本会議上程議案は市長部局で42議案、市民からの請願2議案、議員発議5議案の計49議案。会派「虹と緑」としては、2009年度一般会計決算に不適正経理、清水駅東地区文化施設、新型インフルエンザで宮沢議員が反対討論。
子宮頸がんワクチンの公費助成を求める新日本婦人の会からの請願議案に対しては、「健やかな命のための生活講座」など市民グループから「慎重な調査と協議を求める要望書」があり「慎重」の観点でまつやが討論しました。
もうひとつ浜松市の市民グループから「選択的夫婦別姓法案に反対する意見書」を求める陳情が出され、連合系「新政会」や公明党は本来推進の立場ですが、自民党からの折衷案意見書が議案となり、佐野議員が反対討論。
宮澤議員、佐野議員、まつやの討論にいつものヤジの山。結構熱い議場となりました。9月14日にお開会から、議長が団長のオマハ訪問団が途中に入り、今日の19日までの1カ月以上に渡る議会でしたが充実した議会でした。
※※ まつや討論
ワクチンに関わる二つの請願に慎重さを求める討論 2010年10月19日
会派「虹と緑」、「市民自治福祉クラブ」を代表致しましてただ今議案となっております、
1、 子宮頸がん予防ワクチン接種の公費助成を求める請願書
(・子宮頸がんワクチンを国において健康被害救済制度を設けた上で、公費助成制度を創設するよう求めることとともに、市もすみやかに公費助成を実施すること)
2、 細菌性髄膜炎の公費による定期接種化の早期実現を求める請願書
(・ヒブワクチンと肺炎球菌ワクチンの公費による定期接種化と公費助成のための財源措置を速やかに行うよう、国に求めること)
この二つの請願に「慎重さを求める」立場から討論致します。
この議案は、10月5日の厚生委員会で賛成多数で可決され本会議に上程されています。その後、10月12日に「健やかな命のための生活講座」、「学校給食探検隊」など市民グループから「子宮頸がんワクチンの公費助成について慎重な調査と協議を求める要望書」が議長、市長あてに提出されています。
この二つの請願に賛同することの出来ない理由は4点ありますが第1は、こうした女性の市民グループの方々の「慎重な調査と協議を求める」との主張に同意するからであります。
第2は、この市民団体の要望に静岡市、保健衛生部の取っている態度、本会議においては市長の答弁として示されておりますが、その姿勢を支持するからであります。中身は、
1、 子宮頸がん対策は本来国の役割であり、安全性、有効性など十分に吟味した上で、予防接種法に位置付けるかガン対策としてやるかは別としても国の責任において行われるべきものである。
2、 国で概算要求150億円の子宮頸がん対策費の中身は充分に明らかにされていないが、現段階では市の独自事業として位置付けられ、健康被害が起きた時には自治体、静岡市にその責任が問われる。
3、 静岡市においては過去に予防接種による健康被害を経験しており、今後も情報収集に努めるが現段階においての公費助成は考えていない。東京都中野区も同様の立場をとっています。
そして、ヒブワクチン、肺炎球菌へ対応も基本的には同じであります。
第3は、8月27日の第12回厚生科学審議会感染症分科会予防接種部会において作業チームが結成され、子宮頸がんワクチン、ヒブワクチン、肺炎球菌ワクチンを含めて11月下旬メドに方向性が示されるとのことでその動向を見守りたいからであります。10月6日予防接種部会の報告によりますと、現段階の論点としては2点、予防接種法上の定期接種化の方向性は出ているようですが、社会的集団免疫の必要性のあるものかどうかをめぐって一類か二類か、それとも「新しい臨時接種」かの位置づけ議論、そして、一方で安全性については十分な根拠示されないまま大丈夫だとの方向性を出している安全性議論であります。救済制度については極めて不鮮明な状態です。
第4は、こうした中で、とにもかくにも正確な情報をきちんと把握することが必要であるという点であります。推進の方々の考え方は「ワクチン社会保障論」という言葉に表現されるワクチン無謬論に近い考え方であります。私は、ワクチン接種については、感染症とは何か、人間とウイルスの関係は自然免疫力含め共存なのか撲滅なのか、ワクチンの基本的視点である安全性、有効性、必要性の条件は整っているか、迷いながら専門家まかせにせず、市民・素人がいのちの在り方や科学・医療技術を問いただすことが、子育てや健康を考える上でとても大切なことである考えています。
では、この子宮頸がんワクチンとはどんなものかについては、「慎重さを求める観点」から情報提供している団体と予防接種部会資料からまとめると以下のことが言えます。
① 子宮頸がんの原因とされる「ヒトパピローマウイルス(HPV)」は、ごくありふれたウイルスで、発がん性のHPVに感染しても90%は、自然に消えてしまう。感染しても初期であれば外科手術で対処できる。
② したがって定期検診の継続が一番重要であるが検診率は20%台でその対策がまず求められる。中学生への接種の前に性教育と定期検診の体制づくりをどのように進めるか議論しなければならない。
③ ワクチンは、発がん性ウイルス15種類のうち16/18型2種類に対応したワクチンで、日本女性の子宮頸がんの中の16/18型が占める割合は50%~70%、全てのHPV感染を予防するものではなく、しかも免疫効果は6,4年と効果は限定的である。
④ 子宮頸がんキャンペーン自体が、ワクチンメーカーの企業戦略の可能性がある。子宮頸がんワクチンの製薬メーカーは、新型インフルエンザワクチンと同じグラクソ・スミスクライン社である。
⑤ ワクチンの安全性については、メーカー調査で12月から3月で50例115件、そのうち重篤な副作用は免疫系障害、神経系障害など6例、成分「アジュバンド」が人体に与える長期的な影響は不明である。データがあまりに少なすぎる。
今述べたことは、ワクチンの添付文書に書かれている「代表的副反応」の内容と重なります。そこには「局所の疼痛(99%)、疲労(58%)、筋痛(45%)、頭痛(38%)、下痢を含む胃腸症状(25%)、関節痛(20.3%)、ショック、アナフィラキシー様症状(海外で認められたが頻度不明)」とあり「2010年2月改訂『重要な基本的注意』に追記」として「ワクチン接種後に血管迷走神経反射として失神があらわれることがあるので、接種後30分程度は被接種者の状態を観察することが望ましい」と書かれています。
更に「効能、効果に関する接種上の注意」には「既に生じているHPV関連の病変の進行予防に対する効果は期待できない。本剤の接種は定期的な子宮頸がん検診の代わりとなるものではない。本剤接種に加え、子宮頸癌検診の受診やHPVへの暴露、性感染症に対し注意することが重要である。本剤の予防効果の持続期間は確立していない。」と書かれています。
現在の子宮頸がんワクチンキャンペーンの実態は「基本的な情報が国民に与えらないまま、一方的に接種が呼びかけられている」ということではないでしょうか。正確な情報、リスクをすべて知ったとすれば、おそらく少なからずの人が躊躇するのではないでしょうか。ワクチンを打ったら、安心できる、という考え方もあります。どうせ副反応がでるのはごく一部の人だけだ、という考え方もあります。けれど、これまでにワクチンをはじめとする、様々な薬害により、重症となった方、命を落とした方が存在するという厳然たる事実が消えることはありません。最後に、ワクチン製薬会社の添付文書に「劇薬」という言葉が書かれていることを紹介して、討論を終わります。
子宮頸がんワクチンの公費助成を求める新日本婦人の会からの請願議案に対しては、「健やかな命のための生活講座」など市民グループから「慎重な調査と協議を求める要望書」があり「慎重」の観点でまつやが討論しました。
もうひとつ浜松市の市民グループから「選択的夫婦別姓法案に反対する意見書」を求める陳情が出され、連合系「新政会」や公明党は本来推進の立場ですが、自民党からの折衷案意見書が議案となり、佐野議員が反対討論。
宮澤議員、佐野議員、まつやの討論にいつものヤジの山。結構熱い議場となりました。9月14日にお開会から、議長が団長のオマハ訪問団が途中に入り、今日の19日までの1カ月以上に渡る議会でしたが充実した議会でした。
※※ まつや討論
ワクチンに関わる二つの請願に慎重さを求める討論 2010年10月19日
会派「虹と緑」、「市民自治福祉クラブ」を代表致しましてただ今議案となっております、
1、 子宮頸がん予防ワクチン接種の公費助成を求める請願書
(・子宮頸がんワクチンを国において健康被害救済制度を設けた上で、公費助成制度を創設するよう求めることとともに、市もすみやかに公費助成を実施すること)
2、 細菌性髄膜炎の公費による定期接種化の早期実現を求める請願書
(・ヒブワクチンと肺炎球菌ワクチンの公費による定期接種化と公費助成のための財源措置を速やかに行うよう、国に求めること)
この二つの請願に「慎重さを求める」立場から討論致します。
この議案は、10月5日の厚生委員会で賛成多数で可決され本会議に上程されています。その後、10月12日に「健やかな命のための生活講座」、「学校給食探検隊」など市民グループから「子宮頸がんワクチンの公費助成について慎重な調査と協議を求める要望書」が議長、市長あてに提出されています。
この二つの請願に賛同することの出来ない理由は4点ありますが第1は、こうした女性の市民グループの方々の「慎重な調査と協議を求める」との主張に同意するからであります。
第2は、この市民団体の要望に静岡市、保健衛生部の取っている態度、本会議においては市長の答弁として示されておりますが、その姿勢を支持するからであります。中身は、
1、 子宮頸がん対策は本来国の役割であり、安全性、有効性など十分に吟味した上で、予防接種法に位置付けるかガン対策としてやるかは別としても国の責任において行われるべきものである。
2、 国で概算要求150億円の子宮頸がん対策費の中身は充分に明らかにされていないが、現段階では市の独自事業として位置付けられ、健康被害が起きた時には自治体、静岡市にその責任が問われる。
3、 静岡市においては過去に予防接種による健康被害を経験しており、今後も情報収集に努めるが現段階においての公費助成は考えていない。東京都中野区も同様の立場をとっています。
そして、ヒブワクチン、肺炎球菌へ対応も基本的には同じであります。
第3は、8月27日の第12回厚生科学審議会感染症分科会予防接種部会において作業チームが結成され、子宮頸がんワクチン、ヒブワクチン、肺炎球菌ワクチンを含めて11月下旬メドに方向性が示されるとのことでその動向を見守りたいからであります。10月6日予防接種部会の報告によりますと、現段階の論点としては2点、予防接種法上の定期接種化の方向性は出ているようですが、社会的集団免疫の必要性のあるものかどうかをめぐって一類か二類か、それとも「新しい臨時接種」かの位置づけ議論、そして、一方で安全性については十分な根拠示されないまま大丈夫だとの方向性を出している安全性議論であります。救済制度については極めて不鮮明な状態です。
第4は、こうした中で、とにもかくにも正確な情報をきちんと把握することが必要であるという点であります。推進の方々の考え方は「ワクチン社会保障論」という言葉に表現されるワクチン無謬論に近い考え方であります。私は、ワクチン接種については、感染症とは何か、人間とウイルスの関係は自然免疫力含め共存なのか撲滅なのか、ワクチンの基本的視点である安全性、有効性、必要性の条件は整っているか、迷いながら専門家まかせにせず、市民・素人がいのちの在り方や科学・医療技術を問いただすことが、子育てや健康を考える上でとても大切なことである考えています。
では、この子宮頸がんワクチンとはどんなものかについては、「慎重さを求める観点」から情報提供している団体と予防接種部会資料からまとめると以下のことが言えます。
① 子宮頸がんの原因とされる「ヒトパピローマウイルス(HPV)」は、ごくありふれたウイルスで、発がん性のHPVに感染しても90%は、自然に消えてしまう。感染しても初期であれば外科手術で対処できる。
② したがって定期検診の継続が一番重要であるが検診率は20%台でその対策がまず求められる。中学生への接種の前に性教育と定期検診の体制づくりをどのように進めるか議論しなければならない。
③ ワクチンは、発がん性ウイルス15種類のうち16/18型2種類に対応したワクチンで、日本女性の子宮頸がんの中の16/18型が占める割合は50%~70%、全てのHPV感染を予防するものではなく、しかも免疫効果は6,4年と効果は限定的である。
④ 子宮頸がんキャンペーン自体が、ワクチンメーカーの企業戦略の可能性がある。子宮頸がんワクチンの製薬メーカーは、新型インフルエンザワクチンと同じグラクソ・スミスクライン社である。
⑤ ワクチンの安全性については、メーカー調査で12月から3月で50例115件、そのうち重篤な副作用は免疫系障害、神経系障害など6例、成分「アジュバンド」が人体に与える長期的な影響は不明である。データがあまりに少なすぎる。
今述べたことは、ワクチンの添付文書に書かれている「代表的副反応」の内容と重なります。そこには「局所の疼痛(99%)、疲労(58%)、筋痛(45%)、頭痛(38%)、下痢を含む胃腸症状(25%)、関節痛(20.3%)、ショック、アナフィラキシー様症状(海外で認められたが頻度不明)」とあり「2010年2月改訂『重要な基本的注意』に追記」として「ワクチン接種後に血管迷走神経反射として失神があらわれることがあるので、接種後30分程度は被接種者の状態を観察することが望ましい」と書かれています。
更に「効能、効果に関する接種上の注意」には「既に生じているHPV関連の病変の進行予防に対する効果は期待できない。本剤の接種は定期的な子宮頸がん検診の代わりとなるものではない。本剤接種に加え、子宮頸癌検診の受診やHPVへの暴露、性感染症に対し注意することが重要である。本剤の予防効果の持続期間は確立していない。」と書かれています。
現在の子宮頸がんワクチンキャンペーンの実態は「基本的な情報が国民に与えらないまま、一方的に接種が呼びかけられている」ということではないでしょうか。正確な情報、リスクをすべて知ったとすれば、おそらく少なからずの人が躊躇するのではないでしょうか。ワクチンを打ったら、安心できる、という考え方もあります。どうせ副反応がでるのはごく一部の人だけだ、という考え方もあります。けれど、これまでにワクチンをはじめとする、様々な薬害により、重症となった方、命を落とした方が存在するという厳然たる事実が消えることはありません。最後に、ワクチン製薬会社の添付文書に「劇薬」という言葉が書かれていることを紹介して、討論を終わります。