ITSを疑う

ITS(高度道路交通システム)やカーマルチメディア、スマホ、中国関連を中心に書き綴っています。

市場規模の検証(2)

2004年08月25日 | ITS
まず、情報サービス 2兆5千億円から見ていこう。
このうち最大のものはETCサービスで、7500億円、次がガソリンスタンド(DSRC支払い)の4600億円である。ちょっと待って欲しい。これは市場規模と言っていいのか?スイカで支払われた鉄道運賃をもってスイカの市場規模というのか?
期待される市場規模と言うからには、新たに創造される市場だと考えるのが普通である。
そういった目で見てみると、駐車場、ドライブスルー、サービスエリア、フェリー自動チェックインのDSRC支払いも同じで、カウント外とするべきだろう。

そもそも、カウントの問題はよしとしても私はDSRCの商業決済に対するオポチュニティーを信じていない。薄利商売にあえぐガソリンスタンドが、その設備投資をするだろか?今でもセルフではクレジットカードをさっと通すだけで給油できる。DSRCでノンストップ給油ができるならともかく、単にキャッシュレスというだけではユーザー吸引力はほとんどない。

残るは、有料情報提供の約4000億円、車上オンラインショッピングの2500億円、歩行者経路誘導の1200億円等である。

有料情報提供はちょっと前に書いたとおり、現在の携帯サイトですら2200億円のマーケットであり、4000億円は到底むりだろう。

また、車上オンラインショッピングなどというものが活性化するとはとても思えない。
どういう理由で車の中からインターネットショッピングをするのだろうか?
音楽・映像データのダウンロードはあり得るだろうが、情報提供の4000億円にカウントされていると思っている。

携帯からのインターネットショッピングが増えていると言われているが、その大半はヤフオクの入札だそうである。こればかりは時間が勝負だから、出先からやらざるを得ない。

運転中にはオークションして欲しくないな。