(注)本レポートは「マイライブラリー」で一括してご覧いただけます。
http://mylibrary.maeda1.jp/0598OilMajor2023.pdf
III. 過去2年間の四半期業績推移(続き)
3.キャッシュフローの推移
(2022年には200億ドルを超えたExxonMobilとShellの営業C/F!)
(1)営業キャッシュフロー(図:http://menadabase.maeda1.jp/2-D-4-72.pdf 参照)
2022年1-3月期から2023年10-12月期までの四半期ごとの営業キャッシュフロー(以下C/F)の推移は概略以下の通りであった。
営業C/Fはほぼ売上規模に比例するため売上高が大きいExxonMobil及びShellが毎期他社を上回っている。2022年1-3月期のExxonMobil、Shellの営業C/Fは148億ドルであり、他の3社は100億ドルを下回っていた。ExxonMobilは同年7-9月期に244億ドルの営業C/Fを、またShellも10-12月期に224億ドルの営業C/Fを達成している。
しかし2023年に入ると5社の差は徐々に縮まり同年10-12月期の営業C/FはTotalEnergiesが最も多い162億ドルであり、これに次ぐのがExxonMobil 137億ドル、Shell 126億ドル、Chevron124億ドルである。bpは5社の中で唯一100億ドルを下回っている。
(対照的な投資C/Fが多いShellと少ないbp!)
(2)投資キャッシュフロー(図:http://menadabase.maeda1.jp/2-D-4-73.pdf 参照)
2022年1-3月期の投資C/FはShell▲43億ドル、ExxonMobil▲39億ドル、TotalEnergies▲24億ドル、bp ▲19億ドル、Chevron▲7億ドルであった。その後Shellの四半期投資C/Fは▲62億ドル→▲50億ドル→▲69億ドル→▲42億ドル→▲30億ドル→▲48億ドルと推移し、2023年10-12月期は▲57億ドルであった。2022年度は60億ドル前後で推移し、2023年度は前年度を下回る水準に終始している。
ExxonMobilの投資C/Fは各四半期とも30~40億ドル前後で推移しているが、両年とも第一四半期から第三四半期にかけて減少し、最終第4四半期で増加する傾向を示している。
その他各社の四半期ごとの推移は以下のとおりである。
(単位:億ドル)
2022年 2023年
1-3月 4-6月 7-9月 10-12月 1-3月 4-6月 7-9月 10-12月
bp ▲19→ ▲25→ ▲26→ ▲67→ ▲28→ ▲42→ ▲35→ ▲44
TotalEnergies ▲24→ ▲50→ ▲41→ ▲37→ ▲64→ ▲45→ ▲50→ ▲44
Chevron ▲7→ ▲50→ ▲28→ ▲37→ ▲28→ ▲39→ ▲44→ ▲41
(続く)
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