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写真はリスボンからエヴォラへと続く幹線道路の景色。電線をつなぐ鉄塔の上にはコウノトリの巣がいっぱい。
【エヴォラへの道】
リスボンを離れて、バスで東南に130キロ離れたアレンテージョ地方の古都エヴォラへ。
リスボンのセッテ・リオスバスターミナルを出発し、テージョ川にかかるヴァスコ・ダ・ガマ橋を抜けていきます。川の青さと空の青さに吸い込まれていくよう。
この橋は17.2キロメートルとヨーロッパ最長の橋で、朝も夕もとにかく景色がイメージ通りの「リスボン」なのです。エヴォラからの帰りは夕方だったのですが、同じ湿度のある日本とはまた違う、パステル系水彩画。ヨーロッパ的色彩の空と水の中心に立ったような現実から少し浮遊したような不思議な感覚がありました。
やがて風景は湿度の薄い緑と乾燥した大地へと一変。海沿いのリスボンから内陸に向かう4車線道路からは日本とは違う丸い松、ひよっと伸びたオリーブ林やユーカリ、コルクの林が見え、時折、間を占める草原に豚やヤギなどの家畜の群れがゆっくりと動いています。電気を運ぶ鉄塔のあらゆる角度にコウノトリの巣がいっぱい。絵本のような景色がえんえんと続きました。1時間半の車窓は飽きることがありません。
一瞬、霧にむせぶ地帯を抜けると、エヴォラの街に到着。ここでは雲一つないカンカン照りの日差しが降り注いでいました。
(つづく)
※次週の更新はお休みします。季節の変わり目ですので、ゆっくり深呼吸を忘れずにお過ごしください。
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