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雲南の月餅1

2017-10-22 11:50:22 | Weblog
写真は雲南ハムの入った月餅「雲腿月餅」。雲南では王道といえるほど人気がある。

【慣れないと・・・】
うっとおしい天候が続いているので(被害が出ませんように!)、ここらでさわやかな秋の話題に。

 秋といえば中秋の名月。日本では中秋の名月は新聞やテレビで「今日は中秋の名月です」と触れられる程度だが、月の満ち欠けで暦を作る農暦(旧暦)を大切にする中国、韓国、その他のアジア諸国では、お祝いのために国挙げての大型連休や行事が盛大に行われていました。

 さらに韓国ではハングルの日というハングル文字が制定された日とも重なり、日本のBSニュースで韓国のニュース番組が流れていたのですが、なんとニュースキャスターが、韓流ドラマでもやっているのか、と思うような両班の格好をして、黒い、伝統帽子をかぶって丹精な顔立ちで神妙に日々のニュースを伝えているのを見たときには、何事が起きたのかと腰を抜かしたのですが、要は中秋の名月とハングルの日だから、というシンプルな理由だったのでした。日本だったら、羽織袴でニュースを読むことになるのでしょうか?

 さて、そんな日に中国でかかせないのが月餅です。なかに餡が入って周りを卵、小麦粉、油ベースの生地で包んだ円筒形や花型をした甘いお菓子。

 中国の50年ほど前の小説、老舎の「月餅」には、お姑さんがお嫁さんに立派な子どもを産んで欲しいと、人の頭ほどに過剰に大きな月餅を日々、食べさせ続ける話もあり、庶民には栄養豊富で、とびきりの時にしか食べられないお菓子として定着しています。

 当然、雲南でも中秋節の近くになると、月餅が売られるようになりますが、特徴的なのが餡。中国全土でオーソドックスな、小豆やクルミなどの豆から作った黒あん、白あんなどの甘めのものがずらりと主流を占めるなか、果物の甘露煮やコンポートを入れたもの(いちご大福より、若干、日持ちするかたちのもの)や、ぎょっとするしょっぱさの餡が意外と人気を博しているのです。

 このしょっぱい餡は、雲南特製の「宣威ハム」かそれに近いハムなのです。

 月餅は甘い物と思いこんで、お茶を入れておもむろに口に入れたときのしょっぱさには、本当にたじろぎました。しかも独特の発酵臭。

 娘のいた幼稚園でも中秋節前後のおやつに出されたとのことで、果物月餅はまあ、よかったものの、このハム月餅は塩がガリッとする感じで、今でも厳しい思い出の一つとなっているようです。
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