したのですが どうでしょうね。

    少佐こと草薙素子さんの声が魅力的 コントロールされた 過不足の無い それでいて微妙なニュアンスのある声 かなりはまりました。このアニメがなかったら ハリウッド映画「マトリックス」は生まれなかったでしょうね。日本のアニメはすごいね。ハリウッドでスピルバーグ?が実写化とか。


素子さん

  タチコマというロボットたちがかわいい。思考を獲得してゆく 助け合い、思いやりとか自己犠牲まで体現してゆく.....機械に過ぎないのですが 霊性をもってゆくんですね。


タチコマ

    この作者さんはサリンジャーがお好きなのかな? 攻殻機動隊にでてくる”笑い男”は九つのものがたりのひとつにあったし 「あなたは世界中で起こる何もかもがインチキに見えてるんでしょうね」という”ライ麦畑でつかまえて”のせりふもでてきます。ちなみに少女漫画家はサリンジャーファンが多いです。すぐ思い出すのが 名作「バナナフィッシュ」そして大島さんのミモザ館でつかまえて.....ついでにわたしが一番最初にプロデュースした語りの会のタイトルは”九つの物語”そのままでした。主人公の少年のように 子どもたちが落ちないように? 見張っていたいと若かったわたしも思ったことがあります。

    攻殻機動隊 → コチラ

名せりふ

世の中に不満があるなら自分を変えろ!!。それが嫌なら、耳と目を閉じ、口をつぐんで孤独に暮らせ!!。

我々の間には、チームプレーなどという都合のよい言い訳は存在せん。有るとすればスタンドプレーから生じる、チームワークだけだ。

バトー、忘れないで。貴方がネットにアクセスするとき、私は必ず貴方の傍にいる。

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真央さんのおかあさんが亡くなって 知らなかったことをいくつか知りました。フィギュアスケートをつづけるのは実にお金がかかること。おかあさんが 日本人がきらいだったタラソワコーチのもとにみずから出向いて 真央さんのコーチをたのんだこと。タラソワコーチクラスだと年間1500万円くらい指導料がかかること 一曲 振り付けしてもらうだけで100万円 大会についていってもらう費用 等 年間3000万くらいとあるのを読み ただただ驚きました。

ふつうのサラリーマン家庭ではとてもできないことです。そういえばテニスの錦織くんのテニス留学もたいそうなお金がかかったと聞いたことがあります。スポンサーを探すなど 世界に名をのこすアスリートになるには才能と幸運と努力ともっとなにかひつようなものもあるのでしょうね。

おかあさんのお話では 天分は姉の舞さん 真央さんは努力型とか...そこでわたしは 最近語りにしてみた 泣いた赤鬼の一節を思い出したのです。村人と ともだちになりたくてしかたがない赤鬼に青鬼は 自分がわるものなるから赤鬼がこらしめてくれるようにいいます。そうすれば村人は赤鬼を味方と信じるだろうと....赤鬼は
「あれじゃあ 青くんにすまないよ」というと青鬼はさびしげにわらって
「なにか おおきなことをしようとするなら だれかの犠牲がひつようなんだよ」といいました。

わたしはすこし覚りました。フィギュアに情熱と努力を注ぎ込むこと、時間とたゆまぬ努力をささげ ケーキや甘いものなどおよそ少女のたのしみに目をくれず ひたすらすべること。それだけでなく家族の愛と時間とお金をささげること いわれないバッシングや不公正に耐えること........そこではじめて ひとの魂を揺るがす 天使の粉が舞い降りるような.....と形容される真央さんのフィギュアスケートの数々が生まれたのだと.....

真央さんはおかあさんが望まれたように おおぜいのひとから愛されるスケーターになりました。なんとおおくの”贄”がささげられたことでしょう。究極の捧げものは 愛するものの死にほかなりません。きっと 真央さんは これからもっともっと輝くことでしょう。暗い闇の世を照らし 希望をもたらすひとつのひかりになることでしょう。

さて あなたはなにを捧げることができますか。あなたのたいせつなもののために。わたしはなにを捧げられるでしょう。



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   「質屋」を観た。この映画はわたしのベストワンだった。次に「すきなのが怒れる11人の男たち」.....40年ぶりに観て驚いた。わたしは たしかに青い空.....を見たと思ったのに 映画はモノクロだった。白い雲 蒼い空 草原のピクニック うつくしい妻 子どもたち 両親......そこへナチスがやってくる。男はすべてを失った。目の前で妻がドイツ兵に犯された。どうすることもできなかった。ニューヨーク 教授だったユダヤ人の男は質屋のオヤジになっていた。週一度木曜日 所轄の刑事が金を取り立てにくる。貧しいひとたちがひきもきらず 質草を持ってお金を借りにやってくる。フラッシュバックのように過去がよみがえり男を苦しめる。やさしい妻。幼い息子 家族を守れなかった自分。男はなにも信じてはいなかった。正義も愛も芸術もなにもかも......お金だけだった。その金も実は売春宿の上がりからくる不浄の金と男は知る。質屋は暗黒街のボスの事業の隠れ蓑になっていたのだ。

そんな男を慕っていたのはジーザスという若い店員だった。.....が 彼は 強盗の手引きをしてしまう。仲間が男に銃を向けたとき ジーザスは男を守ろうとして 銃で撃たれ 血にまみれて死ぬ。男は自分のためにジーザスが死んだことを知り メモ刺しの鉄の針でわが手を刺し貫き おもての雑踏へふらふらと出てゆく。

若かった わたしは この映画を 回心をテーマにした映画と思っていた。わが子を失った男が 息子のような......生きていたらそのくらいになっていたであろういはば 息子の身代わりのような店員の無償のわが身を投げ出す愛で 蘇生した 甦った男のものがたり 再生のものがたりとずっと思っていた。

だが 別の見方もできるのだった。わが罪で キリストを殺した男の贖罪のものがたりと そう見ることもできる。衝撃だった。.......それは 今 わたしが 自分のうちの罪に気づいたからかも知れなかった。ものがたりはこんなにも変容するのだった。


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浅田真央さんコメント

「応援してくださっている皆さん、スケート関係、及びマスコミの皆さんへ

 この度は、大変ご心配をおかけするとともに、試合直前の欠場となり、大変ご迷惑をおかけしました。最初ケベックで連絡を受けたときは、今すぐに帰りたい、という気持ちと、試合を欠場しても良いのか?という思いで複雑でしたが、すぐに帰国して良かったと思っています。

 帰る飛行機の中では、色々な事を考えましたが、きっとお母さんは自分が帰ってくるのを待っていてくれると信じて、ずっと祈っていました。

 しかし、成田空港に到着してすぐにメールを確認すると、「ママは頑張れなかった」というお父さんからのメールを見て、涙が止まりませんでした。それでも、もしかしたら、と思い、名古屋の病院に駆けつけ、何度も「真央だよ!」と叫びましたが、やすらかな顔をしたお母さんは、やはり目を開くことはありませんでした。

 でも、充分頑張ったし、もう、痛い思いをしないで済むんだ、と思うと、少しホッとする部分もあります。

 この半年、容態が良くない時が時々あり、名古屋を離れる時は、いつもこれが最期かも、と思いながら出発していました。まだ、信じられない気もしますが、お母さんに今までより近くで見守られている気がします。

 私たち姉妹にたくさんの愛を注いでくれたお母さんに、何度「ありがとう」と言っても足りません。

 生前、家族で約束した通り、今後も自分の夢に向かって、やるべき事をしっかりやることが、お母さんも喜んでくれる事だと思い、今まで通り練習に励みたいと思います。

 皆さん、今後とも応援よろしくお願いします。

      浅田 真央 」







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2011年12月10日、長崎出身の脚本家 市川森一さんが肺がんのため亡くなられました。

手がけた仕事は多彩でしたが 忘れがたいのはウルトラマン 傷だらけの天使 太陽にほえろ・・・・

ウルトラマンシリーズ 「最後の願い」から

「優しさを失わないでくれ。弱い者を労り互いに助け合い、どこの国の人とも友達になろうとする気持ちを失わないでくれ。たとえその気持ちが何百回裏切られようとも。それが私の最後の願いだ。」

今 日本のひとにとてもたいせつなきらきら光ることばです。

そして 市川さんは こうも言いました。

「芸能はみな神に捧げられたものだ」

わたしは亡くなってはじめて 市川さんがそうおっしゃっていたと知ったのですが おなじことを12年間 おもいつづけてきました。語り部として ものがたりを生むものとして・・・・・今年は  自分のなかのささやかな神性をとおして 聴き手のなかの神 に・・・・・ということに気づきました。市川さんは人間を信じる作品をたくさん残されました。 もしかしたら そんなこともおもっていらっしゃったのではないかと思います。

ご冥福をお祈りもうしあげます。


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    パトリック・チャンのフリー演技 4回転 2回 ミスして 内容もイマイチで それで 173点だって 審判はなに見ているんだか ・・・・ 高橋くんも羽生くんもほんとうにいい演技でした。魂のこもったフリーでした。ありがとう。

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   真央ちゃん どうか間に合いますようにと祈っていましたが 間に合わなかったのですね。でも 帰ってきてほんとうによかったと思います。今日は悲しくて悲しくてなりませんでした。匡子さんの死を心から悼みます。

   わたしは小学生のころから新聞が好きでした。我が家では 朝 新聞の争奪戦が繰り広げられたほどです。毎日を20年 そのあとは朝日でした。浅沼委員長暗殺も安保闘争もベトナム戦争の終結も新聞で知りました。教育の森 を愛読していました。新聞に書かれていることはみな真実 社会の木鐸と信じて疑いませんでした。

   その信頼に疑念が指した最初が 浅田真央さんのことでした。フジテレビなどの不可解な報道だけでなく新聞もおかしかった。当時 毎日新聞をとっていましたが 記事も写真も浅田選手の扱いがおかしかったのです。なぜ おかしいかわかったかといいますと わたしはフィギュアスケートを50年近く見つづけてきました。まだこんなにもてはやされるまえ 真夜中近く NHKでひっそり放映されていたときも見ていました。歴史に残る ”ボレロ”も見ました。

   浅田真央という選手が不世出の選手であること 技術だけでなく美しさという点においても類稀であり 音楽とほんとうの意味でひとつになるというごく限られた選手にしかゆるされない翼を持っていると確信できたからこそ 報道の奇妙さに気がついたのです。絶対的なスケールに照らしあわせれば 小手先のごまかしなど白昼のイルミネーションのようなものです。

   それでは 浅田選手はどのようにしてその輝きを自分のものにしたのでしょう。天分があったかもしれない、間違いなく血のにじむような努力もしただろう.....けれど 浅田選手が他の選手にも大きな影響をあたえ フィギュアスケートを変えるまでの選手に成長を遂げたのは おかあさんの力なしには考えられないと思います。

   「決めたことを最後までやりとおす」ことを子どもたちに求め 山田コーチに娘たちを炊くし 毎日長いときは20時間の練習をさせた母でした。毎日 娘の足をマッサージする母でした。オリンピックのころは競技場に行くことはおろか実況さえ見られなかった母でした。

   匡子(きょうこ)さんは真央さんの力をよく知っていたはずです。ですからいわれなきバッシングや ジャッジに いやというほど傷ついていたと思います。親というものは自分が叩かれるより子どもが叩かれるほうが何十倍もつらいものです。どんな思いでわが子をみつめ 守ろうとしてきたか 察するにあまりあるものがあります。

   真央さんはカナダのオリンピックのあと「メダルをとります」と天真爛漫にはいわなくなったように思います。かわりに口にすることばは”できることを精一杯やる””ベストを尽くす” .......それはアスリートとして自分を乗り越えてゆくという絶対無比の目標です。....... でもうらを返せば メダルが必ずしも努力と実力に対して与えられるのではないことを骨の髄まで知ってしまったという切ない一面もあるのではないでしょうか。

   日本中でおおぜいのひとが今夜の月をみたことでしょう。そして多くの方が匡子さんの死を悼んだことと思います。匡子さん あなたが丹精こめて愛情こめて育て 守った真央さんは フィギュアスケートを超えて 多くのひとの希望になりました。多くのひとが勇気付けられ 明日へ向かっていく力をもらい 多くのひとが真実に気がつくきっかけをもらいました。わたしもそのひとりです。ほんとうにありがとうございます。おつかれさまでした。やすらかにおやすみください。

   

    

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おかあさんの病気で 浅田真央さん グランプリファイナル欠場だそうです。表にはでないで真央さんを支えつづけたおかあさん 毎日 真央さんのマッサージをしたおかあさん 真央さんは自動車の免許をとって おかあさんの病院にお見舞いに通いました。おかあさん がんばってください、どうかよくなりますように。

もうすぐグランプリファイナルです。浅田真央さんを少女のころからずっと見守ってきました。そしていつからか勇気と力をもらっていることに気がつきました。2008年も2009年も2010年も素敵だったけれど 今年のあなたはことにうつくしい。日に日に余分なものを削り落としてうつくしく透明になってゆく。そしてあなたの笑顔 貼り付けた笑顔ではなくて 心のそこから浮かび上がる花咲くような笑顔......なにがあっても乗り越えてゆけるような気がしてきます。

シェーラザード  
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トトロ 風の通り道
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