株に出会う

独自開発のテクニカル指標で株式市場の先行きを読む!

明日の注目銘柄(1.31.07)

2007-01-30 21:58:00 | 明日のモニタリング銘柄
新興市場は後場に一段と調整しました。ついにマザーズ指数、ヘラクレス指数ともに、10日移動平均をあっさりと割ってしまいました。一方日経225平均の方は、外人買いに支えられてか、淡々とOSCも上げております。今日で+1%の60%です。新興市場に外人買いが入ればそれは夢の様な話ですが、今のところそうした奇特な一風変わった投資顧問会社は日本以外には見あたらないようです。

ところで、外人と言えばオイルダラーが連想されますが、今日始めた知ったのですが、皆さん、サウジアラビアの株価指数がこの1年でどうなっているかご存じでしょうか? サウジといえば原油の黒字が世界最大の国です。日経の1月23日付によると、何と2万ポイントから7000ポイントまでの下落です。しかもGSP成長率は5%を越えております。理由を調べてみると、実は、一昨年の日本の新興市場の動きに似た動きをしたためのようです。一昨年末にかけては、サウジアラビアの優良企業のPERが40倍(日経は今22倍程度。それでも欧米市場より高い)を越え、さらに優良企業以外の株も投機的な値上がりをし、PERが100倍にも達していた銘柄があったことで、2006年初頭には株価指数が最高値を付けておりました。サウジの場合は株式投機を懸念した当局が個人向けの信用規制などを実施したため、短期間に大量の売りが出て、昨年のこのような下落に至ったようです。

日本の新興市場もマザーズ指数で見ると、昨年1月16日(ライブアショック前)の2800ポイントから、昨年11月22日の1006ポイントまでの下落で、約64%の下落です。サウジアラビアのバブルでの調整(65%下落)とほとんど一致しております。ちなみに、サウジアラビアの株価インデックスであるTASIは、今年になってもまだ下落しており、今日は6799ポイントです。

またまた余談となりましたが、日本の新興市場も昨年冒頭までは、まさにサウジと同じようなバブルだったと言えるのではないでしょうか。バブルははじけて必ず調整をするのが世の常です。そういう目で見ると、今日下げた3823アクロディアのPERが94倍、2127日本M&Aセンターが90倍、2126GCAは118倍、好業績で大きく上げた7826フルヤ金属が53倍。2121ミクシーはまだ170倍といった水準です。一時期は新興市場に集う皆さんはPERなど馬鹿にしておりましたが、昨年の64%下落とサウジのような事例を一体どうやって説明するつもりでしょうか?

新興市場も一斉に昨年の反動安から上がるのではなく、皆さんバブル崩壊の貴重な体験をしている筈ですので、成長性神話が剥がれた銘柄からドシドシと価格調整が進んでいることからも明らかなように、やはりPERのような共通指標に収斂して行かざるを得ないと思っております。その点での割安の新興株だけが、もし市場が反転するとすれば今年の反転銘柄になるのではないでしょうか。比較的堅調な新興市場の不動産株がその良い例です。

さて、前置きが長くなりました。明日の注目銘柄などもしかすると今日の下落基調からいうと新興市場においてはほとんど見あたらない可能性が大ですので、つい前置きがしつこくなってしまいました。読み流して下さい。そこで明日の注目銘柄です。

テクニカル用語の簡単解説

1.2461ファンコミュニケーションズ
 いわゆる底抜けしました。直近安値の276Kを下回り、かつOSCも直近最低値の39%を下回っての32%です。昨年11月にOSCで26%というのを付けておりますので、このあたりの水準までは、今の相場環境だと行くのではないでしょうか?そこからはやはり反転はするでしょう。PER47倍でまずまずですが、成長性がアフィリエイトという業種ではどうか?今日の2489アドウェイズの業績が参考になりそうです。 ところで、筆者のブログにクリックに連動して報酬が貰える仕組みが昨年終わり頃にGooが作りました。2ヶ月ほどして金額を調べましたらたったの140円ばかりでした。振込手数料にも達しておりませんので、支払い可能金額はゼロのままです。バカバカしくなってもう広告を非表示にしてしまいました。そうしたことからこの業界の成長性も見る必要がありそうです。

2.7749メディキット
 非常に出来高も少なく地味の極致を行くような株です。こういう日こそ取り上げねばなりません。今日は370円上げてOSCも+2%の63%です。PERは13倍弱の100億円を越えるキャッシュリッチの会社です。株価は週足では抜けて来ました。もう少し見直しされ出来高が増えて上げていっても良いのではないかと思います。

3.3814アルファックス・フード・システム
 後少しで177Kの安値に迫ります。OSCは37%で、18日の30%で終値194Kからのダイバージェンスが進行中。この株はPER24倍弱で外食産業向けのASPサービスを手がける業態にしては妥当な範囲だと思います。明日以降の177K割れからの反発でOSCが30%割れを起こさないタイミングで仕込んで置くと、そのうちある程度は戻すでしょう。問題は出来高が少なく人気が薄いことです。VRはまだ299%と高いので、呉々も100%を切るまではまだ手出ししないことです。

4.3036アルコニックス
 業績は悪くない筈なのですがこのところジリ安です。OSCも39%にまで落ち、1月15日の33%(終値4890円)に迫りました。OSCで30%の前半からはこの株反発する筈です。PER11倍弱の真面目株ですが、商品市況が悪化し続けている訳ではなく一時の底を既に脱出しております。2月15日の決算までにはそれなりの期待買いがあるかと思いますが、今はそのための底値探りの段階かと思われます。落ちきるのを見定めての買い。

5.3030ハブ
 落ちきるのを見定めると言えばこの株もそうです。今日は267Kの高値から223Kまで44Kもの下落です。223Kの株です。どこにこの英国風パブを運営する100人程度の社員の会社にそのようなエネルギーがあるのか?ハブという名前以外には筆者は想像出来ません。あのハブです。奄美大島などに多いと言われる動物です。筆者も家人ももしハブが天井から落ちてくれば、失神して死に至るでしょう。それくらいあの手の動物が嫌いです。しかしあの動物がいないとカエルが大量繁殖して生態系を乱します。株式市場にもそれなりの役割を担っているのがこの株かも知れません。後20K程も数日で下げればきっと鎌首をもたげるはずです。ああ~、何と怖いことか。気絶しそうです。

6.9437エヌ・ティ・ティ・ドコモ
 KDDIの値動きのダイナミックさに比べて、面白味に欠ける値動きです。このところOSCは40%と41%を行ったり来たりです。但しRSIが27%→31%と上げていることと、VR改も46%とこの株にしては低い値です。183Kという今日の安値がキープできるようなら少しは上げても良さそうです。新興市場からの避難場所としては最適かも知れませんが、筆者は株に関しては気が短いので敬遠します。なお、指数値面では後6K程の下落が欲しいところです。

7.8766ミレアホールディングス
 もう1つ、TOPIXコア銘柄からこの株に注目。OSCは31%と下げましたが、何とか+10円で終了しております。そしてVR改も65%まで上げております。

8.6727ワコム
 今日は343Kまで後場に売られましたが、さすがに戻しは早かったようです。しかしOSCは45%と、この株の最近のそれからすると、昨年10月13日の35%以来の低さです。この株、昨年12月からは一皮むけておりますので、あまり参考にはならないでしょう。VR改はまだ62%ですが、最近の過熱からの調整としてはちょうど良いのではないでしょうか。ちなみに指数値は1月5日の安値水準をわずかですが今日下回っております。

9.4817ジュピターテレコム
 やっと買い時が近づいてきました。まだ1月17日の99KでOSC32%からすると、今日の終値96700円は安く感じるかも知れませんが、OSCはまだ46%ですので、もっと下げ調整を食らう筈です。逆に言うとそれほど上昇基調がこのところ凄かったということになります。指数値はいち早く買いサインを出しております。どこまでの調整で打ち止まりを見せるかですが、1つVR改がちょうど70%です。これが一旦40%割れまで行ってからのプラ転のタイミングがその時かと思います。

10.3028アルペン
 今日はようやくダイバイージェンス現象で反発しましたが、明日3000円を死守できるようだと久方ぶりの反発に転じるかも知れません。OSCは32%→37%と順調に伸ばしております。

11.5384フジミインコーポレーティッド
 今日の後場の押し目にも泰然としておりました。それは、指数値が1月25日に底を打っていたからです。本来なら今日は100円位上げる予定がたったの+10円で終了です。OSCは+1%の32%です。ここは明日こそ目が離せないでしょう。今日はホルダーの皆さん、他の株の処理に大わらわだったため放置されておりました。半導体市況が良くないのが唯一気がかりではあります。

12.2411ゲンダイエージェンシー
 この株200K割れをついに起こしました。不可避と書いたのが先日でした。しかしその間にも筆者はつい手出しをしてしまいました。今日は手出ししませんでした。よく見るとまだ踏ん張っているようです。OSCは36%です。25日の35%を下回るようだとこれは190Kあたりまで落とされるかも知れません。そうなると悪評高いUBS証券が1月19日に目標価格を270Kに引き下げた、その金額からあまりに乖離が大きくなりUBSの面子も丸つぶれです。下方修正したと言っても27億から23億です。15%程度です。1月18日にどういう訳か31Kも下げておりますが、1月19日のその下方修正の発表日終値の230Kあたりを基準にすると190K~195Kあたりが下げ目途ではないでしょうか。

以上です。明日はいずれにしても下げに注意。その中から、上記のような銘柄の下げ止まりを明日以降見極めておくと良いかと思っての注目銘柄です。そのあたりはうまくご勘案下さい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

新興市場は急調整入りか?

2007-01-30 11:26:50 | 株に出会う
昨日の八方破れの予測の注目銘柄群。プラスで終始しているのが、メビックス、そーせい、フジミのみ。ゼロが東建コーポ、森精機です。下落注意銘柄はバイブドビッツ、アストマックスが予定通りの調整です。その他、底打ち気配としたモジュレ、竹内製作所、SUMCO、ラウンドワン、プレステージが外れております。

何のことはありません。当たらずも八卦、当たるも八卦といった易の世界と同じことになっております。それだけ市場も五月雨模様かと思います。

6264マルマエが上げていたので、転換線を見ていたら、前場終わりにあっという間の上昇です。どこかの弱小投資顧問会社が成り買いをしたのかも知れません。かというとバリューコマースやアクロディアあたりが大きく下げております。

昨日あたりまでも銘柄毎の濃淡が激しかったのですが、新興市場は、いよいよ全体としては調整の度合いを深めてきているようです。

マザーズ指数のOSCが62%→49%と急落。ヘラクレス指数のそれも60%→54%へと落としております。1つの原因は今日から12月18日のデータがOSCの計算に取り込まれておりますが、その日は年末での高値を付けた日でした。そう思って詳細データを見ましたら、昨日からのOSC計算上の計算値で一番下落が激しかったのが7日平均値です。ということは最近のマザーズ指数のOSCの最高値をマークした1月19日の77%という値が7日平均値から外れたということが、この急落の原因のようです。OSCを実際に操作している方々以外には関係のない話で恐縮ですが、地合というのは7日、14日、28日という節目で変わり、それの加重平均がより良くトレンドを表すというのが、ラリー・ウィリアムズの理論であり考えでしたので、それはそれであえてコロコロと変更するまでもありません。測定のための方程式の軸をぶらすと余計なファクターが追加され益々、市場の気まぐれに振り回されるのが落ちです。

そんな状況ですので、今日の前場も取引なし。狙っている株が上がるどころか下げ調整に入っているようでは手出し無用と相成っております。こういう中途半端な時期というのは、参加者も少なくなっております。あまり無理をせずに時期を待つというところでしょうか。

日経平均の方は、OSCを+3%の62%と伸ばしております。昨日の注目銘柄のソフトバンクの連日の急伸が大きく寄与しているのでしょう。しかしこれもこのところのOSCの上限は12月1日と12月28日の68%です。後少しですね。任天堂はいち早くOSCを73%まで伸ばして高値更新中です。そろそろ危険地帯に入ってきているのではないでしょうか。回転日数も5.9日です。
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする