ITSを疑う

ITS(高度道路交通システム)やカーマルチメディア、スマホ、中国関連を中心に書き綴っています。

P-DRGS ビジネスモデル化の課題 さらに続き

2006年03月03日 | ITS
P-DRGSはITS施策のなかでも、なんとかビジネスモデルにのる可能性を持っていると書いてきた。それは、あくまでユーザーニーズを中心に考えれば、ユーザーが対価を払う価値がある、という意味で可能性がある、ということだ。

一方で現実的にそれがビジネスケースとして成立するか、となるとこれもかなり危ういといわざる得ないだろう。

路側機の価格は量産後で200万円程度という情報がある。これには設置料や通信接続関連の費用が含まれていないので、実際は300万近くかかるのだろう。

一方、日本に何箇所設置する必要があるのか、というと、わが国の市町村道、農道、私道を除く道路総延長(高速道路+国道+都道府県道)は約19万キロ。

100メートルごとに設置するとして190万基だ。

では、一体全部でどのくらい費用がかかるのだろう。

最低と最高で見積もったとして
路側機@100万円、500M毎に設置として3800億円
路側機@300万円、100M毎に設置として5兆7000億円

まあ、2-3兆円かかるプロジェクトになりそうだ。
ナビ出荷1台あたり千円を徴収して年間30億円を稼いだとしても、焼け石に水なのだ。