ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

日本時間21日午後10時。全世界同時スタート!世界中どこでも、その時あなたがいる場所で歌おう!

2015年12月14日 | 世界とわたし
ジョン・レノンが、マイケル・ジャクソンが、世界に向けて訴えたメッセージは、争いの無い世の中にするための、わたしたちひとりひとりの強い思いと行動でした。

「戦争の無い世の中を強く望めば、いつか必ず叶う日が来る。
今はとても少ないかもしれない。
ひとりぼっちかもしれない。
でも、世界のどこかで、同じ願いを持つ人が、その願いを叶えたいという気持ちを表している人が、必ずいるからね。
あなたはひとりぼっちじゃない。
世界中の人々がそう願えば、願いを行動に移せば、
世界はきっと変わる。

もう知らんぷりをしている時ではないんだ。
負けたりしないと信ずることが大切なんだ。
変化は必ず起こると確信しよう。
僕らがひとつになって立ちあがればいいんだ」


わたしは、この歌を歌うと必ず、胸の奥からジーンとしてきます。
そして、勇気をもらったような気持ちになります。
また頑張ろう。
信じることに自信を持とう。
そんな気持ちがみるみる膨らんできます。



"Happy Xmas (War Is Over)"



Merry Xmas Kyoko, Merry Xmas Julian

So, this is Christmas
And what have you done?
Another year over
And a new one just begun

And so this is Christmas
I hope you have fun
The near and the dear one
The old and the young

A very merry Christmas
And a happy New Year
Lets hope it's a good one
Without any fear

And so this is Christmas
For weak and for strong
For rich and the poor ones
The road is so long

And so happy Christmas
For black and for white
For yellow and red ones
Let's stop all the fight

A very merry Christmas
And a happy New Year
Let's hope it's a good one
Without any fear

And so this is Christmas
And what have we done
Another year over
And a new one just begun

And so happy Christmas
We hope you have fun
The near and the dear one
The old and the young

A very merry Christmas
And a happy New Year
Let's hope it's a good one
Without any fear

War is over
If you want it
War is over
Now



Songwriters
Yoko Ono;John Lennon

Published by
ONO MUSIC;LENONO MUSIC

メリークリスマス、キョウコ、メリークリスマス、ジュリアン
(キョウコは、オノヨーコと前夫アンソニー・コックスとの間に生まれた娘。ジュリアンは、ジョン・レノンと前妻シンシア・レノンとの間に生まれた息子です)

クリスマスがやってきたね
今年はどんなことをしたんだい
今年ももう終わりだ

新しい年が始まるんだ
クリスマスがやってきたよ
きみが楽しんでるといいな

近しい人も大切な人も
お年寄りも若者も

メリー・クリスマス
そして新年おめでとう
いい年になるよう祈ろうよ
恐怖のない世の中であるように

クリスマスがやってきたね(争いは終わるよ)
弱き人にも強き人にも(それを望みさえすればね)
富める人にも貧しき人にも(争いは終わるよ)

世界はひどい過ちを犯しているけど(それを望みさえすれば)

ハッピー・クリスマス(争いは終わるよ)
黒人にも白人にも(君たちが望めば)
アジア系にもヒスパニック系にも(争いは終わる)
全ての争いをやめようじゃないか(いま)

クリスマスがやってきたね(争いは終わりだ)
僕たちはどんなことをしたんだろう(君たちが望めば)
今年ももう終わり(争いは終わりだ)

新しい年が始まるんだ(君たちが望めば)
ハッピー・クリスマス(争いは終わりだ)
きみが楽しんでるといいな(君たちが望めば)
近しい人も大切な人も(争いは終わりだ)

お年寄りも若者も(いま)
争いは終わる、きみが望めば
争いはいま終わるんだ
ハッピー・クリスマス





"We're The World (USA For Africa)"

There comes a time when we heed a certain call
When the world must come together as one
There are people dying
And it's time to lend a hand to life
The greatest gift of all

We can't go on pretending day by day
That someone, somewhere will soon make a change
We all are a part of God's great big family
And the truth, you know,
Love is all we need

[Chorus:]

We are the world, we are the children
We are the ones who make a brighter day
So let's start giving
There's a choice we're making
We're saving our own lives
It's true we'll make a better day
Just you and me

Send them your heart so they'll know that someone cares
And their lives will be stronger and free
As God has shown us by turning stone to bread
So we all must lend a helping hand

[Chorus]

When you're down and out, there seems no hope at all
But if you just believe there's no way we can fall
Well...well...well
Let's realize that a change can only come
When we stand together as one

[Chorus]



今こそあの声に耳を傾けるんだ
今こそ世界が一丸となる時だ
人々が死んでゆく
いのちのために手を貸す時がきたんだ
それはあらゆるものの中で最大の贈り物

これ以上知らん振りを続けるわけにはいかない
誰かが、どこかで変化を起こさなければ
僕らはすべて神のもと、大きな家族の一員なんだ
本当さ すべての人に必要なのは愛なんだ

僕らは仲間  僕らは神の子供たち
明るい明日を作るのは僕らの仕事
さあ今こそ始めよう
選ぶのは君だ
それは自らのいのちを救うことなんだ
本当さ、住みよい世界を作るのさ
君と僕で

心が届けば支えになってあげられる
そうすれば彼らも力強さと自由を手に入れるだろう
神が石をパンに変えて示してくれたように
僕らもみんなで救いの手をさしのべるべきなんだ

僕らは仲間  僕らは神の子供たち
明るい明日を作るのは僕らの仕事
さあ今こそ始めよう
選ぶのは君だ
それは自らのいのちを救うことなんだ
本当さ、住みよい世界を作るのさ
君と僕で

見放されてしまったら、何の希望もなくなるものさ
負けたりしないと信ずることが大切なんだ
変化は必ず起こると確信しよう
僕らがひとつになって立ちあがればいいんだ

僕らは仲間  僕らは神の子供たち
明るい明日を作るのは僕らの仕事
さあ今こそ始めよう
選ぶのは君だ
それは自らのいのちを救うことなんだ
本当さ、住みよい世界を作るのさ
君と僕で


このふたつの歌を、全世界の人たちと一緒に歌いましょう!
というイベントのお知らせです。



今月の21日、日本時間の午後10時、全世界同時スタートです!

歌で平和を作る。
ジョン・レノンもマイケル・ジャクソンも、強くそのことを願っていました。
その志を、その願いを、その祈りを、わたしたちが受け継いで、未来の子どもたちに渡さなければなりません。

開催日時:
2015年12月21日 日本時間22:00(グリニッジ標準時13:00)

参加方法:
「ありがとう」という気持ちで、下記の歌2曲を歌ってください。
全世界で同時にスタートするため、時間ピッタリに開始します!
*1曲目 22:00~「Happy Xmas (War is Over)」ジョン・レノン
*2曲目 22:05~「We are the World」マイケル・ジャクソン&ライオネル・リッチー

歌う場所:
世界中のどこでもOK!
その時にあなたがいる場所で歌ってください。
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解決不可能なリスクを抱えてもなお、まだ生き残ろうとしている原発ムラに抗えるのは何か?

2015年03月18日 | 世界とわたし
大変な分量の翻訳を、いつも担ってくださっている無限遠点に、心からの感謝を込めて。



(まうみ注*書き起こしをする際に、文章の書き換えをした部分がところどころにあります。文字の強調はわたし個人の意思で行いました)

↓以下、書き起こしはじめ

エコノミーマガジン『マクロ』へようこそ。

福島の事故が起きてから、まだ4年経ったばかりです。
しかし原子力は、これまでにないほど、推進派が増えているようです。
ドイツでは脱原発を決定しましたが、これから原発に参入しようという国もあります
例えばポーランド、またはトルコなどは、原発第1号を計画中です。

今日の『マクロ』の特集は、
原子力ロビーがどれほど力を持っているか、そして政治がどれほどその後ろ盾となっているかについての検証です。

まずは、日本から始めましょう。
教訓から学んだ国…と言うことができればよいのですが、現実はどうやら違うようです。

******* ******* ******* 

2013年11月、日本の安倍総理大臣は、事故を起こした福島の原発を前に、世界に助けを求めた。
しかし彼は、外国を訪問しては、日本の原子力技術の売り込むことに熱心だ。
彼は、日本の原子力産業の外交セールスマンである。
陰に潜むビッグプレーヤーは、東芝、日立、三菱だ。
そしてとうとう、受注にも成功した。
三菱は、トルコの国内最初の原発4基の建設に携わることになった。
フクシマから4年、日本は晴れて、国際的な原子力の舞台に返り咲いた、というわけだ。
日本の原子力産業はこうして、安倍という強力な代理商を見つけたのである。

彼は、2020年オリンピックの東京での開催誘致のスピーチにおいて、世界に向けて、日本の新しい信念を表明した。

「福島についてお案じの向きには、私が保証いたします。状況は制御(コントロール)されています」

コントロールされている?
いまだに事故の起きた原発では、深刻な突発事件が起きていて、さらに地下水の汚染をどうすればいいのかわからないまま。
日々、4000トンの地下水が原子炉建屋に入り込んでは、高レベル汚染水となっている
東電はこの水を、できるだけ原発敷地内の巨大なタンクに貯めようとしているが、このタンクが漏れていることがわかった。
そこで今度は、建屋周辺の地下に凍土壁を作り、水を止めようと計画したのだが、しかしまだ凍ってはくれない


福島は、いまだに放射線に覆われている
それでも政府は、避難していた住民たちを、原発周辺の立ち入り禁止地区に戻そうとしている
まず試しに30世帯が、一時的に自宅に戻った。
線量はもうそんなに危険ではない、というのだ。
反対派は、「東電がこれで、避難した住民たちに生活費を払わないつもりなのだ」と批判する。
最悪事故から4年。
住民たちの帰還は当然のこと、とされようとしている

さらに、日本政府は2014年に、脱原発政策からの脱出を閣議決定した。
まもなく川内原発が、事故後第1基目として再稼働されることになっている。
原子力発電再稼働により、政府は、貿易収支を改善したいと願っている。
安価な原子力が無ければ、エネルギーに乏しい日本は、高価な石油やガスの輸入に頼らざるを得ないから、というのだ。
しかし、原子力に戻るというのは何より、権力のある日本の原子力ロビーの勝利といえよう。
そこには、福島第一原発を操業していた、東電も含まれている
この大会社は、事実上国営となって、あらゆる手段で生きながらえている状態だ。

元総理大臣菅直人氏:
主要な銀行が東電に、事故後巨額の金を貸し出しました
ですから、東電が破産ということになれば、これらの銀行が、その金をすべて失うことになります
それで、何が何でもその事態は避けなければと、経営者たちは思っているわけです。
それ以上に、独占業者である東電は、『原子力ムラ』と我々が呼んでいる財界、政府、学界、官庁、報道を含む巨大ネットワークの、第一線のグローバルプレーヤーなのです。


福島の事故後、菅直人は、このネットワークを粉砕しようとしたが、
原子力ムラの権力がいかに強いか、政治と経済の結びつきがいかに複雑に絡み合っているか、思い知らされることとなった。
彼は、危機管理で大きなミスを犯したと、罪をなすり付けられた
その後の調査委員会で、彼には罪が無いことは明らかになったが、それでも彼は、首相の座を降りることを余儀なくされた。

その後を継いだ安倍の政治は、完全に原子力推進路線だ。

しかし、市民の意見は違う。
昨年夏の世論調査では、55%の市民が、原子力への回帰を拒否している。

しかし、フクシマ(福島原発事故)から4年、もうそのことは問題にもされないようだ。
日本の原子力ムラは、これまでの路線を一切変えていない

******* ******* *******

これまでの路線を変えない、というのは、事故を隠匿したり、安全確認議事録を改ざんしたりすることも含みます
それだけに、日本の原発産業が、核技術を輸出しようとしているのが不安になります
というのも、日本の企業が外国に行って、国内と違う態度をとるとは思えないからです。

それでは、今度はドイツに移りましょう。
ここでは「原発?お断り」と言っているのはいいのですが、そう簡単に原発は消えてくれません
ドイツの原発業界の計画によれば、ドイツの納税者は、これから何十年間とわずらわされることになる予定です。

******* ******* *******

2011年夏、福島事故から数ヶ月後、脱原発が決まった。
2022年までに、ドイツは脱原発を実現し、それまでに全原発を止める、というものだ。
問題は、原発操業者たちがいかに廃炉を実現するか、である。
ことに、その資金をどう工面するか、ということが問題である。

バーデン・ビュルテンブルグ州のオーブリッヒハイムにある原発は、ドイツ最古の原発で、操業停止されてからすでに10年が経つ。
ここで行なわれていることが、もうじきドイツのどこの原発でも行なわれるようになる。
廃炉が着々と進められている。
ここの電力会社EnBwでは、ここの廃炉だけで5億ユーロはかかるだろう、と計算している

エコロジカル・ソーシャル市場経済フォーラムのスワンティエ・キュッヒラー氏は、脱原発にかかる具体的な費用がどれだけになるか、突き止めようとしてきた。
廃炉費用を具体的な数字で表すのがいかに難しいか、彼女は知っている。

スワンティエ・キュッヒラー氏(エコロジカル・ソーシャル市場経済フォーラム):
今のところ、廃炉費用がどれだけになるか、誰にもわかっていません
数字はあとからしかわからないのです。
ただ、今現在もっている情報から、費用がどれだけ高くなるか見積もると、およそ480億ユーロはかかるだろう、と言うことができます。


ドイツでは、4社の電力会社が、原発を操業している。
ヴァッテンファル社、エーオン社、EnBwにRWE。
彼らには、廃炉と放射性廃棄物廃棄のための費用の、引当金積み立てが義務付けられている
これまでに、約360億ユーロを勘定に入れている。
この金額で足りるかどうかわからないという以外に、もう一つ問題がある。


キュッヒラー氏:
廃炉など後始末の処理をするための引当金は、それぞれの企業の手元にあります
ということは、他の国で行なわれているように、どこかの基金などに支払われるのではなく、
つまり企業は、このお金を好きなように管理していいわけです。


そうした企業が経済的に行き詰った場合、ましてや、破産した場合には、その引当金も危うくなるということだ。
そしてエーオンでは、これが懸念されることになってしまった。
12月に、このドイツ最大の電力会社は、ある発表で世間を騒がせたからだ。
原子力と石炭・ガスの火力発電事業を切り離し、別会社に移すというのだ。
これらはエネルギー政策変換にあたり、ますます収益が低迷するというのが理由だ。
これからは再生可能エネルギーだけに絞ろう、というのである。


ヨハネス・タイセン、エーオン社の役員会長:
我々は、どの業務も怠るつもりはありません。どの義務も責任を持って行います。
我々は、未来に対し責任をもつということです。


しかし、エーオンが、7つの原発でバッドバンクを設立しようとしているのではないか、最終的に税金で救わなければならないことになるのではないか、と懸念する人もいる。
切り離された原子力事業の会社には、高い廃炉の資金調達ができなくなるに違いないからだ。
割が合わなくなった原発を捨てたい、という電力会社の思惑の背後には、去年の春からのアイディアがある。
それはこうだ。
原発すべてを、その引当金ともども、ある基金に移す
そして、その基金は国が面倒を見る、というものだ。
これにより、原発解体は国の責任となり、電気会社の責任ではなくなる、というものだ。

エネルギー問題専門家のキュッヒラー氏にとっては、これは選択の余地に入らない。


キュッヒラー氏:
電気会社が心に描いているような基金では、社会や税金を払っている市民が、事後負担額を払わされる羽目になる危険性が高いのです。


ドイツ政府は、電力会社の原発事業のすべてを引き受けて事後処理をしていく気など、これまで一切なかった
最後に残るのは、脱原発でかかる費用の、何に対し誰が責任を持つか、ということの争いだ。

******* ******* ******* 

ちょうどコストの話になりましたが、原子力エネルギーは安い、と常々言われてきました。
確かに、原発がたくさんあるフランスでは、電気に支払う料金は、ドイツよりもずっと格安です。
でも、その計算には、肝心の費用が含まれていないのです。
というのも、何かがあったときの責任は、どうなっているのでしょうか
たとえば、原発の事故があった場合は?
または、長期的リスクはどうでしょう?
核の放射性廃棄物は、何百万年も放射能を出し続けるのです。
これらの問題に対しては、信頼できる費用、見積もりというものが存在しません
これからご覧いただくレポートでは、
これらのリスクに対して、いつの日か必ず、高い勘定書を突きつけられることになる、と考えている人たちをご紹介します。

******* ******* *******

ゴアレーベン
原子力エネルギーへの抵抗の土地だ。
ヴォルフガング・エームケ氏は、反原発運動のベテラン闘士だ。
ゴアレーベンで反対運動が始まって以来、彼は闘ってきた。
現在、使用済み燃料の輸送容器は、中間貯蔵所に入れることは禁じられているが、ここの人たちはとても懐疑的だ。
これまでに幾度となく騙されてきたこともあり、最終処分場を見つけたいドイツで、やはりゴアレーベンに白羽の矢が立ってしまうのではないかという不安が大きい


(リューホフ・ダネンベルク環境保護市民グループ代表)ヴォルフガング・エームケ氏:
その危険はかなりあります。
なにしろここに、もう16億ユーロをつぎ込んできてますし、核のインフラストラクチャーがすでにできあがっています
それよりもっと恐ろしいのは、ゴアレーベンに関する何十年もの資料が、出来上がってしまっていることです。
それで私たちは、必死で戦っているのです。


ここの岩塩岩株がどうなるべきかについて、リューホフ・ダネンベルクの市民グループは、具体的にイメージしている。
彼らは、ここにあるすべての設備の解体を要求している。
2013年に、「最終処分場探索法」が可決されたが、これによれば、この岩塩鉱山は、ゴアレーベンが最終処分場の候補地である限りは、開いたままにしておくことになっている。
しかし、世界のどこにもまだ、無事操業を開始した最終処分場はない


(連邦放射線防護庁)ヴォルフガング・ケーニッヒ氏:
60年代に、原子力エネルギーの使用を開始してからずっと、最終処分場に関する議論を交わしてきましたが、
これがどんなに大きい問題であるかということを、はじめからずっと、過小評価してきたといえます。
比較的簡単な技術で、それが対処できるように考えていたのです。
廃棄物も、もっと処分が簡単だと思っていて、始めは海洋投棄などをしたり、全くもって不適切な場所に貯蔵したりしていました

******* ******* *******

例えば、アッセがその例の一つである。
アッセは、古く落ちぶれた鉱山だ。
ここに、60年代から70年代にかけて、低中度放射能廃棄物が、システマチックに貯蔵された
岩塩の採掘坑が、廃棄物の貯蔵に適しているかなどということは、問題にもされなかった
そして、アッセに水が入り込んだときには、それがまず隠蔽された
かなりあとになって、そもそもここに、放射性廃棄物などというものが貯蔵されるべきではなかったということが、公に知らされた


(ニーダーザクセン州環境相)シュテファン・ヴェンツェル氏:
ここアッセで私たちが経験していることは、ドイツ連邦全体で必要となっていることの象徴であると、私は理解しています。
それだけに私は、新しく最終処分場を探す上で、このアッセでの経験からの教訓を十分に生かし、合意形成をしっかりすることを望みます。


これから、12万6000ものドラム缶を回収しなければならない
この回収はしかし、とてつもない大事業だ。
世界でも他に例を見ない。
原子力時代での歴史第一号だ。
世界に例を見ないといえば、ゴアレーベンの反対運動もそうだ。
ここでは30年以来、反対運動が強まる一方だ。
ゴアレーベンは、反原発運動の象徴となった。
何度となく催される集会に、ヴェントラント近郊から訪れる農家の人たちは、反対運動には欠かすことのできない要素だ。
1995年に、高放射性の使用済み燃料棒9本が入った初のドライキャスクが、返還された。
周辺の住民、そしてドイツ全体から反対運動の闘士が集まって、それを入れさせまいと抵抗した。
ここにはヴォルフガング・エームケもいた。


エームケ氏:
我々の大きな目標は、このキャスク輸送にかかる政治的、かつ現実的なコストをできるだけ高く吊り上げ、
こういうことはおかしい、と誰もが思うようになること
です。


繰り返し激しい衝突が繰り広げられるデモでの市民と警察の間には、ほとんど内戦に近い状況が見られる。


エームケ氏:
彼らはまったくもって逆上してますよ。
僕たちは、もう何千という提案をしてきているんです。
状況が少しでも緩和できるように
でも彼らは、放水や、こん棒を振り回すことしか知らない


エームケ氏のモットーはこうだ。
『今日アクティブに抵抗する方が、明日ラジオアクティブ(放射線)まみれになるよりいい』

この意見を共有するのが、北ドイツの大地主アンドレアス・グラフ・フォン・ベルンシュトルフ氏だ。
ゴアレーベンの岩塩岩株のある土地も、彼の所有だ。
彼は、この土地を譲るなど、夢にも思っていない。
ましてや、それが最終処分場に指定されるかもしれないなど、もってのほか。
それで、もう何十年も、家族全員で市民の抵抗運動に加わっている


アンドレアス・グラフ・フォン・ベルンシュトルフ氏:
ここゴアレーベンで、ドイツの原子力政策の、どうしようもない姿がはっきり見えます
ここが最終処分場としてふさわしくないことは、もう誰の目にもはっきりしているのに、
それでも、この中間貯蔵施設を見せしめに使って、貯蔵していっています

それでどんどん波が大きくなって、もう止めることができなくなるのを、私は恐れています。


ゴアレーベンの地下に放射能のゴミがないのは、所有下の岩塩の売り渡しを拒否しているベルンシュトルフ家のお陰だと、周辺の住民のほとんどが思っている。
しかし、ヴェントランド地方の人たちは、いい方向に発展するとは思っていない。
今度また、26本の使用済み燃料ドライキャスクが、ドイツに返還されるという話だが、一体どこにもっていけばいいというのだろう?


エームケ氏:
このことがはっきりしないのなら、私たちがすることはわかっています。
バック・トゥ・ザ・ルーツ、つまり、またデモ運動をするということです。


ここにいると、抵抗運動は絶対になくならないだろう、と確信できる。

******* ******* *******

原子力エネルギーは、たくさんのリスクを抱えているわけですが、それでも政治的には今、勢いが良いようです。
数日前、プーチンは、ハンガリーの、問題の多いオルバーン・ヴィクトル首相と対談しました。
プーチンの手土産は、ロシア製の原発建設を締結する契約書でした。

原発を新しく建設したいと思う国がいくつもある中で、脱原発を決める国はわずかです。
私たちの「マクロスコープ」で、概観を見てみましょう。

******* ******* *******

ドイツの脱原発は進んでいる
2022年までに、もともと17基あった原発のうち、現在残っている9機も、操業を停止する予定だ。
ベルギーとスイスも、脱原発を決定している。
オーストリアは、建設を終了した。
ツベンテンドルフ原発を、一度も稼動しなかった。
そしてイタリアは、ヨーロッパで唯一、完全な脱原発を実現した国だ。

その他のヨーロッパではしかし、様子がまったく違う。
また、放射性物質を扱うビジネスを再開しようと、思っている国もある

例えばイギリスでは、福島の事故後も変わらず、原子力を主力エネルギーにすえている
2014年の暮れ、英国政府は、何十億ユーロという保証を、新原発に約束した。
新設される原発は、2024年に操業開始される。
イギリスの原発に与えられる補助金は、EUからも許可を得ている。
EUいわく、何から電力を得るかは、EU加盟国がそれぞれ勝手に決めていい、ということだ。


ポーランドは、2020年までに、原発第一基を建設する予定だ。
そしてこの政策を、ポーランド国民の3分の2が賛成している。
原発で、ロシアからのエネルギー供給への依存をなくしたい、というのだ。

ほぼ同じ意見なのがフィンランドで、現在、第3基目の原子炉を計画中だ。

そしてフランスのモットーは、『原発? ええ、どうぞ』だ。
19基の原発が、フランス国内の約75%の電力需要を賄っている
そしてそれを、少なくとも維持していくつもりだ。

そのほか、原子力産業の成長を待っているところが、世界にはいくつもある
世界には現在、合計430基の原発が操業されており、さらに70基が建設中だ。

******* ******* *******

そして欧州委員会は、原発の推進を推奨しています。
フクシマから4年経った今、原発がなぜ、こんなに奨励されるのかについて、物理学者のロータ・ハーン氏と話してみたいと思います。
ハーンさん、よろしくお願いします。
ハーンさんはもう40年以上、原子力エネルギーに取り組んでこられました。
そして、その内の8年間、原子炉施設・原子炉の安全のための協会の会長を務めてこられました。
そのハーンさんにぜひうかがいます。

ーどうして原子力は、いまだにこれだけ支持されているのでしょうか?

(原子物理学者)ロター・ハーン氏:
確かに、原子力が政治で得ている支持は、まるで魔力のようですね。
少なくともいくつかの政府では、ここには野心がありますが、エネルギー保障ができなくなるかもしれないという危惧とは関係がない、と私は思います。
これは、なかなか伝えにくい問題です。
それから同時に、原子力産業の持っている力が今でも甚大で、政治に対しても多大な影響力を及ぼしていることとも関係があります。

ーそしてそれが、たくさんの国でそうだとおっしゃるのですね?

ハーン氏:
はい、日本についても先ほどお聞きになったとおりですし、ドイツでもまったくそうでないわけではありません。
原子力産業は、過去数十年の間に、原発でかなりの収益を上げてきましたから、もちろん、できればそれをやめたくないのです。

ーでも、政治的に追い風を受けていてもなお、原発にはもう未来がないとお考えですね。
それはどうしてですか?

ハーン氏:
原発をどんどん建設している国といえば、中国、インド、ロシアです。
そのほかには、新しい建設や計画はあまりありません。
同時に、これから15年の間に、100以上の原発が操業停止になる予定です。
ということは、事実上、原子力産業の力は、先細りの運命にあるのです。

ーでも、どうしてそれが、衰退といえるでしょう?
私たちは今すぐにも、原子力エネルギーなしでも生きられるのでしょうか?
世界全体の電力供給問題などの不安も含めて、原発はまだ必要なのではないですか?

ハーン氏:
原発からすぐに撤退できない国は、もちろんいくつかあるでしょう、フランスのように。
ドイツではそんなに長くかかりません。
ベルギーも同じです。
東欧ではウクライナ危機で、とても憂慮に値する状況です。

ー彼らはもちろん、エネルギーカルテルから独立したいわけですよね。
それが、レポートでも見てきたように、日本でも中心となる議論でした。
でも、この主張を簡単に斥けるわけにはいかず、原子力産業は、これを根拠に増強していくのではないですか?

ハーン氏:
いいえ、原子力エネルギーは、エネルギーカルテルへの依存から解放してはくれません
むしろその反対
です。
ドイツのエネルギー政策変換で計画しているように、
独立の道は、エネルギー供給を地方分散の構造に作り変えていくことの中にあります。

ー原子力発電は実はそう安価ではない、ということを私たちは話しました。
そうは思ってない人がかなりいるわけですが、「マクロ・オンライン」のインタビューで、原子力は非経済的であるとおっしゃっていますね。
ということは、ただ安いだけでなく、もう一歩踏み込んで言ってらっしゃるのですが、
原発の何がそんなに非経済的なのですか?

ハーン氏:
まず、新しく原発を新設する際の建設費用が、非常に莫大なので、その元を取るためには、何十年と稼動しなければなりません
しかし、その間に何かズレがあれば、もう割が合わなくなります。
それを気がついた国もいくつかあります。

ーさらに、インタビューで、一般市民の犠牲の上にしか成り立たない、とおっしゃっていますが、
それをもう少し、具体的な数字や例で、表していただけますか?

ハーン氏:
イギリスがいい例です。
ヒンクレー・ポイント原発プロジェクトが生まれた背景には、イギリス政府が電力会社に対し、電力の固定買取価格を保証する、といった事実があります。
35年間です。
この原発が2025年に稼動を開始して、それが2060年まで固定買取価格が保証されるというのであれば
それは実に危ういものといえますし、負担を担うのは一般市民です。

ー疑わしいといえば、非経済的ともおっしゃいましたが、今週、フランスの原子力企業アレヴァ社が、記録的な欠損を出したことが明るみに出ました。
これも、ハーンさんがおっしゃっていた不経済から来ているのでしょうか?

ハーン氏:
もちろん関係があります。
アレヴァは、フィンランドに建設する原発で、固定価格をオファーしました。
30億ユーロです。
しかし、費用はいまや、90億ユーロに膨れ上がってしまいました
ということは、3倍の費用です。
アレヴァでは、何十億ユーロという金額を、準備金として用意しておかなければならないのです。

ーそれはもっともな論拠で、だからこそ、原子力エネルギーを続行するのは不経済だというわけですが、
それでも政治的な後ろ盾があるのは、最初に挙げてくださった理由だけですか?
政治に対し影響力が強いというほかに、なにか理由はあるのでしょうか?

ハーン氏:
そうですね、原子力ロビーの影響力が非常に強いことと、政治家の中に、これを威信にかかわる問題と思っている人がいます
トルコやハンガリーの例が出ましたが、これらの国々の現地では、反対派も多いのです。

ーでも、欧州議会ですら原発建設を推奨していますが、

ハーン氏:
原子力ロビーが、ブリュッセルやその他のヨーロッパの首都に、今もまだ強く働きかけているということです。
実際には、ヨーロッパで3つの原発が建設されていますが、建設費用と建設期間に関して言えば、悲劇的な結果が予想されています


原子物理学者ロター・ハーン氏に、原子力エネルギーの未来について、語っていただきました。
実際は、原子力には未来はない、と信じていられますよね。
今日はおいでくださって、ありがとうございました。
まだ質問があれば、この番組の後、オンラインでマクロをごらんください。
ロター・ハーン氏が、ブログで、視聴者の質問に答えてくださいます。
インターネットアドレスはご覧のとおりです。

世界は、フクシマから何を学んだのでしょうか?
どうやら何も学ばなかったようです。
不安定な地域に原発を建設しようとしているのを見ると、そう思わずにいられません。
そしてトルコも、国内初の原発を、よりによって地震の危険がある地域に建設する計画です。

******* ******* *******

メルスィン近くのトルコ南部沿岸。
人の踏み入らぬ自然、絵に描いたような入り江。
観光はわずかで、農業を営む人たちがいる。
ここに、ロシアの国営原子力企業ロスアトムが、トルコ初の原発を建設するという。
敷地に通じる自動車道路が、現在整備されている。
このプロジェクトはしかし、住民たちには快く受け入れられていない。
環境評価の公聴会は、2013年、あまりに激しい抗議と反対運動のため、実現されなかった

地元住民:
子供たちや孫に、毒を与えるなどまっぴらごめん。
原発など要らない。
生態系がすべて破壊されてしまう。
もうどこも立ち入り禁止にされちゃって、山羊が草を食べる場所すらない。
そして、海にももう行かれない。


建物の中では、建設会社が新しい技術の宣伝をするが、それも無駄だった。
チェルノブイリとフクシマがあった後には、誰もそんなことを聞く耳は持たない。

彼(エルドアン大統領)こそ、原子力エネルギーの信奉者だ。
大統領のエルドアンは去年の12月に、ロシアの大統領プーチンをアンカラに迎えた。
この時点で、アックユ原発建設の契約は、もうとっくに決まっていた。
プーチンのロスアトム・エージェントが、このプロジェクトの資金を全面的に出した
費用は250億ドル、と推測されている。
途方もない問題に懸念を抱く人たちに対し、エルドアンが見せたのは嘲笑だけだった。

「世界に、原発は400基以上ある」

福島事故のすぐ後、エルドアンはこのように言った。

「原発は確かに爆発するが、それを言うならガスボンベだって爆発する。
だからもうガスを使うな、と言うのか?」


エルドアンは、石油とガス輸入への依存を、少しでも少なくしていきたいのだ。
過去数年間の経済成長で、ロシアからの天然ガスの輸入だけでも、なんと3倍も増えた
これは年間600億ドル以上になり、トルコのあまりよくない経常収支にとって厳しい数字
原発を作ってこの依存度を少なくすると、トルコ政府は主張しているのだ。
しかしアックユ原発は、とりあえずロシアのものだ。
2019年からここで、4800メガワットの発電が成されるが、それをトルコが保証価格で買い取ることになっているのだ。

エルドアンにはさらに計画がある。
日本の安倍総理大臣とエルドアンは、2013年に、トルコ第二の原発を建設する契約を締結した。
これも同じく、4800メガワット級の原発だ。
この日本とフランス共同の原子炉は、黒海沿岸のシノップ沿岸に建設される予定だ。
地震学者シェンガー氏を始めとする科学者は、地震等が起こる危険を説いて警告している。


(イスタンブール技術大学地質学者)シェンガール氏:
主な断層はそこまでは至っていませんが、しかし活発な正断層があり、この正断層が原発を脅かすことが考えられます
でも、ほかにも問題があるのです。
東部地中海地域には、非常に高い津波の危険性があるのです。
これまでに、地中海東部では何度か、巨大な津波で被害を受けた歴史があります


アックユでは、住民たちが、これまでどおりの反対運動を続けている。
彼らは行政裁判所に対し、認めるわけにはいかない原発の環境との不適合性を審査するよう、申し立てるつもりだ。
グリーンピースが撮影した画像によれば、
許可が下りていないにもかかわらず、立ち入り禁止のはずの入江で、すでに建設準備が始められている
原発を操業する電力会社は、住民たちに雇用を約束した。
しかし、そもそも、どれだけの人数の雇用者が、どれだけの期間にわたって仕事を得るのか?
懐疑は残る。
近郊のイェシロバチックの漁民も同じだ。
彼らは、原発建設予定地周辺の海域には、もう船を寄せることはできない。
原発がきたところでよくなりはしないと、皆確信している


(イェシロバチック村の漁師)Nazim Basbug氏:
このような何十億もかかるプロジェクトでは、どの企業も、自分たちの従業員を連れてくるのが通常だ。
僕たちにどれだけ仕事をくれるというのか? 
50人分?100人分?


でも、ここの失業率は、70%から80%だ。
しかし彼らは、現実的に見ている。
政府や外国企業の計画を阻止することは、彼らにはできないだろうと。

******* ******* *******

原子力エネルギーのカムバックが、今回の「マクロ」のテーマでした。
今のところ原子力発電は、政治的な追い風をふんだんに受けています。
このテーマについてさらに興味のある方は、ぜひ、インターネットでオンライン・マクロをご覧ください。
ここでは例えば、原発と恐竜の、驚くべき共通点がおわかりいただけます。
そこからブログに入っていただくと、今日のスタジオのゲストが質問に答えてくださいます。
3Satのエコノミーマガジン『マクロ』でした。
次回もお楽しみに

字幕翻訳:無限遠点
(*岩塩岩株とは、岩塩採掘後の地中にある、おおよそ円筒形の空洞部分のこと)
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『バベルの学校』

2015年02月15日 | 世界とわたし
先日、作家の曽野綾子氏の、なんとも下衆い、現場の実情を知らない、そして独りよがりな考えと常識を元にして書かれたコラムを載せました。
後日、掲載した産経新聞と当人の曽野氏に向けて、非難の意見が殺到しましたが、それらに対し彼女は、
「生活習慣の違う人間が一緒に住むことは難しい、という個人の経験を書いただけ」と答えたそうです。

個人の経験…。
それはそうかもしれません。
けれども、発表している場所が場所です。
いかに偏向しているといっても、全国的に販売されている新聞紙面に、コラムとして載っているのです。
しかも彼女は有識者として教育再生実践委員会のメンバーのひとりになっていて、
さらには検定教科書に導入されることになった道徳の教科書の中に、『誠実』のお手本として登場?!しているのです。
↓↓↓
道徳教科化決定記念!安倍政権が指導書にのせた曽野綾子のトンデモ発言集
http://lite-ra.com/2014/10/post-575.html
2014.10.24. リテラ

先日の中教審の答申で、道徳の「特別教科」化が、事実上決定した。
現在「教科外活動」である道徳が格上げされて、成績評価対象となり、検定教科書も導入されるという。
いよいよ安倍首相の宿願である愛国教育、いや、国民総ネトウヨ化教育が本格化するわけで、
きっとその中身は、ツッコミどころ満載のものになるはずだ。

いや、すでに、その兆候は現れているといっていいだろう。
今年4月から、道徳教育の教科化をにらんで、文部科学省が、『私たちの道徳』なるタイトルの教科書を、小中学校に配布しているのだが、
その中学生版に、あの曽野綾子が、「誠実」のお手本として登場しているのだ。


↑引用おわり


わたし自身、当時11才と13才だった息子たちを連れて、アメリカの東海岸に移り住み、今も暮らし続けている正真正銘の移民です。
息子たちは当初から、地元の学校に通わされ、このバベルの学校のような特別クラスで、まずは学ぶことになりました。
学校から、あるいは担当教師から、1週間に1度は呼び出しの電話がかかり、そのたびに学校に出向いて行き、互いの誤解や曲解について話し合いました。
個人の経験として、母国語が話せない土地で生きていくということは、やってみて初めてわかる大変さが満載です。
想像を絶する違和感、孤独感、そして、それまで積み上げてきたもの、培ってきたものを活かすことができない喪失感。
どんどんと自信が無くなっていき、当たり前であった自分がどこでも通用しなくなった世界に対して、恐怖感を抱き始めました。

息子たちもどんなに辛かっただろうかと、もうすっかり大人になった彼らを見て、ふと思うことがあります。
彼らは結局、家族の誰の助けも借りずに乗り越えたということが、今となっては大きな自信となり、現在の生活の原動力となっていると思います。

曾野氏の意見は、介護に従事する方々、海外に移住している人たち、そして介護を受ける側の人たちにとって、様々な思いを抱かせる内容のものですが、
移民という人々そのものを一括りにして考えるという発想が、一番恐ろしいし危険であると、わたしには思えてなりません。
それは、戦争での兵士、あるいは攻撃される側の市民、なにもかもが数字で済まされていく世界の中で、平然と生きていられる悪魔の思想であるからです。

そんな思いを抱えているところに、すばらしい映画の紹介をしてくださっているのを見つけました。



昨年の9月末に、greenz.jpに掲載された、Yoshimoto Norikoさんの記事をここに転載させていただきます。
転載元:http://greenz.jp/2014/09/25/babel/

違っている私たちがいっしょに生きていくこととは。
20の国籍、24名の生徒の多文化学級を追ったドキュメンタリー映画『バベルの学校』




異文化、多様性…よく聞くけれど、自分にはそんなに身近ではない、と思っている人も多いかもしれません。
しかし東京の区内では、結婚するカップルの10組に1組が国際結婚、という時代。
身近に異なる国籍や文化を持つ人がいることは、めずらしいことでもなんでもなくなりつつあります。

映画『バベルの学校』に出てくるのは、フランス、パリ市内の中学校のあるクラスに集まった、フランスに移住して来たばかりの24人の生徒たちです。
アイルランド、セネガル、ブラジル、モロッコ、中国… 20の異なる国籍を持つ彼らは、宗教や文化の違いを越えて、友情を育むことができるのでしょうか?



11歳から15歳までの子どもたちにはそれぞれの事情がある

日本ではこういった環境は、あまりなじみがないかもしれません。
しかし、フランスには、毎年3万5千人から4万人の子どもたちが、移民・難民としてやってきます。

紛争や経済的な理由などで、自国を離れざるを得なかった子どもたちは、はじめはフランス語もできないため、
「適応クラス」という学級でフランス語を学び、必要な勉強をしてから通常の学級に入ります。
この映画は、ある適応クラスの一年間を追ったドキュメンタリーです。



異文化に葛藤する子どもたち

ジュリー・ベルトゥチェリ(以下、ジュリー監督)は、毎週2~3回クラスに通い、1年間ずっと生徒たちと過ごしながら、映画を撮っていきました。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「もし自分が子どもで、突然言葉もわからない海外で暮らすことになったら?」と考えてみてください。
誰かに助けてもらわなければ生きられません。
彼らをはじめて見たときに、「ここは世界のシアターだ」と思ったのです。

ひとつの舞台の上に異なる個性の役者がいるように、子どもたち一人ひとりが違っている。
でも、勝手がわからない舞台で突然演じられないように、フランスでいきなり生活をはじめるのは、とても大変なことです。

遠い国で困っている人を助けることも大切だけれど、私はまず隣人に手をさしのべたい、
そういう思いから、フランスの中の「世界」である子どもたちに、フォーカスした映画を撮ろうと決めました。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

フランス語もままならない子どもたちは、慣れない環境の中で、違う文化をもつクラスメイトと切磋琢磨しながら、
少しずつ、フランスと自分自身、そして異文化を知っていきます。
映画では、その葛藤や、彼らの成長が、ありのままに描かれています。



右がジュリー・ベルトゥチェリ監督、左がブリジット・セルヴォーニ先生

生徒たちを教えるブリジット・セルヴォーニ(以下、ブリジット先生)自身も、14年間の海外生活を経験しているそうです。
ハンガリー、チェコ、ギリシャなどで、教師をしながら生活した体験を活かしたいと、この適応クラスの先生になりました。
映画では、その経験が感じられるシーンが、いくつも出てきます。

例えば、生徒たちが、自分たちの宗教について、議論をするシーンがあります。
同じ宗教でも、国や地域によって考え方が異なることもあり、あいさつの解釈ひとつとっても、生徒の間では意見が分かれます。

「そうじゃないでしょ?」
「私の国のことよ。あなたになにがわかるの?」と、激しい言い合いになる様子も映し出されます。

フランスでは、一般的に、宗教のことを学校に持ちこんではいけないとされています。
でも、ブリジット先生は、生徒たちが宗教について話しはじめたときに、止めることはしません。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
どうして話させるかというと、生徒たち自身が話し合うことで、
「自分とこの子とは違うんだ、でも違ったままでいっしょに生きていけるんだ」ということがわかるからです。

それを、先生の言葉や教科書で、「宗教はこういうものだ」と押しつけてもわかりません。
自分たちの体験から学んでいくことを、大切にしています。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


フランス語が流暢でない分、ストレートな会話が交わされていく

映画には、話し合うシーンがたくさん出てきます。
生徒同士、生徒と先生、先生と親…。
親が、
「中国では、女の子が自分の意見をいう文化がないので、この子は自分のことを話すことになれていないんです」と、先生にいうシーンがあります。
それに対して、先生は、
「ここはフランスなので、なれていかないといけません」といいます。

日本人なら、この中国人の女の子に共感する気持ちが強いかもしれません。
一方、ヨーロッパ人がこれを見たら、
「なぜあの女の子はあんなにおとなしいのだろう?」と思うかもしれません。

「バベルの学校」は、ひとつの答えを提示するのではなく、あくまでも生徒たちの日常を切りとることで、私たちに様々な問いを投げかけ、
その問いこそが、私たちの文化的バックグラウンドからきていることに気づかせてくれます。


移民に対する見方が変わる

この映画は、フランス国内でも話題になりました。
移民の多いフランスですが、フランス人でも、このような適応クラスのことを知らない人も多く、
この映画ではじめて、こうした移民受入の政策を知った人もかなりいたようです。

また、メディアが、移民の子どもが起こした事件を大きく報道するので、
「移民の子どもは犯罪に走りやすい」というイメージがありました。
しかし、ほとんどの子どもたちは、自国で勉強ができる環境になかったので、学びたい意欲がとても強いのです。

そういう姿を映画で観たことで、
「移民の子どもたちへの見方が変わった」、「社会への希望が感じられる」、という人がたくさんいました。

この映画は、一人ひとりの生徒の成長物語であると同時に、フランスという国の姿勢を、強く打ち出しているといえるでしょう。



教室の中の子どもたちの姿から、フランスに来た背景も見えてくる


その後の生徒たち

2012年に撮影された「バベルの学校」ですが、2年経って、生徒たちはどうしているのでしょうか?
ジュリー監督に聞いてみました。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
生徒たちは全員高校生になり、今も連絡を取りあっています。
今ではフランス語もすっかりうまくなり、フランス社会にも溶けこんでいます。

映画で、当時がんばっていた自分の姿を見ることで、自分自身を誇りに思っているようです。
さまざまな理由で、自分の国に帰った子も3人います。
「輝く個性を持つ彼らの10年後の姿を、また映画にしてみたい」とも思っているんですよ。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

フランスの中の「世界の縮図」を描いたこの作品には、誰もがはっとする、さまざまな気付きがあります。
異文化や異なる意見を尊重しあい、ともに生きていくことは、どこでも必要なこと。
そして、これからますます求められていくことではないでしょうか。

「バベルの学校」は、日本では、2015年1月31日に公開されます。
子どもたちの姿を、ぜひ観てみてください。



- INFORMATION -
 
「バベルの学校」
http://unitedpeople.jp/babel/

東京: 新宿武蔵野館 2015年1月31日(土)~
東京: 渋谷アップリンク 2015年1月31日(土)~
神奈川:横浜シネマ・ジャック&ベティ 2015年3月7日(土)~
大阪: シネ・リーブル梅田 2015年3月予定
福岡: 中洲大洋映画劇場 2015年2月14日(土)~2月27日(金)
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我々の本当の敵は目と鼻の先にいる。みんなで賢く手を組み闘えば、こんな戦争は、政府は、阻止できる!

2014年11月11日 | 世界とわたし


戦争に行ったアメリカ兵の告発!
「本当の敵はアメリカ国内にいた!」


「これはお国のためなんだ!」
と言い聞かせて、辛くても胸を張ってやってきた。

だけど、後悔の念だけが残った。

この占領の実態を目の前にすれば、人種差別なんて言葉じゃ、もう騙せやしない。
彼らは獣じゃなかった…同じ人間なんだ!


その時から、年寄りを見ると、いつも心が痛むようになった。
歩けない年寄りを、担架にゴロンと寝かせ、イラク警察に連れて行けと命令するたびに…。

子を連れた母親を見るたびに、胸が痛む。
嫌がる母親を、外に連れ出す我々に、
「何すんのいったい!あんたら、サダム・フセイン以下じゃない!」
と、喚き散らしたのを思い出してしまう。

若い娘を見ると、胸が痛む。
俺が、腕を鷲掴みにして、車道へと引きずり込んだんだと…。

テロリストたちが相手だ、と聞かされていた。
しかし、実際のテロリストは自分たちであって、この占領自体がテロそのものだ、と悟った。


軍隊の中にあって、人種差別を悪とする思想は、他国に対する破壊や占領の口実にできる、今なお使える重要手段のひとつだ。

その思想を利用して、他国の民を殺害、隷属、拷問しても良い、口実にしてきた。

人種差別という思想は、この政府が重宝する、手段のひとつなのだ。


この思想は、ライフル銃や、戦車や、爆撃機や、戦艦を使うよりも、もっと重要な手段だ。
砲弾、バンカーバスター、トマホーク巡航ミサイルよりも、破壊力がある。

このような兵器を、今のこの政府が、製造、保持してはいるが、使おうとする人々がいなければ害はない。

我々を戦場に送っている連中は、銃で撃ったり、迫撃砲を放つなんてことはしない。
連中は、命がけで戦う、なんて頭にない。

連中にとって、戦争は商売でしかない!

連中が必要としているのは、兵士たちを、危険な戦場に、「はい、どうぞ」と送り出す大衆だ!

連中に必要なのは、殺すことも殺されることも「はい、どうぞ」と、オカシイと思わない兵士たちなのだ!

何百万ドルという金を、爆弾一発に注ぎ込む。
その爆弾は、上からの「使え」との命令に、
「はい、わかりました!」と従う軍高官たちの気持ちがあって初めて、武器に変わる。

連中は、生き残った兵士たちを、この地球上ならどこにでも、送ることができる。
しかし、兵士たちが、「はい、わかりました!」と言って初めて、戦争になる。

支配層にいる、人の不幸につけ込んで儲ける大金持ち連中は、世界経済を操って、私腹を肥やすことしか頭に無い。

「戦争、抑圧、搾取が、我々の関心事であり、そう我々に信じ込ませる」という能力の中にこそ、
連中の力が隠されている、ということを理解してほしい。

我々が、人殺しや死ぬことを覚悟させる決め手は、
「やっぱ俺たちは優秀なんだぜ」と、我々に思い込ませる能力が、連中にあるかないかだ。

陸海空の兵士たちが、この占領で得るものなど、何も無い!

米国で暮らしている大部分の人々が、この占領で得るものなど、何も無い!

得るものが無い、なんてもんじゃない。
それが原因で、もっと苦しんでいる!というのが事実だ。

我々は、手足を失い、後遺症に悩み、そして命を断つ…。

家族の者たちは、国旗を掛けた棺が地中に降ろされるのを、じっと見ることになる。

健康保険も無く、就職先も無く、教育も受けられない、
この国の何百万という人々は、この占領で、政府が、4億5000万ドル以上の金を、たった1日で浪費しているのを、
指をくわえて見てることしかできていない。

この国の、貧しい生活をしている人々は、よその国の、同じように貧しい生活をしている人々を殺すために送られ、
金持ちたちを、さらに金持ちにしていく。

差別思想が無ければ、兵士たちは、自分たちを戦争に送った大金持ちたちよりも、
イラクの人々に、多くの共通点があることに気づいただろう。

イラクでは、多くの家族の住み家を奪ってきた。
帰還して目にしたものは、惨めで意味のない差し押さえの仕打ちを受け、住み家を奪われた多くの家族の姿だ。
悲しい…。

目を覚まそう!!

我々の本当の敵は、遠いところにいるんじゃない!
名前だって、文化だって、聞いたこと見たことが無いっていう連中じゃない!

どんな敵なのか、みんなよく知っている、ハッキリしている!

その敵とは、カネになるから戦争をやらかす、という組織。

その敵とは、儲かるとなれば、スパッとクビ切りする企業経営者たち。

儲かるとなれば、健康保険をガンとして受け付けない保険会社。

儲かるとなれば、住んでいる家をサッと取り上げる銀行。

敵は、5千マイルも離れたところにいるわけじゃない!
目と鼻の先にいる!

みんなで、賢く手を組み戦えば、こんな戦争は阻止できる!

この政府は阻止できる!

そして、もっと良い世界をつくることは可能だ!
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手前味噌とヨーガ・チャンティングコンサートが見せてくれた人間の本質

2014年11月02日 | 世界とわたし


タラ アーティストより
引用元:http://www.tyburhoe.jp/Tala_Records/Tala_Artists/index.html

Krishna Das(クリシュナ・ダス)
www.krishnadas.com 

クリシュナ・ダスは、1970年に、初めてインドに旅をし、Neem Karoli Baba (Maharaji)(ニーム・カロリ・ババ またの名をマハラジ)と出会う。
マハラジを通し、古代から伝わるキルタンという、心を浄化する作業(インドの神様の名前や美しい言葉を、繰り返し音楽に乗せて、皆で歌うもの)に出会う。
今日では、いくつかのアルバムをリリースし、世界中をツアーして回り、真実を求めて来るものたちに、それぞれの内に答えを見出すように説いている
音楽やチャントを通して、彼の心を人々とシェアすることが、彼のスピリチュアルワークであり、
彼自身の内に存在する神と人々を、幸いにする方法となっている。
彼が作製したアルバムは、世界的に知られるようになり、世界中どこをツアーしても、彼のコンサート会場がたくさんの人で溢れている。
シンプルで親しみやすく、コール アンド リスポンス式の(演者が観客に掛け声を求め、それに対して観客が応える)チャンティングは、
そこに参加している人々を、大いなる存在を感じる旅に誘う
ものである。

というコンサートに、何も知らないまま行ってきました。



まずその前に、友人わかちゃんのお宅に、日本人女性がワラワラと集まって、お味噌の手作りをしようという素晴らしい会に参加してきました。
短時間で大豆を煮なければならなかったので、うちの圧力鍋を使ってもらおうと勇んで持ってったのに、
おぉ~のぉ~!
なぜか上手に圧力がかからず、これじゃただの普通の鍋じゃん、みたいな仕事しかしてくれなかったので、とっても申し訳なかったのですが、
あゆみちゃんがせっせと下準備をしてくれていた塩きり麹、彼女は何も無くても、仕事と市民活動でむちゃくちゃ忙しいのに、
注文したヒマラヤンソルトが粗塩だったからと、それをせっせとグラインダーで細かくしたりしてくれて、
なんかもう、近所に居るっつうのに、なんにも手伝えていないことがほんとに申し訳ないのだけれども、
場所と道具一式、それからガスやお水を提供してくれたわかちゃんとともに、

「あなたたち二人が居なかったら、絶対に実現しなかったよぉ~!」と、天井に向かって感謝の言葉を叫びつつ、

唯一作業としてできた、塩きり麹とペーストになった大豆を混ぜ合わせた時の、なんともいえない幸せな気持ちを思い出しながら、これを書いています。

残念ながら、あろうことか、カメラを持っていくのを忘れて、なにひとつ写真が残っていません。

4月の、コンサート直前に、これまた手作りのお味噌をいただき、それがそろそろ食べ頃になろうかという時期になりました。
昨日のお味噌はだから、ちょうどそれを食べ切った頃に出来上がるので、今からすご~く楽しみです。
どちらもオーガニックでベクレルフリー、ということで、これと菜園からの野菜で料理を作る様を、うっとりと想像しています。

わかちゃんちには、小さな娘ちゃんがふたりいます。
あの原発事故の後、いつものように実家に帰省しようとしたら、お義母さんから、
「今はこちらに帰るべきではない」と言われ、びっくりして、ネットでいろいろ調べ始めたというわかちゃん。
それからは、積極的に、新聞テレビ以外のニュースを読み聞きして、自分はどうしていけばいいのかを模索し、
いいと思ったことは躊躇なく行動に移すという、勇気と愛にあふれたおかあさんです。
その行動の中のひとつとして、食品を0.5ベクレル/kg まで放射能検査し、出荷してくださっているホワイトフードさんからの食材を、日本から送ってもらっていて、
すっかり子どもたちが巣立ってしまっている我が家では見られないものがたくさん、部屋のあちこちに積まれていました。
きっと日本でも、こういう光景が当たり前になってしまったご家庭というのが、多く存在しているのだろうなと、
お味噌作りに、ベクレルフリーなどという言葉がついてくることが当たり前になってしまわない、意識の高いおかあさんが増えることを、やはり祈らずにはいられません。

で、肝腎のお味噌作りなんですが、どういうわけか、わたしが持参したデカい圧力鍋の圧力がかからず、大豆を煮るのに想定以上の時間がかかってしまい、
だから予定がどんどん延長して、クライマックスの味噌団子の投げ入れや、仕上げの瞬間に立ち会えないまま、お暇させてもらいました。

味噌作りの後は、手巻き寿司パーティと、やばいほどのケーキをみんなでという、超~魅惑的な企画になってたので、
後ろ髪が引かれる引かれる…後頭部がつるっ禿になってしまいそうなぐらいに引かれつつ、
わかちゃんちまで迎えに来てくれた旦那の車に乗って、次の目的地、マンハッタンへ。


コンサートの前に、マクロビオティックの日本食レストランに行って、夕食弁当というのをいただきました。
ずっと前から、一緒に行こうと誘ってくれてたのは、友人&ペンキ職人のデイヴと、彼のガールフレンドのケレン。
冷たい雨とビュウビュウと吹き荒れる風の中、会場の教会に辿り着くと、えぇ~?!というほどの人が教会をぐるりと囲んで待っていました。
ヨガ・コンサート、チャンティング、としか予備知識が無かったわたしは、その光景を見て???
そして中に入ってみると…、
老若男女、赤ん坊からおじいさんおばあさんまで、座席が無い所では床に座って、大変な混みようです。
まずはじめに、女性2人と男性4人の、それはそれは美しい、魂がとろけて皮膚からにじみ出てしまいそうな、ア・カペラの声を聞き、
その後、クリシュナさんが、ヨーガのチャントを唱い出し、それをパーカッションの人たちが盛り上げ、エレクトリックなギターやバイオリンが彩りを与え、
会場が一体となって、それぞれが好きなように手足を揺らしながらマントラをチャンティングする様を、わたしたちは2階のバルコニーから眺めていました。
ものすごく大勢の人たちが、彼がシェアしようとしているものをそれぞれの形で受け取っている姿は、わたしの心までをも満たしてくれました。

『そこに参加している人々を、大いなる存在を感じる旅に誘う』

またひとつ、にんげんというものを、好きになった瞬間でした。
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「歴史を変える偉大な人間はごく一部。でも僕たちそれぞれが、小さな出来事を変えることができる」

2014年10月28日 | 世界とわたし


こんな世の中は、終ったほうがいいと思う理由

この世の中は、終わりにさしかかっている。
空気は汚染され、海は汚され、
動物は絶滅しそうで、経済は崩壊しそう。
教育は地に堕ち、警察は腐敗し、
知性は嫌がられ、無知はもてはやされ、
みんな落ち込んで怒っている。

お互いに我慢することができず、
自分自身に我慢することもできない。
だからみんなが薬漬け。

道路では無言ですれ違い、
話す時も、無意味なロボットみたいな会話だけ。

一生分の意味と目的よりも、
一瞬の名声を求める人が多いって?
だって、正しいなんてことよりも、
人気のあることの方が大事じゃないか。

真実よりも、ランク付けの方が大事らしい。

政府が作っているのは、学校の数の2倍の刑務所。
リンゴを探すよりも、ビッグマックを見つける方が簡単だ。
やっとリンゴを見つけたとき、
そのリンゴの遺伝子は、組み替えられていた。

大統領は嘘つき、政治家は詐欺師。
人種だってまだまだ問題だし、宗教も変わりはない。
おまえの神様なんて存在しないんだ。
俺の神様は存在するし、愛に満ちあふれてるんだ。
俺に賛成しないから、お前を殺すぞ。
それよりもっとタチの悪いところで、死ぬまで言い争ってやる。

ラジオから流れる歌の92%は、セックスのこと。
鬼ごっこで遊ぶのをやめた子どもは、
激しく腰を振っているビデオを鑑賞している。
普通の人は、1日5時間テレビを観て過ごすし、
スクリーンに流れる暴力は、ひどくなる一方。
テクノロジーで、みんなが欲しかった物が手に入るけど、
僕たちが本当に必要なものがみんな、そいつに盗まれていく。

プライドは、最高記録更新中。
人間らしさは、最低記録更新中。

みんなが全部を知っていて、みんながどこかに行っている。
誰かを無視して、誰かを非難して、
本当の人間なんて、それほど残っちゃいない。
人間のふりをしたやつらだけ。
過去から離れようとしない人間ばかりで、
今ここにいる人間など、ほとんどいない。

お金は相変わらず、諸悪の根源で、
でも、子どもにはそうは教えない。
仕事の給料なんて十分じゃないし、
よい行いがされるのは、そこに利益がある時だけ。

他人の不幸を写した動画が流行し、
一緒に笑い飛ばすために、友人にシェアをする。

今のみんなのお手本になっている人たちは、
60年前なら、真似をしてはいけないお手本だった。

人間を差別することが、合法な国がある。
なぜなら、彼らの生まれがアレだから。

会社は、何百万も投資して、専門家とやらを雇っている。
美しくなるためには、お化粧が必要だと、
小さな女の子に思いこませるために。
女の子の自己評価を、永久的に下げるんだ。
だって、女の子が満足するほど「かわいく」なんて、なりはしないのだから。
こんな不可能なスタンダードに追いつくために、ビジネスは言う。

「これ買って、あれ買って、買って、買って!」

みんなに追いつかなきゃ、
みんなと同じにならなきゃ、
これを買ったら幸せになるよ、
でも、長続きはしないけど。

この狂ったカオスな世界の中で、一体何ができるって?
解決策?

愛することができる。

ラジオから流れる、大好きな歌の中の愛じゃない。
本当の愛、真実の愛、無限の愛。
愛することができるんだ。
お互いに愛し合うこと。
朝起きたときから、夜寝るときまで、
親切な行動をやってみる。
親切は伝染するものだから。

人に会うときには、気を配ることができる。
善性の種を植えるんだ。
いつもよりも、思いやりをちょっと、追加するんだ。

許すことができる。
今から300年経っても、
友だちに、母親に、父親に、恨みを持つことに、
何の意味がある?

他人を変えようとするかわりに、
自分を変えることはできる。
自分のハートを変えることはできる。

今まで嘘を売りつけられていた。
俺たちは、リーダーや、信じていた人たちに、
洗脳されていたんだ。
俺たちのブラザーやシスター、同胞に気がつかないように。

代わりに、怒り、憎しみ、残酷さを、表に出すように。

でも、本当の愛を知ると、

怒りに対して同情で、
憎しみに対して思いやりで、
残酷さに対して優しさで、
迎え入れるようになる。

愛こそが、地球の表面で、一番強力な武器。
ロバート・ケネディも言っているじゃないか。

歴史を変える偉大な人間は、ごく一部。
でも、僕たちそれぞれが、
小さな出来事を、変えることができる。
こんな行動が、全部合わされば、
一つの世代の歴史に書き込まれるだろう。

だからそうだ。
この世界は、終わりを迎えている。

そして、新しい始まりへの道筋は、
あなたの中から始まる。




Prince Ea - "Why I Think This World Should End"
______________________________________

The world is coming to an end
The air is polluted, the oceans contaminated
The animals are going extinct, the economy’s collapsed
Education is shot, police are corrupt
Intelligence is shunned and ignorance rewarded
The people are depressed and angry
We can't live with each other and we can't live with ourselves
So everyone’s medicated
We pass each other on the streets
And if we do speak it's meaningless robotic communication
More people want 15 seconds of fame
Than a lifetime of meaning and purpose
Because what’s popular is more important than what’s right
Ratings are more important than the truth
Our government builds twice as many prisons than schools
It’s easier to find a Big Mac than an apple
And when you find the apple
It's been genetically processed and modified
Presidents lie, politicians trick us
Race is still an issue and so is religion
Your God doesn’t exist, my God does and he is All-Loving
If you disagree with me I'll kill you
Or even worse argue you to death
92% of songs on the radio are about sex
Kids don’t play tag, they play twerk videos
The average person watches 5 hours of television a day
And it's more violence on the screen than ever before
Technology has given us everything we could ever want
And at the same time stolen everything we really need
Pride is at an all time high, humility, an all time low
Everybody knows everything, everybody’s going somewhere
Ignoring someone, blaming somebody
Not many human beings left anymore, a lot of human doings
Plenty of human lingerings in the past, not many human beings
Money is still the root of all evil
Yet we tell our kids don’t get that degree
The jobs don’t pay enough
Good deeds are only done when there's a profit margin
Videos of the misfortunes of others go viral
We laugh and share them with our friends to laugh with us
Our role models today
60 years ago would have been examples of what not to be
There are states where people can legally be discriminated against Because they were born a certain way
Companies invest millions of dollars hiring specialists to make Little girls feel like they need “make up” to be beautiful Permanently lowering their self esteem
Because they will never be pretty enough
To meet those impossible standards
Corporations tell us buy, buy, buy, get this, get that
You must keep up, you must fit in
This will make you happy, but it never does for long
So what can we do in the face of all of this madness and chaos?
What is the solution? We can love
Not the love you hear in your favorite song on the radio
I mean real love, true love, boundless love
You can love, love each other
From the moment we wake up to the moment we go to bed
Perform an act of kindness because that is contagious
We can be mindful during every interaction
Planting seeds of goodness
Showing a little more compassion than usual
We can forgive
Because 300 years from now will that grudge you hold against Your friend, your mother, your father have been worth it?
Instead of trying to change others we can change ourselves
We can change our hearts
We have been sold lies
Brainwashed by our leaders and those we trust
To not recognize our brothers and sisters
And to exhibit anger, hatred and cruelty
But once we truly love we will meet anger with sympathy
Hatred with compassion, cruelty with kindness
Love is the most powerful weapon on the face of the Earth
Robert Kennedy once said that
Few will have the greatness to bend history
But each of us can work to change a small portion of events
And in the total of all those acts
Will be written in the history of a generation
So yes, the world is coming to an end
And the path towards a new beginning starts within you

https://www.youtube.com/watch?v=YG9M_uK6CrY
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「暗闇は光の大切さを、沈黙の強要は声を上げる事の大切さを気づかせてくれる」女性よ声を!マララさん

2014年10月13日 | 世界とわたし


慈悲深く、慈愛あまねきアッラーの御名において。

パン・ギムン国連事務総長、ブク・ジェレミック国連総会議長、ゴードン・ブラウン国連世界教育特使、尊敬すべき大人の方々、
そして、私の大切な少年少女のみなさんへ、アッサラーム・アライカム(あなたに平和あれ)。

今日、久しぶりに、こうしてまたスピーチを行えて、とても光栄です。
このような尊敬すべき人たちと共に、このような場にいるなんて、私の人生においても、とてもすばらしい瞬間です。
そして今日、私が、故ベナジル・ブット首相のショールを身にまとっていることを、名誉に思います。

どこからスピーチを始めたらいいでしょうか。

みなさんが、私に、どんなことを言ってほしいのかはわかりません。
しかし、まずはじめに、我々すべてを平等に扱ってくれる、神に感謝します。
そして、私の早い回復と、新たな人生を祈ってくれた、すべての人たちに感謝します。

私は、みなさんが私に示してくれた愛の大きさに、驚くばかりです。

世界中から、温かい言葉に満ちた、手紙と贈り物をもらいました。
それらすべてに感謝します。
純真な言葉で私を励ましてくれた、子どもたちに感謝します。
祈りで私を力づけてくれた、大人たちに感謝します。
私の傷を癒し、私に力を取り戻す手助けをしてくれた、パキスタン、イギリス、アラブ首長国連邦の病院の看護師、医師、そして職員の方々に感謝します。
国連事務総長パン・ギムン氏の、Global Education First Initiative(世界教育推進活動)と、国連世界教育特使ゴードン・ブラウン氏と、国連総会議長ブク・ジェレミック氏の活動を、私は全面的に支持します。
みなさんの、たゆまないリーダーシップに感謝します。
みなさんはいつも、私たち全員が行動を起こすきっかけを与えてくれます。


親愛なる少年少女のみなさんへ、
つぎのことを決して忘れないでください。
マララ・デーは、私一人のためにある日ではありません。
今日は、自分の権利のために声を上げる、すべての女性たち、すべての少年少女たちのためにある日なのです。

何百人もの人権活動家、そしてソーシャルワーカーたちがいます。
彼らは、人権について訴えるだけではなく、教育、平和、そして平等という、目標を達成するために闘っています。
何千もの人々が、テロリストに命を奪われ、何百万もの人たちが、傷つけられています。
私もその1人です。
そして、私は、ここに立っています。
傷ついた数多くの人たちのなかの、一人の少女です。

私は訴えます。
自分自身のためではありません。
すべての少年少女のためにです。

私は声を上げます。
といっても、声高に叫ぶ私の声を、届けるためではありません。
声が聞こえてこない、「声なき人々」のためにです。
それは、自分たちの権利のために、闘っている人たちのことです。
平和に生活する権利、尊厳を持って扱われる権利、均等な機会の権利、そして教育を受ける権利です。



親愛なるみなさん、
2012年10月9日、タリバンは、私の額の左側を、銃で撃ちました。
私の友人も撃たれました。
彼らは銃弾で、私たちを黙らせようと考えたのです。
でも失敗しました。
私たちが沈黙したそのとき、数えきれないほどの声が上がったのです。
テロリストたちは、私たちの目的を変更させ、志を阻止しようと考えたのでしょう。
しかし、私の人生で変わったものは、何一つありません。
次のものを除いて、です。
私の中で、弱さ、恐怖、絶望が死にました。
強さ、力、そして勇気が生まれたのです。

私は、これまでと変わらず、「マララ」のままです。
そして、私の志も、まったく変わりません。
私の希望も、夢も、まったく変わっていないのです。


親愛なる少年少女のみなさん、
私は誰にも抗議していません。
タリバンや、他のテロリストグループへの、個人的な復讐心から、ここでスピーチをしているわけでもありません。
ここで話している目的は、すべての子どもたちに教育が与えられる権利を、はっきりと主張することにあります。
すべての過激派、とりわけ、タリバンの息子や娘たちのために、教育が必要だと思うのです。

私は、自分を撃ったタリバン兵士さえも、憎んではいません。
私が銃を手にして、彼が私の前に立っていたとしても、私は彼を撃たないでしょう。

これは、私が、預言者モハメッド、キリスト、ブッダから学んだ、慈悲の心です。
これは、マーティン・ルーサー・キング、ネルソン・マンデラ、そしてムハンマド・アリー・ジンナーから受け継がれた、変革という財産なのです。
これは、私がガンディー、バシャ・カーン、そしてマザー・テレサから学んだ、非暴力という哲学なのです。
そして、これは、私の父と母から学んだ、「許しの心」です。
まさに、私の魂が、私に訴えてきます。
「穏やかでいなさい、すべての人を愛しなさい」と。


親愛なる少年少女のみなさん、
私たちは暗闇のなかにいると、光の大切さに気づきます。
私たちは沈黙させられると、声を上げることの大切さに気づきます。
同じように、私たちがパキスタン北部のスワートにいて、銃を目にしたとき、ペンと本の大切さに気づきました。
「ペンは剣よりも強し」ということわざがあります。
これは真実です。
過激派は、本とペンを恐れます。
教育の力が、彼らを恐れさせます。
彼らは、女性を恐れています。
女性の声の力が、彼らを恐れさせるのです。


だから彼らは、先日クエッタを攻撃したとき、14人の罪のない医学生を殺したのです。
だから彼らは、多くの女性教師や、カイバル・パクトゥンクワやFATA(連邦直轄部族地域/パキスタン北西部国境地帯)にいる、ポリオの研究者たちを殺害したのです。
だから彼らは、毎日、学校を破壊するのです。
なぜなら、彼らは、私たちが、自分たちの社会にもたらそうとした自由を、そして、平等を恐れていたからです。
そして彼らは、今も、それを恐れているからです。


私たちの学校にいた少年に、あるジャーナリストが、こんなことを尋ねていたのを覚えています。
「なぜタリバンは、教育に反対しているの?」

彼は、自分の本を指さしながら、とてもシンプルに答えました。
「タリバンは、この本の中に書かれていることが、わからないからだよ」

彼らは、神は、ちっぽけで取るに足りない、保守的な存在で、
ただ学校に行っているというだけで、女の子たちを地獄に送っているのだ、と考えています。
テロリストたちは、イスラムの名を悪用し、パシュトゥン人社会を、自分たちの個人的な利益のために、悪用しています。
パキスタンは、平和を愛する民主的な国です。
パシュトゥン人は、自分たちの娘や息子に、教育を与えたいと思っています。
イスラムは、平和、慈悲、兄弟愛の宗教です。
すべての子どもに教育を与えることは、義務であり責任である、と言っています。


親愛なる国連事務総長、教育には平和が欠かせません。
世界の多くの場所では、特に、パキスタンとアフガニスタンでは、テロリズム、戦争、紛争のせいで、子どもたちは学校に行けません。
私たちは、本当に、こういった戦争にうんざりしています。
女性と子どもは、世界の多くの場所で、さまざまな形で、被害を受けています。
インドでは、純真で恵まれない子どもたちが、児童労働の犠牲者となっています。
ナイジェリアでは、多くの学校が破壊されています。
アフガニスタンでは、人々が、過激派の妨害に長年苦しめられています。
幼い少女は、家で労働をさせられ、低年齢での結婚を強要されます。


貧困、無学、不正、人種差別、そして基本的権利の剥奪――これらが、男女共に直面している、主な問題なのです。


親愛なるみなさん、
本日、私は、女性の権利と女の子の教育、という点に絞ってお話します。
なぜなら、彼らがいちばん、苦しめられているからです。
かつては、女性の社会活動家たちが、女性の権利の為に立ち上がってほしいと、男の人たちに求めていました。
しかし今、私たちは、それを自分たちで行うのです。
男の人たちに、女性の権利のために活動するのを止めてくれ、と言っているわけではありません。
女性が自立し、自分たちの力で闘うことに絞って、お話をしたいのです。


親愛なる少女、少年のみなさん、
今こそ、声に出して言う時です。
そこで今日、私たちは、世界のリーダーたちに、平和と繁栄のために、重点政策を変更してほしい、と呼びかけます。
世界のリーダーたちに、すべての和平協定が、女性と子どもの権利を守るものでなければならない、と呼びかけます。
女性の尊厳と権利に反する政策は、受け入れられるものではありません。
私たちは、すべての政府に、全世界のすべての子どもたちへ、無料の義務教育を、確実に与えることを求めます。
私たちは、すべての政府に、テロリズムと暴力に、立ち向かうことを求めます。残虐行為や危害から、子どもたちを守ることを求めます。
私たちは、先進諸国に、発展途上国の女の子たちが、教育を受ける機会を拡大するための、支援を求めます。
私たちは、すべての地域社会に、寛容であることを求めます。
カースト、教義、宗派、皮膚の色、宗教、信条に基づいた、偏見をなくすためです。
女性の自由と平等を守れば、その地域は繁栄するはずです。
私たち女性の半数が抑えつけられていたら、成し遂げることはできないでしょう。
私たちは、世界中の女性たちに、勇敢になることを求めます。
自分の中に込められた力を、しっかりと手に入れ、そして、自分たちの最大限の可能性を、発揮してほしいのです。



親愛なる少年少女のみなさん、
私たちは、すべての子どもたちの明るい未来のために、学校と教育を求めます。
私たちは、「平和」と「すべての人に教育を」という目的地に到達するための、旅を続けます。
誰にも、私たちを止めることはできません。
私たちは、自分たちの権利のために声を上げ、私たちの声を通じて、変化をもたらします。
自分たちの言葉の力を、強さを信じましょう。
私たちの言葉は、世界を変えられるのです。
なぜなら私たちは、教育という目標のために、一つになり、連帯できるからです。
そして、この目標を達成するために、知識という武器を持って、力を持ちましょう。
そして連帯し、一つになって、自分たちを守りましょう。



親愛なる少年少女のみなさん、
私たちは今もなお、何百万人もの人たちが、貧困、不当な扱い、そして無学に苦しめられていることを、忘れてはいけません。
何百万人もの子どもたちが学校に行っていないことを、忘れてはいけません。
少女たち、少年たちが、明るい、平和な未来を待ち望んでいることを、忘れてはいけません。

無学、貧困、そしてテロリズムと闘いましょう。
本を手に取り、ペンを握りましょう。
それが私たちにとって、もっとも強力な武器なのです。
1人の子ども、1人の教師、1冊の本、そして1本のペン、それで世界を変えられます。
教育こそが、ただ一つの解決策です。

エデュケーション・ファースト(教育を第一に)。
ありがとうございました。



マララさんのスピーチの後ろに存在する、女子教育の問題を抱える国々の、具体的な事例。
引用元:
http://www.47news.jp/47topics/e/258281.php

■ナイジェリア
「少女たちよ。学校を去り、結婚しなさい」
イスラム過激派ボコ・ハラムの指導者アブバカル・シェカウ容疑者は、ビデオ映像で、
4月に、ナイジェリア北東部の学校から、200人以上の女子生徒を拉致したことを認め、こう警告した。  
ボコ・ハラムの組織名は、地元の言葉で、「西洋の教育は罪」
その象徴である欧米式の学校を襲撃し、これまで、多数の生徒や教員を殺害した。
シャリア(イスラム法)の導入を要求し、女性は家事や子育てをするべきだ、と主張、女子教育を、真っ向から否定している。  

■シリア、イラク他『イスラム国』の支配下に置かれた地域
内戦中のシリアや、イラクの過激派「イスラム国」の支配下に置かれた少女たちも、過酷な環境にある。
女性は、全身を隠す衣装「ニカブ」の着用を強要され学校では、音楽や体育の授業は禁止
イスラム教の戒律を、厳格に適用する教育しか、認められていない。  
イスラム国が8月、イラク北部の村を制圧した際には、
クルド民族少数派ヤジド派の、少女を含む約300人を、「戦利品」として拉致し、1人千ドル(約11万円)での人身売買も実施
異教徒の女性を、奴隷として扱う実態が、明らかになった。  

■パキスタン
女性を厳しく抑圧した、タリバンの保守的な思想が今も残り、
女子校に有毒ガスがまかれたり、教師が襲撃されたりする事件が、たびたび起きている。  
農村部では、子どもを労働力と見なしたり、10代前半で娘を嫁がせたりする家庭が多く、教育の必要性が十分認識されていない。  
マララさんが育っカイバル・パクトゥンクワ州では、過激派に爆破されるなどして破壊された学校は、ここ数年で、800以上に上っている。  
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世界独裁体制を作っているグループに、命と精神を傷つけられるのはもうイヤだ!

2014年07月21日 | 世界とわたし
青木よしなりさんという方が、フェイスブックで伝えてくださったこの写真。




ニューヨークで行われた、数万人のユダヤの人々による、ガザ虐殺抗議集会の写真です。
メジャー局は、このことについて、一切伝えていません。

今朝は、この写真に寄せられたコメントを元に、あちこち調べたり読んだりしていました。
青木さんも、わたし同様、ガザで子育てをしている友人がおられるそうで、
わたしの親友ミリアムから聞いたように、
「催涙ガスやアパッチ、ゴム弾や機銃掃射という日常の上に、今度はミサイルに空爆……」という、
我々には到底想像もつかない、非情で悲惨な状況の中に、人々や動物は閉じ込められています。
ミリアムがくり返し言っていたのは、そのミサイルを追撃するミサイルが的を当て、同時に炸裂した時の音の恐ろしさです。
そんなものを、小さな子や動物のように、まだ未完の弱い生きものに、毎日のように体験させてしまっていることは、本当に間違っています。

これはロンドンでの抗議デモ。


そしてこれは、イスラエルでの抗議デモです。



青木さんと、コメント欄で話し合われていた方々の言葉の中から、その一部を転載させていただきます。

↓転載はじめ

「この黒帽子のハシディズム派の人達は、ずっと以前から、イスラエルの暴挙を非難していました。
ユダヤ人の中でも、極少数派だから、良心のユダヤ人なんて呼ばれているんです」

「実際には、スティーブン・スピルバーグのように、イスラエルの虐殺に寄付をするシオニストの方が、圧倒的多数です」

「世界中から反対の叫び、それでもヤルのは、アメリカと同様に、武器使用期限から来る在庫一掃セールなのか?
人の命を奪う以外に使い道の無いハサミは、誰もをバカにすると感じてます」

「ユダヤの人々とは、一体何を持って指すのか?
正直解らないのが本音です。
ジプシー、ロマ、様々な形で世界中に居る人々、ウクライナやアゼルバイジャン等の東欧圏まで含め、様々な血が混ざってるのは間違い無く、
それでも尚、ユダヤ人の国と言う敷居を設け、土地の略奪と殺戮を繰り返すのは、意図的なユダヤ人消滅を願ってるとすら感じます。
武器を使うという行為が、自国の尊厳や平和を維持する為で『無く』、経済活動であるとハッキリしている時代にする殺戮は、明確に犯罪なのに……」

「ユダヤとは宗教であり、人種ではないという説明が基本にあります。
他の人によれば、宗教としてのユダヤと、人種としてのユダヤ人と、2種類の見方もあります。
一番問題なのは、ユダヤをカモフラージュに使い、偽りの「ホロコースト」をバネにして犠牲者の中に隠れ、
実際には、金融システムを独占しては世界独裁体制を作っている、比較的少数のマフィア・グループだと思います」

↑以上、転載おわり


そして、わたしの転載の承諾を尋ねるコメントに対して、快諾してくださった青木さんの返事の中に、
「インティファーダが行われるのかは解りませんが、何とか誰もが出来る事をする時と思います」とあり、
インティファーダという言葉を知らなかったので、そのことについて調べてみました。

Wikipedia『インティファーダ』

こちらの方がわたしには分かりやすかったので、

知恵蔵2014の解説
『インティファーダ』

1987年末、イスラエル占領地で、パレスチナ人が一斉に、投石などでの抗議行動を開始した。
これを、第1次インティファーダと呼ぶ。
この鎮圧に失敗したイスラエルは、力だけでは、パレスチナ人の民族主義を抑えることはできないと悟った。

1993年のオスロ合意を受け、抗議行動は、一応の終息を見た。
2000年9月末、シャロンが、多数の護衛を従えて、エルサレムのイスラムの聖地(ハラム・アル・シャリーフ)に入った。
これにパレスチナ人が反発、占領地全域で、イスラエル当局と衝突した。
イスラエル国内のアラブ人地区でも、抗議運動が発生。
このパレスチナ人の蜂起を、聖地内のアル・アクサー・モスクの名を冠して、アル・アクサー・インティファーダと呼ぶ。
オスロ合意以前のインティファーダの再燃、との視点に立てば、第2次インティファーダでもある。
蜂起の背景には、1993年以来の中東和平プロセスの成果が、あまりに乏しかったという、パレスチナ人の不満がある。

第1次インティファーダにおいては、投石などの手段が主流であったのに対し、
第2次インティファーダでは、小火器、迫撃砲、さらには手製のロケット弾などが、パレスチナ側によって使用された。
また、イスラエル国内での、パレスチナ人による自爆攻撃も、続発している。
対するイスラエルは、戦車、ジェット戦闘爆撃機、ミサイル搭載ヘリコプターなどの圧倒的な火力で、パレスチナ側を攻撃、
さらに、パレスチナ人の指導層を、「テロリスト」として、次々と暗殺した。
その上、ヨルダン川西岸では、交渉によってパレスチナ人が自治を始めていた地域の大半を、再占領した。

05年1月、アッバスが、パレスチナ人の指導者となって以来、事態は一時、鎮静化した。
しかし、06年に、イスラエルを認めないハマス政権が成立し、
同年7月に、イスラエル兵士1人が、ガザへと拉致されると、イスラエルはガザを封鎖した。
しかも、ヨルダン川西岸では、ハマスの評議会議員を、次々と拘束した。
占領と抵抗という、インティファーダの構図が続いている。
( 高橋和夫 放送大学助教授 )

出典:(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2007」
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
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13th Annual Master Jou Tai Chi Festival

2014年07月14日 | 世界とわたし
気功瞑想の先生ミリアムとクラスメイトのマリアン、そしてわたしの3人で、ニュージャージー州の最北にある町で行われるワークショップに行ってきた。

早起きが超~苦手のわたしだけども、ほんでもって、なんだかイヤ~な疲れがどんどん増してきた感じがする週末だったけれども、
さらにさらに、もしショーティが生きてくれてたら、キャンセルする気まんまんだった行事だったけれども、
ずいぶん前から計画していたことだし、泊まるモーテルの予約もしてくれてあったし、なにより大好きな友だちと一緒に行くのだからと、
うじゃうじゃ考えてる自分の背中をエイッと押して、5時に目覚ましをセットして寝た。
でも、興奮してるのか、ほとんどちゃんと眠れぬままに朝になり、シャワーを浴び、車の中で食べる朝食用に、3人分の梅干しおにぎりを作った。

まずはマリアンの住むアパートに到着(写真は、彼女のアパートのお向かえにある教会。数年前の夏に、バイトで演奏した)。


彼女の荷物といったら……コーヒーメーカーにミントの葉っぱ一束、クッキー各種にスイカ、山奥に1週間キャンプしに行くような勢いである……。
次にミリアムを拾って、ひたすら北に向かう。

会場は、森の中の一軒家。


レジスター待ち。


太極拳、気功、そして瞑想の世界。






こんな素晴らしい自然を目の前にして、この檻は気の毒過ぎる……と思ったけれど……。


大好きな友だち、ミリアム&マリアン♡


再び、太極拳、気功、そして瞑想の世界の数々。






ここのテントの中では、講師たちが書いた本やCD、DVDやTシャツ、その他もろもろの関係グッズが売られていた。


チャイニーズ・ヨガ(すご~くおもしろかった)のJianye先生。


どうやって自分で自分の整体をするか、を教えてくれたJohn先生。


太極拳パフォーマンス。










関節をリラックスさせるクラス。


5分でできる、簡単自己治癒力を向上させるマッサージを教えてくれたSiobhan先生。


この丘を下りていった所に、めちゃくちゃきれいな川が流れてた。


マスター・ジョーの遺影が飾られている一角。
まだまだ長生きするはずだった彼は、スーパーから出てきたところでトラックに轢かれて亡くなったらしい。


このセミナーの講師はみな、マスター・ジョーのお弟子さん。

その中でもとりわけ彼女の講座は、どれもこれもとても分かりやすくて興味深かった。


足裏のマッサージの説明中。








ここが食堂。1700年代に建てられた家。




ちょいとベンチに寝そべる。


お泊まりのモーテルに行く途中の信号待ちに、突如現れた消防車。
サイレンとクラクションの合間に、若者の歓声が聞こえる。
なにかで優勝したお祝いだね。子どもたちがニコニコ笑いながら、トロフィーを高く掲げている。


モーテルまで、迷いに迷った。
一緒のモーテルに泊まる、ミリアムの水曜日のクラスの生徒ジョーは、あまりに迷い過ぎている我々の後を付いて来るのに嫌気が差して、
「これからはボクが先導するから付いてきて」と行って先を走ったけれどもやっぱり迷い……、
結局は、丘の上にあるモーテルから、グルグルと同じ所を走っている我々を見下ろしていた従業員さんの誘導に従って、無事到着……やれやれ……。

その夜の目的だったお月見。
直前に、真っ黒な分厚い雲に覆われたかと思うと大雨が降り、そのあとみるみる雲が散っていって……。


プッシュハンズの講座で、見知らぬ人とペアになり、ただただその人の目を見つめるという練習をした時の混乱と居心地の悪さを話すと、
そこからどんどん話が広がっていき、アメリカ人のマリアン(両親はアイルランドからの移民)、イスラエル人のミリアム、黒人のジョー、そして日本人のわたしの、
それぞれの国のこと、世界のこと、そして自分自身のことなど、満月の光の中に、いろんな言葉が飛び交った。
そして突如、マリアンが、椅子ごと倒れた!
ちょっとだけ傾斜があった所に彼女は座っていたのだけれども、彼女が持っていたマグカップが、コロコロと丘を転げていったのを見た直後、
ケラケラと笑う彼女の声が聞こえて、よく見ると彼女は、芝生の上で仰向けになったまま笑っていたのだった。
それを見た我々も、助け起こしに行きながらも、ゲラゲラを大笑い。
もちろん彼女は、体の左側を、椅子の腕とアスファルトでしこたま打ったわけで、笑い事ではないのだけれども、
彼女があまりにも楽しそうに笑うので、我々もそれにつられて大笑いした。
ミリアムがボソッと、
「実は、今日のクラスの途中で、サンドラも椅子ごと倒れたのよ。二度あることは三度ある、ってなことにならなければよいのだけれど……」
と、ちょっと不吉なことを言った。

翌朝も早起き。
近くのダイナーで朝食を食べる。
この建物もめっちゃアンティーク。


店は、バイクのライダーたちで混み合っていた。近くで祭りが行われているらしい。

ブルース&ビリー先生による、太極拳と気功の合体講座。


ボブ先生の、プッシュハンズの初心者向け講座。




そして、関節を広げる講座を教えるスティーブ先生が、なにやら漢字を書き始めた。




この後、一大事が起こった。

どういう経路でその動きをすることになったか、それがどうも思い出せないのだけど、
近くに居る人とペアを組み、向かえ合わせに立ち、ひとりは胸の辺りでクロスし、あとのひとりがそのクロスした腕の部分を押す、という練習をすることになった。
ほとんどの人が、もともとの友だちとペアになり、わたしはひとり残っていた、赤いTシャツを着た男性とペアを組んだ。
わたしが胸の辺りで腕をクロスし、真向かえに立ったその男性が、わたしの腕を押すことになった。
彼はほとんどうつむいていて、何も話さなかったけれど、押す直前にわたしを見つめ、「Are you ready?」と一言聞いた。
「I'm ready」とわたしが言った瞬間、彼は両手を突き出してわたしを押したのだけども、その力があまりに強かったので、わたしは腕を前で組んだまま吹っ飛んでしまった。
そしてそのまま、地面に倒れ、背中と後頭部を強く打った。

ゴツンという鈍い音がして、少しの間何も見えなくなった。
気がつくとわたしは地面の上に仰向けに寝ていて、おでこの辺りが滅茶苦茶に痛み、前歯の付け根がビンビンと痺れて話せなかった。
しばらくまともに答えられなかったので、医者と看護士がやってきて、眼球や首の辺りをチェックしてくれた。
30分ほど寝たままでいて、その間に、さまざまな資格を持つ人が、あれこれと世話を焼いてくれた。
恥ずかしいやら申し訳ないやら……。
あんなふうに、まるで木偶の坊みたいに、手を胸の前で組んだまま立っているべきではなかった。
クラスを台無しにしてしまった……などなど、後悔ばかりが頭に浮かんできた。
だんだんと、寝た状態から上半身だけ起き上がった状態、そこから椅子に座り、そして立つまでに、充分に時間をとってくれた。

最後まで付き添ってくれた、催眠療法や気功治療のドクター、ジョナサン先生の手が、背中を温めてくれていた時、突然泣きたくなってしまった。
「我慢してはだめ」という彼の声を聞いた途端、おいおいと泣き始めた自分に戸惑ったけれども、ここはもう泣きたいだけ泣こうと思い直した。
押した彼だってびっくりしただろう。
だから、わたしはもう大丈夫だと言いに行きたかったけれども、
事態を知ったミリアムが、彼があの後その場から逃げ去ってしまったこと、落ち着いてからも、一度もわたしの様子を確かめに来ないことに怒って、
「誰?どこに居るの?わたしが一発パンチをお見舞いしてやる!」と言ったので、とりあえず誰が彼なのか言わないでおくことにした。

会場のスタッフは皆、とても親切で、いろんな講師の人たちも、それぞれにできる簡単な治療を施してくれた。
痛みや凝りをやわらげるクリームやオイルもくれた。
昼食を、一番に、取らせてくれた。
いっぺんに、どちらかというとあまり格好よくない事情で、すっかり有名になってしまった。

最後の講義(痛みをやわらげるための太極拳と気功)も、とりあえずゆっくりと、座ったまんまで受けた。 


帰りの車は、わたしが運転をした。
車中、ミリアムの親友の旦那さんが、12才の娘と一緒に旅行中に、突如、脳梗塞で亡くなってしまったという話を聞いた。
さらに、ミリアムの家族や親族がたくさん暮らしている、ガザのことも話した。
避難できた家族もいる。
仕事を放り出したら、家族を食べさせていけないからと、今だに、ガザにある会社に通勤している家族もいる。
ただの爆弾ならまだいいけれども、攻撃してくるミサイルを追撃するミサイルが空中で爆破した時の爆音は、耐えられないほどうるさい。
そんな話を淡々とするミリアム。
イスラエルが抱えた問題や苦難は、あまりにも複雑で、一言では説明できない。
それを、報道機関は、知った顔をして、善悪、白黒、勝手に口々にしゃべっている。
際限のない愚か者による、際限のない愚行。
もうどうにもならないという絶望と、それでも希望を捨てずに生きることへの渇望が、彼女の心の中で渦巻いている。


家に戻ってから、旦那に事情を話し、治療をしてもらった。
どんどんと悪化しそうだった首の付け根のつっぱりや痛み、それから頭痛が、ずいぶん軽減した。
フェスティバルのスタッフも、旦那が鍼灸師であることを告げると、心からホッとしたような顔をした。
ありがたやありがたや。

とまあ、かなり痛いハプニングに遭ったけれども、そしてそれは、わたしだけではなくて、サンドラもマリアンも遭ってしまったのだけれど、
朝から夕方まで、森の緑に包まれて、いろんな体験をさせてもらった。
ミリアムの水曜日のクラスの、サンドラとデラ、そしてジョーの3人はみな、数年~10年前に脳梗塞を患い、リハビリをしながら暮らしている。
サンドラの症状は、3人の中でも一番重く、言葉が少し不自由で、杖がないと歩けないし、体が常に揺れている。
わたしはどの講義よりも、その3人から、とても大切なことを学んだような気がする。

また来年も行こう。
そして、同じような動作の練習があった際には、少々強く押されても大丈夫なように、ちゃんと後ろ足を踏ん張るように気をつけよう。
まだまだ学ぶことはたくさんあるのだ。
コメント (6)
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肉と水

2014年05月07日 | 世界とわたし
TABILABO(旅ラボ)の記事から



映画『SAMSARA』より
*SAMSARA
サンスクリット語で、輪廻転生という意味


大量生産、大量消費。
わたしたちの食卓に並び、口の中に入れられるまでの現実……。
田舎の嫁をしていた時、一度だけ、飼っていたニワトリを絞める場に出くわした。
命を奪う、ということの非情さ、荒々しさ、むごたらしさを目の前にして、動物の命をいただくということを意味を、何日かずっと考え続けた。
そして日が過ぎて、もうすっかりそんなことは忘れ、またバクバクと、うまいうまいと言いながら、肉に食らいついている。

ベジタリアンの人たちの多くは、この殺戮が自分の食のために行われている、ということが受け入れられないと言う。
わたしはいったい、どうなのか。
考えても考えても、堂々巡りになってしまう。
せめてもの言い訳に、大きな動物の肉から止めよう、などと言って。




続いて水です。
このビデオを、どうしてもここに転載することができません。2時間以上がんばりましたが……。
なので、下の青い文字をクリックして、観てください。

写真と記事をここに転載させていただきます。
↓以下、転載はじめ

ニューヨークに出現した「汚い水」の自販機に並ぶ、たくさんの人々。その意外な理由とは?

Cholera for Sale in New York! (Dirty Water Vending Machine)
https://www.youtube.com/watch?v=TtOQda0aKIc

この男性が持っているペットボトル、なにが入っているかお分かりだろうか?



実は、こんな水・・・!!!



数億人もの人々が、未だに安全な水を手に入れられないこの世界。
こんなにも汚く濁った水が、途上国のあちこちで、実際に飲まれている。

では、この「汚れた水」を、そのままペットボトルに詰めて、自販機で売ってみたらどうだろう?



おしゃれな印刷のラベルを貼られた「汚い水」のペットボトル。



本当に先進国の街頭へ、「汚い水」ペットボトルの自動販売機が出現した!
(マンハッタン・ユニオンスクエアにて。2009年3月22日から29日までの試み)



自動販売機を見て、「まさか!」という表情の女性。



photo by Cholera for Sale in New York! on youtube

1ドルで売られるこれらの水を、高いと見るか、安いと見るか。

1ドルあれば、途上国に暮らす40人の子どもたちに、安全な水を送ることができるのだ。

この事実を知った町の人々。
結局、誰も水を飲む人はいなかったけれど、たくさんの寄付が集まった



UNICEFが行うこのプロジェクト。
伝えたいことはシンプル!
まさに「水の大切さ」だ。
水道設備の整った、先進国に生きるわたしたちに、忘れがちな大切なことを教えてくれる。

途上国の子どもたち全員に、キレイな水を送るまで、彼らのこうした取り組みは終わらない。

↑以上、転載おわり


わたしも、飲料水については、かなり神経質な方。
住んでいる家は100才を超えていて、なので水道管などもとても古い。
そして、近所の地域一帯に、マンハッタン計画のありがたくない名残が、地面の下に残っているなどということも聞き、
お水を買おうか、それとも、水道水にフィルターを付けようかと、思案しながら何年も過ごしてきた。
そしてここアメリカは、フッ素大国でもある。
虫歯予防に良いから、などという聞こえの良い理由をつけて、長年、水道水にフッ素を混入し続けてきた。
さすがに、そのことについて考える市民が多くなり、反対運動などもあちこちで起こり、ありがたいことに、ニュージャージー州のほぼ8割は、フッ素の添加を中止した。
それでもまだ、2割の市町村は入れられているのだけれども……。

フッ素の心配はしなくても良い代わりに、放射性物質や、他の大手の薬品会社の元工場が、移転に際し、適当に埋めてしまった毒物などもある。
そんなものを、どこまで希釈や除去ができるのか……。
などと、悶々と考えていた。

でも……この記事を読んで、なんと贅沢な、そして世界知らずな悩みだったんだろうと思った。
もちろん、だからといって、やっと決めたフィルター設置をやめようとは思わない。
4リットル入りの水を、6個セットで売ってる店に行き、ひいひい言いながら車に積み、腰を痛めてしまったり、
きれいな水を配達してくれる会社と契約し、水とお湯が出る器械のコードをコンセントにつなぐより、
せめて自分の家の水道から流れてくる水を飲むことは、世界の水環境にとっては、少しはマシかもしれない、などと言い訳を考える。
コメント (8)
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