本日、静岡市長及び市議会議長宛に市民団体から下記の子宮頸がんワクチンに関する要望書が提出されました。静岡市としては現段階での公費支出は考えていないとのこれまでの態度を繰りかえしてくれました。
※※
静岡市長 小島善吉殿 静岡市議会 安竹信男殿
子宮頸がんワクチンの公費助成について慎重な調査と協議を求める要望書
私たちは日ごろより、子どもの健康と健やかな命を育む環境について関心を持ち、
様々な暮らしの課題について自主講座等を介して学んでいる者たちです。
現在、子宮頸がんワクチンの接種が、自治体の全額公費助成によって行われている事例や、マスコミなどによる報道に触れて、静岡市でも該当年齢の女子を持つ父母の間で、大きな話題になっています。
私たちは暮らしに関する情報の発信や共有を行っているため、そうした人々から質問を受けることがありますが、その多くは、『子宮頸がんにならないためには、高くてもやった方が良いと思うけれど、ワクチンは本当に安全なのでしょうか?』というものです。市民の子宮頸がんワクチンに対する認識は、ワクチンを接種すれば癌にならないという誤ったものである事が分かります。
市長におかれましては、厚生労働省の審議会記録などからワクチンについて、正確な情報を入手されていると思いますので、改めて資料を提示する必要はないと思いますが、市民が正確な情報を得る事なく、このワクチン接種に対して市の費用補助を要望するような風潮を、私たちは憂慮しています。
子宮頸がんは、ヒトパピロマーウイルス(HPV:人乳頭腫ウイルス)の感染によって発症し、原因がほぼ特定されたとしてワクチンが開発されてきました。
しかし、ヒトパピローマウイルスには100種類以上のタイプがあり、ヒトパピローマウイルスによって引き起こされる疾患は、尖圭コンジローマ、ボーエン様丘疹症、子宮頸がんなどがあります。子宮頸がんはヒトパピローマウイルスのうち16,18,33,52,58型、などの中~高リスク型によっておこりますが、日本で承認されているワクチンは、発がん性があるHPV15種類中、HPV16型、18型の2抗原にしか対応していません。16型、18型のウイルスは欧米に比べて、日本人では保有者は少ないという報告もあります。
WHOの推定では、子宮頚がんの発がん性HPV感染者3億人の内、がんになるのは感染者の0.15%だということです。また、HPV感染後の進行についてもがん化することが必至のものではありません。抗体ができる以前に、はがれて治癒することも多く、子宮頸がんウイルスに感染しても、発病しないで自然に治るケースが大半だといわれています。抗体ができる前に治癒する病気に、ワクチンで抗体をつけて発病を防げるという証明は、まだなされていない現状です。海外でも臨床経験が2006年から始まったばかりで、予防効果の実績評価が十分とは言えません。
現在、承認されている英国のグラクソスミス・クライン社のワクチン「サーバリックス」が、子宮頸がん予防のために選択すべき対策であるかのように喧伝され、感染前接種でなければ効果がないとして女子中学生への接種が勧められていますが、副作用や有効性についての検証はまだ十分されていません。
厚生労働省の論点整理では、「HPVワクチンは定期的な子宮頸がん検診の代わりとなるものではなく、ワクチン接種に加え、正しい子宮頸がんの知識を持ち、何よりも早期発見のためにがん検診を定期的に受診することが重要である。欧米に比較して子宮頸がん検診の受診率は低い現状であるが、検診とHPVワクチン接種を関係づけ、より高い検診の受診率を目指し、効果的ながん対策の在り方を検討すべき。子宮頸がんの発生は性交渉と関係しているため、対象者への性教育やその保護者への正しい理解の普及を重視すべきではないか。」とまとめられています。
国のファクトシートによる情報提供においても「実際にHPVワクチン導入が全人口レベルで子宮頸がん患者・死亡の減少につながるかは、今後の長期にわたる調査研究が必要である」とされおり、国の審議会においても有効性や副作用被害の在り方について疑問とする発言が出ています。
ワクチンの値段は1回につき、15000円で、3回の接種が必要とされています。その15000円のうち、ワクチン会社の原価が12000円であるという報告が国の感染症分科会で報告されていますが、この様な高額な原価の商品を薬価として認可する国の政策にも、市民感覚から大きく外れ、費用対効果としても疑問を持ちます。
仮に静岡市がワクチン接種に公費助成をするとなれば、医療行為として十分な説明がなされた上で、選択には個人の自由な判断が最大限尊重されなければなりません。 学校現場では性教育すら適切に行われていない現状で、「性交経験者にはワクチンの予防効果はない」事や「ワクチンを接種しても子宮頸がんの検診は必要であること」などを適切に指導する責任も発生します。
また、公費助成は、行政が接種を推進するという強力なメッセージとなり、学校現場では強制力を伴う接種推進につながる危険性もあります。 また、このワクチンはあくまでも任意接種である以上、万一、副作用による被害者が出た場合、予防接種法上の公的救済がなされないため、被害者救済は静岡市の責任で行われることになりますから、副作用に対する市民への説明には充分な資料の提示が求められることになります。
以上の点より、私たちは子宮頸がんワクチンの導入に対して、静岡市議会に慎重な審議、検討、判断を強く希望するものです。
子宮頸がんワクチン接種の公費助成は、適確な判断をされ、無駄な公費を支出しないように要請いたします。
以上
2010年10月12日
「健やかな命のための生活講座」 一同
学校給食探検隊 一同 代表 馬場利子
個人賛同者 : 入江とし子 東山浩子 高元教代他
静岡市葵区安東1-2-3
プラムフィールド内
※※
静岡市長 小島善吉殿 静岡市議会 安竹信男殿
子宮頸がんワクチンの公費助成について慎重な調査と協議を求める要望書
私たちは日ごろより、子どもの健康と健やかな命を育む環境について関心を持ち、
様々な暮らしの課題について自主講座等を介して学んでいる者たちです。
現在、子宮頸がんワクチンの接種が、自治体の全額公費助成によって行われている事例や、マスコミなどによる報道に触れて、静岡市でも該当年齢の女子を持つ父母の間で、大きな話題になっています。
私たちは暮らしに関する情報の発信や共有を行っているため、そうした人々から質問を受けることがありますが、その多くは、『子宮頸がんにならないためには、高くてもやった方が良いと思うけれど、ワクチンは本当に安全なのでしょうか?』というものです。市民の子宮頸がんワクチンに対する認識は、ワクチンを接種すれば癌にならないという誤ったものである事が分かります。
市長におかれましては、厚生労働省の審議会記録などからワクチンについて、正確な情報を入手されていると思いますので、改めて資料を提示する必要はないと思いますが、市民が正確な情報を得る事なく、このワクチン接種に対して市の費用補助を要望するような風潮を、私たちは憂慮しています。
子宮頸がんは、ヒトパピロマーウイルス(HPV:人乳頭腫ウイルス)の感染によって発症し、原因がほぼ特定されたとしてワクチンが開発されてきました。
しかし、ヒトパピローマウイルスには100種類以上のタイプがあり、ヒトパピローマウイルスによって引き起こされる疾患は、尖圭コンジローマ、ボーエン様丘疹症、子宮頸がんなどがあります。子宮頸がんはヒトパピローマウイルスのうち16,18,33,52,58型、などの中~高リスク型によっておこりますが、日本で承認されているワクチンは、発がん性があるHPV15種類中、HPV16型、18型の2抗原にしか対応していません。16型、18型のウイルスは欧米に比べて、日本人では保有者は少ないという報告もあります。
WHOの推定では、子宮頚がんの発がん性HPV感染者3億人の内、がんになるのは感染者の0.15%だということです。また、HPV感染後の進行についてもがん化することが必至のものではありません。抗体ができる以前に、はがれて治癒することも多く、子宮頸がんウイルスに感染しても、発病しないで自然に治るケースが大半だといわれています。抗体ができる前に治癒する病気に、ワクチンで抗体をつけて発病を防げるという証明は、まだなされていない現状です。海外でも臨床経験が2006年から始まったばかりで、予防効果の実績評価が十分とは言えません。
現在、承認されている英国のグラクソスミス・クライン社のワクチン「サーバリックス」が、子宮頸がん予防のために選択すべき対策であるかのように喧伝され、感染前接種でなければ効果がないとして女子中学生への接種が勧められていますが、副作用や有効性についての検証はまだ十分されていません。
厚生労働省の論点整理では、「HPVワクチンは定期的な子宮頸がん検診の代わりとなるものではなく、ワクチン接種に加え、正しい子宮頸がんの知識を持ち、何よりも早期発見のためにがん検診を定期的に受診することが重要である。欧米に比較して子宮頸がん検診の受診率は低い現状であるが、検診とHPVワクチン接種を関係づけ、より高い検診の受診率を目指し、効果的ながん対策の在り方を検討すべき。子宮頸がんの発生は性交渉と関係しているため、対象者への性教育やその保護者への正しい理解の普及を重視すべきではないか。」とまとめられています。
国のファクトシートによる情報提供においても「実際にHPVワクチン導入が全人口レベルで子宮頸がん患者・死亡の減少につながるかは、今後の長期にわたる調査研究が必要である」とされおり、国の審議会においても有効性や副作用被害の在り方について疑問とする発言が出ています。
ワクチンの値段は1回につき、15000円で、3回の接種が必要とされています。その15000円のうち、ワクチン会社の原価が12000円であるという報告が国の感染症分科会で報告されていますが、この様な高額な原価の商品を薬価として認可する国の政策にも、市民感覚から大きく外れ、費用対効果としても疑問を持ちます。
仮に静岡市がワクチン接種に公費助成をするとなれば、医療行為として十分な説明がなされた上で、選択には個人の自由な判断が最大限尊重されなければなりません。 学校現場では性教育すら適切に行われていない現状で、「性交経験者にはワクチンの予防効果はない」事や「ワクチンを接種しても子宮頸がんの検診は必要であること」などを適切に指導する責任も発生します。
また、公費助成は、行政が接種を推進するという強力なメッセージとなり、学校現場では強制力を伴う接種推進につながる危険性もあります。 また、このワクチンはあくまでも任意接種である以上、万一、副作用による被害者が出た場合、予防接種法上の公的救済がなされないため、被害者救済は静岡市の責任で行われることになりますから、副作用に対する市民への説明には充分な資料の提示が求められることになります。
以上の点より、私たちは子宮頸がんワクチンの導入に対して、静岡市議会に慎重な審議、検討、判断を強く希望するものです。
子宮頸がんワクチン接種の公費助成は、適確な判断をされ、無駄な公費を支出しないように要請いたします。
以上
2010年10月12日
「健やかな命のための生活講座」 一同
学校給食探検隊 一同 代表 馬場利子
個人賛同者 : 入江とし子 東山浩子 高元教代他
静岡市葵区安東1-2-3
プラムフィールド内