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http://mylibrary.maeda1.jp/0482WorldRank1.pdf
(世界ランクシリーズその1)
国連などの国際機関あるいは世界の著名な研究機関により各国の経済・社会に関するランク付け調査が行われている。これらの調査について日米中など世界の主要国及びトルコ、エジプト、イランなど中東の主要国のランクを取り上げて解説するのが「世界ランクシリーズ」である。
第1回のランキングは国連人口基金(UNFPA)発行の「世界人口白書2019」のデータにより各国の人口・出生率・平均余命等について比較した。
世界人口白書のURL:
https://www.unfpa.org/sites/default/files/pub-pdf/UNFPA_PUB_2019_EN_State_of_World_Population.pdf
(世界総人口77億人、中国とインドの2か国が10億人超!)
1. 世界の総人口と主要国の人口
(表http://rank.maeda1.jp/1-T01.pdf 参照)
国連人口基金(UNFPA)によれば2019年の世界の総人口は77億1,500万人である。最も人口が多いのは中国の14.2億人、ついでインドの13.7億人であり、人口が10億人を超えるのはこの2か国だけである。これに次ぐ世界3位は米国の3.3億人、4位インドネシア(2.7億人)、5位はブラジル(2.1億人)とされている。
(注)各国の人口は調査機関によって多少の相違があり、例えば同じ国連から公表されているWorld Population Prospects 2019(http://worldpopulationreview.com/ )によれば中国の人口は14.4億人であり、また人口世界5位はブラジルではなくパキスタン(2.2億人)とされている。
因みに日本の人口は1億2,690万人である。また中東の主要国はエジプトが1億人であり、中東で最も人口が多い。なお前回(2018年)調査では同国の人口は9,940万人であったが、今回は1億人を突破している。エジプトに次ぐのがトルコの8,300万人、イランの8,280万人であり、これら3カ国の人口が突出して多い。この他の国で人口が多いのはイラク(4,040万人)、サウジアラビア(3,410万人)である。
(若年層が3割前後の中東諸国、65歳以上が3割の日本!)
2.年齢別人口構成
(表http://rank.maeda1.jp/1-T01.pdf参照)
(図http://rank.maeda1.jp/1-G04.pdf参照)
人口を(1)0-14歳(若年層)、(2)15-64歳(青・壮年層)及び(3)65歳以上(老年層)に分けた年齢別人口構成で見ると、全世界(77億人)の平均は若年層が26%、青・壮年層は65%、老年層9%である。人口が世界で最も多い中国はそれぞれ(1)18%、(2)71%、(3)12%であり、若年層が世界平均を下回る一方、青・壮年層及び老年層の割合が高い。また米国の年齢別人口構成は、(1)19%、(2)65%、(3)16%と、青・壮年層は世界平均と同じであるが、若年層は世界平均より少なく、逆に老年層が多い。
日本の場合は若年層が全人口の13%であり、世界平均の半分にとどまっている。また青・壮年層も59%と世界平均を下回っており、65歳以上の老年層が全人口の28%を占めており、世界平均あるいは中国、米国をも大きく上回っている。
中東諸国は一般に0-14歳の若年層の割合が高く、65歳以上の老年層が少ないのが特徴である。1億人を超える人口を抱えるエジプトの場合、年齢別構成は(1)33%、(2)62%、(3)5%であり若年層が3分の1を占めている。イラクは若年層の割合がさらに高く構成比は(1)40%、(2)57%、(3)3%である。イランとトルコは世界の平均にほぼ近い構成比率であり、イランは(1)24%、(2)70%、(3)6%、トルコは(1)24%、(2)67%、(3)9%である。UAEの場合は若年層の割合が日本と同程度の14%であり、老年層は1%にとどまり85%は15-64歳の青・壮年層が85%を占める特異な構成比を示している。但し同国の人口の大半は外国人労働者であり、彼らは当然のことながら青・壮年層であるため、同層の比率が極めて高いのである。
(続く)
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