石油と中東

石油(含、天然ガス)と中東関連のニュースをウォッチしその影響を探ります。

石油と中東のニュース(11月22日)

2019-11-22 | 今日のニュース

(参考)原油価格チャート:https://www.dailyfx.com/crude-oil

(石油関連ニュース)

・プーチン露大統領:原油市場安定のためOPEC産油国と協力。12/5日総会での減産強化には反対の模様

(中東関連ニュース)

・トルコ内相:年末までに287人のイスラム国外国人戦闘員を西欧本国に送還

・イスラエル、ネタニヤフ首相の起訴正式決定

・サウジ皇太子、韓国国防相と会談

・サウジ/中国の汚職対策当局者が情報交換

・サウジアラムコIPO、受付開始5日間で730億リアルの応募

・サウジ:三井物産、独BASFなどと総額20億ドル超の石油化学合弁事業のMoU締結

 

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世界競争力は米国2位、日本6位、UAE25位:世界・中東主要国の競争力(下)

2019-11-22 | その他

(注)本レポートは「マイライブラリー」一括してご覧いただけます。

http://mylibrary.maeda1.jp/0484WorldRank2.pdf

 

(世界ランクシリーズその2)

 

5.主要国の分野別競争力(レーダーチャート)

 冒頭に触れた通り世界競争力指数は「制度機構」から「イノベーション力」まで12の分野について世界140カ国を順位づけたものであるが、ここでは(1)シンガポール、米国、日本のトップグループ3カ国、(2)UAE、中国、サウジアラビアの世界20~30位グループ、及び(3)トルコ、エジプト、イランの中東の三大国、の3つのグループについて分野別の世界順位をレーダーチャートで比較する。

(図http://rank.maeda1.jp/2-G02.pdf参照) 

 

レーダーチャート図は最も外側が世界順位1位であり内側の中心は世界151位である。また最上段の総合順位以下時計周りの1から12の数字は各分野を示している。各分野の世界順位を結ぶ輪が各国の状況である。レーダーチャートの輪が外側に広がっているほど世界での順位が高く、また輪の形が円に近いほど各分野で平均した競争力があることを示している。

 

(1) シンガポール、米国及び日本の比較

 これら3カ国の総合順位はシンガポール1位、米国2位、日本6位である。シンガポールは12分野のうち(2)インフラ、(5)健康・医療、(8)労働市場の3分野で世界1位であり、その他(1)制度機構、(3)情報通信技術、(7)製品市場、(9)金融システム、(10)市場規模の各分野でも世界のベスト・ファイブに入っている。比較的世界ランクが低いのは(4)マクロ経済安定性の分野のみであり、ほぼ全ての分野で安定した高いランクである。

 

 米国は12分野のうち7つの分野でベスト・テンに入っており、(10)市場規模、(11)ビジネスダイナミックス、(12)イノベーションの分野では総合世界1位のシンガポールを上回っている。同国の順位が低い分野は(5)健康・保健の世界55位であり、これは共に世界1位であるシンガポール及び日本と大きく異なっている。

 

 総合6位の日本は(5)健康・保健分野が世界1位であるほか、(2)インフラ、(3)情報通信技術、(7)製品市場、(10)市場規模、(12)イノベーションの各分野が世界のベスト・テンにランク付けされている。一方、ランクが低いのは(4)マクロ経済安定性が世界42位である。

 

 3か国に共通しているのは(10)市場規模の評価が世界2~4位と高く、それに対して(4)マクロ経済安定性が世界40位前後と比較的低く評価されていることである。

 

(2) 中国、UAE及びサウジアラビアの比較

 3か国の中ではUAEの総合順位が25位と最も高く、次いで中国28位、サウジアラビアは36位である。3か国は(12)イノベーションの世界ランクが比較的近く(中国24位、UAE33位、サウジアラビア36位)、また(9)金融システムについても30位前後にランクされているが、その他の分野については格差が大きい。例えば(4)マクロ経済安定性ではUAE及びサウジアラビアが共に世界1位であるが、中国は39位にとどまっており、一方(10)市場規模では中国は世界1位であるが、サウジアラビアは17位、UAEは32位である。また(11)ビジネスダイナミックス分野はUAE(31位)、中国(36位)に対してサウジアラビアは大きく差を開けられ世界109位にとどまっている。

 

(3) トルコ、エジプト及びイランの比較

 中東の大国と言われるトルコ、エジプト及びイランの競争力ランクはそれぞれ61位、93位、99位であり、トルコは総合順位及び分野別順位のすべてでエジプトあるいはイランを上回っている。これら3か国は人口が8千万ないし1億人であり、サウジアラビア、イラクなどの周辺国を大きくしのいでいる。(10)市場規模分野のランクがいずれも20位前後と世界的にも高いのは人口規模によるものであるが、その他の多くは世界50位以下であり、分野によっては世界100位以下のものも少なくない。

 

 3か国で比較した場合、(4)マクロ経済安定性は3か国とも130位前後と世界最下位レベルである。(2)インフラ分野ではトルコ、エジプトが50位前後であるのに対しイランは80位である。(8)労働市場分野は3か国とも世界100位以下にランク付けされている。イランがエジプトを上回っているのは(3)情報通信技術、(5)健康・医療、(6)技能など分野が限られており、ほとんどの分野はトルコ-エジプト-イランの順である。

 

以上

 

本稿に関するコメント、ご意見をお聞かせください。

        前田 高行         〒183-0027東京都府中市本町2-31-13-601

                               Tel/Fax; 042-360-1284, 携帯; 090-9157-3642

                               E-mail; maeda1@jcom.home.ne.jp

 

 

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