沢山リクエストを頂いたので、星野さんが昨夜Instagramでアップした曲 #うちで踊ろう をこちらでもシェアしますね。
— 星野源 Gen Hoshino (@gen_senden) April 3, 2020
多くの重なりをありがとうございます。
ぜひこちらでも伴奏やコーラス、イラストやダンスを重ねてくださいね。#星野源https://t.co/fyYxaEqrXP pic.twitter.com/cS0tT7s89H
坪井遥氏:
もう誰かが指摘してるだろうけど、星野源の「うちで踊ろう」、英語タイトルを「Dancing on the Inside」としている。
「at home」とかにしないことで、外出せざるを得ない人も「屋内」で踊れるし、
物理的に踊れない人も「心の中」で踊れる。
たぶん意識的にやってる。
これこそが配慮で、世界戦略。
星野源氏:
”心の中で”
その通りです。
素敵なご指摘をありがとう。
でも英語翻訳だけでなく、
元々がそういうタイトルであり、
そういう想いを込めた歌なんです。
だからこそ
”おうち”で踊ろうではなく、
”うち”で踊ろう、なんです。
バカみたいだけど、昨日はやっぱりろくに眠れなかった。
別のことを考えたり、夜更かししてビデオ観たりして、すっかり忘れて寝ようと思ったけど、
ついつい星野さんの歌声が戻ってきて、そしたら自動的に、あの忌まわしいビデオもくっついてくる。
ああ寝苦しい。
翌朝の、いや、もう朝とは言うには図々しいくらいの時間に起きてツイッターを恐々読み始めたら、冒頭の言葉が目に入った。
ひとつだけ。
安倍晋三さんが上げられた ”うちで踊ろう” の動画ですが、
これまで様々な動画をアップして下さっている沢山の皆さんと同じ様に、
僕自身にも所属事務所にも、事前連絡や確認は、事後も含めて一切ありません。
すっとした。
そして恥ずかしくなった。
星野さんがこの曲に込めた気持ちもろくに知らないまま、怒りに任せて「損害賠償訴訟を考えたらどうか」、などとツイートしたりしたから。
沢山の皆さんと同じ様に、という彼の作品を共有する人たちへの気持ちと態度を尊重したいと思う。
でもやはり、そんな星野さんの気持ちを知ってか知らずか(多分知らないと思う)、あそこまで無神経なビデオをくっつけてツイートした安倍首相の行為は別だ。
安倍政府の新型コロナ対策のお粗末さは、今や海外では批判の的になっている。
中国に諂って観光客を呼び寄せ、東京五輪の開催に固執し、今ではこの騒動を利用した自民党案による改憲に意欲を燃やしている。
感染拡大防止の対策はどれも中途半端で規模が小さく、どれもこれもが遅過ぎる。
もっと最悪なのが、感染の蔓延よりも経済的損失の方に気を取られているから、一律給付も休業補償もしようとしない。
そしてつい先日も、官邸に居るのは2時間弱で、その他はずっと私邸にこもっている。
どれをとっても最低だ。
だからものすごく腹が立った。
この人は本当に、冗談抜きで、たくさんの人が苦境に陥っていること、その大変な状況に耐えよう、生き延びようと必死になっていることがわからない。
感謝されて当たり前の医療関係者やその家族が、中傷されたり差別されたりしている現状を知らない。
感染して心身ともに弱っている患者やその家族が、汚いもののように扱われ、非難され、菓子折持参で謝って回り、それでもなお拒絶されるというような地獄を知らない。
心を持たない、冷酷で非情な人間が首相として国の舵取りをしている限り、人はウイルスはもちろん政治に殺されてしまう。
そんなことになったらもう、うちどころかどこでも踊れない。
”うち”で踊ろう! ”そと”に声上げよう!
最後に、ツイッターで見つけた星野さんのエッセイの1ページより
今でもたまに、「音楽で世界を変えたい」と言う人がいる。
僕は「音楽で世界は変えられない」と思っている。
無理だ。
音楽にそんな力はない。
他の業界に比べて音楽業界は、夢見がちな人が多い気がする。
スタッフには「元ミュージシャン」とか表舞台に名残がある人も多いから、社会性のない人も多い。
そんな人に限っていうのである。
「君ら日本を変えられるかよ」とかなんとか。
そんなもんは戯れ言である。
国を変えるのはいつでも政治だし、政治を変えるのはいつも金の力だ。
そこに音楽は介入できない。
できたとしても、X JAPANの楽曲を使って型破りというイメージを定着させた小泉純一郎のように、ただ利用されるだけだ。
でも、音楽でたった一人の人間は変えられるかもしれないと思う。
たった一人の人間の心を支えられるかもしれないと思う。
音楽は真ん中に立つ主役ではなく、人間に、人生に添えるものであると思う。
人前で歌を歌うようになって、自分の歌で客席で泣いているおじさんを見たときに思った。
どうかこの歌があなたの人生に役に立ちますように。
僕の歌は応援しかできない。
苦しい日々を変えたり、前に進めることができるのはあなた自身。
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そして付け加えると、苦しさの度が過ぎるような事が起こった時は、その苦しさを軽減したり、人々が前に進めるようにするのは政治であり、政治から出される金だ。