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http://mylibrary.maeda1.jp/0531ImfWeoApr2021.pdf
1.2021/22年の経済成長率(続き)
(高成長が際立つ中国とインド!)
(2)主要国のGDP成長率
(図http://menadabase.maeda1.jp/2-B-2-02.pdf 参照)
世界及び中東主要国の昨年から来年まで3年間の成長率を見ると、まず目につくのはほとんどの国はこの3年間の成長率に著しい変動が見られることである。即ち、昨年のマイナス成長の反動で今年は高い成長率が見込まれ、来年はそれが通常のペースに戻ると予測している。
日本は昨年の▲4.8%のマイナス成長から今年はプラス3.3%に変わり、来年はプラス2.5%に落ち着くとIMFは予測している。後述する通り2018及び19年の日本の成長率は0.6%及び0.3%といずれも1%以下であり先進国の中でも比較的低い伸びにとどまっている。今年は昨年の反動で成長率が高めになると見込んでいるが、新型コロナウィルスは終息の兆しが見えず昨年のマイナス成長を跳ね返して3%台の成長が確保できるのか、さらに来年についても経済が常態を戻り2.5%の成長が期待できるのかは予断を許さないであろう。
米国の場合、昨年実績は▲3.5%であったが、今年は一気に6.4%の成長を達成し2年間で10%近い大きな変動が見込まれている。また来年も3.5%の成長が予測されている。米国はバイデン新政権が総額1.9兆ドルの巨額の景気刺激策を発動しており、景気がV字回復して今年と来年はかなりの経済成長が見込まれる。
一昨年まで高度成長を続けてきた中国は、コロナウィルス禍を早期に押さえ込み、昨年の成長率もGDP大国の中で唯一2.3%のプラス成長を達成している。そして今年及び来年の成長率はそれぞれ+8.4%、+5.6%と予測されている。今年1-3月は昨年同期比18.3%の高い成長率を達成していることを勘案するとIMFが見込む成長率を実現することは難しくなさそうである。
インドはここで取り上げた国の中では3年間の経済成長率の振幅が最も激しく、昨年は▲8.0%のマイナス、今年は12.5%の高度成長、そして来年も6.9%の成長が予測されており、昨年と今年のプラス・マイナスの差は20%を超えている。但し最近のインドはコロナ禍が拡大する様相を見せており、今年二桁成長を達成できるか多少問題含みである。
MENAの主要国の3か年の成長率は、サウジアラビアが▲4.1%(昨年)→2.9%(今年)→4.0%(来年)であり、トルコは1.8%(昨年)→6.0%→3.5%、イラン1.5%(昨年)→2.5%→2.1%である。サウジアラビアを除きトルコ及びイランは共に3か年を通じてプラス成長が続くと予測されている。イランの場合、今年から来年にかけては米国の経済制裁がどの程度解除されるかが経済成長のカギを握るものと思われる。
(続く)
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