ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

「君はハンドルじゃなくて、指揮棒持つと性格が変わるんだね♪」

2018年08月18日 | 音楽とわたし
以前教えていた生徒のお隣の住人、スティーブン・コルベアが司会をしているレイトショーの会場。


近くでチケット売り屋さんがいて、どう?って聞かれて、ぐらりと気持ちが揺れたけど、いや、今日はそれどころではない。


明後日の朝に出発だというのに、全く荷造りもせず、ひたすら練習していたフランスオペラのラクメ。


曲は『花のデュエット』。
ジャスミンの花の香り、小鳥のさえずり、清らかな川の流れ…。
速度と拍子がクルクル変わり、ソプラノとメゾソプラノの気持ちによってまた変わりして、指揮をするにはなかなかに難しい曲だ。

その曲の指揮オーディションを受けた。
ほぼ暗譜していたし、自分のイメージを強く持っていたので、前回よりもドキドキしなかった。

全体を通しでやって、その後歌手の二人と細かい部分のチェックをして、部分練習をした。
拍やテンポが変わる部分は、とにかくわたしについてきて欲しいと、今回は遠慮なくきっぱりと言った。

「いやあ、まうみはハンドルを持つと性格が変わるんじゃなくて、指揮棒を持つと変わるんだね」

10年以上も一緒にACMAに関わってきたアルベルトが、何やら感慨深げに言う。
確かに、ピアノを教えていたり、合唱の指揮をしていたりするときと、ACMAの役員会議や月例コンサートに顔出ししているときのわたしはかなり違う。
後の方はどちらかというと無口で、笑みを絶やさず、あまり自分を表に出さないから、わたしのことをシャイだと思い込んでる人も少なくない。
そんなわたしが、いきなりシリアスな顔して、「Hey, you guys! Watch me! Follow me!」なんて大声で言うもんだから、目を丸くしてる人もいた。

「Maumi, Great job!」やった!

本格的な合わせ練習は10月から。
そして本番は来年の11月。
オーケストラだけのプログラムなので、舞台は中サイズのザンケルホールになる。
ちなみに、モーツァルトのピアノコンチェルトとブラームスのシンフォニーは、クラリネットで参加する。

それにしても、小学校の低学年の頃(半世紀以上…うわっ!恐ろしいほど前のことだ…)から夢見ていた指揮を、カーネギーのザンケルでできるだなんて…。
ほんとに夢みたいだ。
履歴も経験も無い、けれどもできると思うのでやらせて欲しいと言う者には、チャレンジする機会を与えてくれる実力主義の文化だからこそのことだと思う。

嬉しいなあ…ありがたいなあ。


昨日、歩美ちゃんが収穫しておいてくれたカボチャとキュウリ。


旅行に出る前に、留守番をしてくれる男たちのために、浅漬けを作っておこう。

そりゃそうと、今日ちらっとこちらの週間予報を見てみたら…最高気温、最低気温ともになんとも気持ちの良さそうな日になるみたい。
なのにわたしときたら、飛んで火に入る夏のぶーちゃん…。
暑さで脂肪が溶けてくれるだろうか…。
コメント
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