ITSを疑う

ITS(高度道路交通システム)やカーマルチメディア、スマホ、中国関連を中心に書き綴っています。

ETC 今後は高速道路を使わないユーザーへの普及だって?

2006年03月13日 | ITS
日刊自動車新聞によれば、ETCのさらなる普及の鍵はあまり高速道路を使わないユーザーの取り込みにある、とのこと。
そのためには、更なる割引や義務化も視野に入れる、という。

おいおい、ETCってのは高速道路料金収受システムだろ?
高速を使わない人に普及させることは不可能だし、その意味もない。

そもそも有人収受レーンを近い将来に全廃したいとか、ITS車載器として100%装着させたいという意図があったのなら、最初から義務化を前提に国が機器を大量生産し、安く頒布するしかなかったはずだ。

民間に製造販売をまかせ、商業ベースで展開したのだから、いらない人は買わなくてもそれは仕方がない。

DSRCサービスを導入すれば高速を使わない人も装着する、というめちゃくちゃ甘い読みもあるようだが、それはどうか。
百歩譲って駐車場ノンストップ利用だけのために装着するユーザーが現れたとしても、高速も駐車場もあまり使わない人たちが結局残ってしまう。

今のスキームで100%装着はありえないのだ。
このやり方ではじめた以上、有人料金所の廃止はこの先10年という中期的な視野では実現できないことは、もともとわかっていたはずだ。

高速を使わないユーザーを取り込む、そのために更なる補助金を突っ込むなどという愚かな考えだけはやめて欲しいものだ。