石油と中東

石油(含、天然ガス)と中東関連のニュースをウォッチしその影響を探ります。

サウジアラムコと五大国際石油企業(IOCs)の2020年業績比較 (6)

2021-04-09 | 海外・国内石油企業の業績

5.Balance Sheetの比較:(表http://menadabase.maeda1.jp/1-D-4-61.pdf 参照)

(アラムコの資産総額5,105億ドル!)

(1) 資産

(図http://menadabase.maeda1.jp/2-D-6-36.pdf 参照)

 アラムコの資産総額はIOC5社のいずれよりも大きい5,105億ドルである。メジャーズで最も資産が大きいのはShellの3,793億ドルであり、次いでExxonMobil3,328億ドル、bp 2,677億ドル、Total 2,661億ドルで、Chevronが最も小さい2,398億ドルである。Shell及びExxonMobilはアラムコの7割前後、その他3社はアラムコのほぼ2分の1の規模である。

 

 資産を固定資産(Non-current assets)と流動資産(Current assets)の比率で見ると、アラムコは固定資産79%、流動資産21%である。IOC5社はそれぞれShell76%:24%、ExxonMobil87%:13%、BP73%:27%、Total70%:30%、Chevron89%:11%である。アラムコと5社の間に大きな違いは見られないが、Chevronは固定資産の割合が最も大きく、逆にTotalは固定資産の割合が他社に比べて低い。金額面で見るとアラムコが固定資産及び流動資産共に最も多く、メジャーズではShellが固定資産、流動資産共に最も多い。一方Chevronは流動資産が261億ドルであり、他社に比べて非常に少ない。

 

(続く)

 

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        前田 高行         〒183-0027 東京都府中市本町2-31-13-601

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