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とにかく、読んでください。
パレスチナ情勢が、そしてガザに暮らす人たちの実態が、とてもよくわかります。
報道するラジオ
『パレスチナ情勢 ~ガザの人たち~』
*LightSpace100(脱原発一票)さんの画像をお借りしました。
水野晶子アナウンサー:
今日の特集テーマは『パレスチナ情勢〝ガザの人たち〟』というふうに銘打って、お送りしようと思います。
まずはお一方、ゲストがこのスタジオにお越し下さいました。
パレスチナ問題などを専門に研究してこられました、京都大学大学院教授の岡真里さんでございます。
さっそくですけれども、ラジオネーム『月見団子』さんという方がいらっしゃいまして、
この番組はもう、リスナーの方からどんどんと質問を受けながら、やり取りしながらお送りする番組なんですが、
この方は、
「今夜のテーマ、パレスチナ情勢は、日本人には最も難しいテーマではないでしょうか。
どうか、分かりやすくお伝えください、お願いします!」と、
わたくしも、この月見団子さんと同じように、お話ししていただけたらと思っております。
そして今日、お電話でつながせていただきます、もうお一方、ゲストがいらっしゃいます。
日本国際ボランティアセンターの現地代表でいらっしゃいます、今野泰三さんです。
今野さんはいつもは、どこで活動していらっしゃることが多いんですか?
今野氏:
わたしはいつもは、エルサレムとガザ地区で活動しています。
水野アナウンサー:
今、一時、日本に帰国中だというふうに伺っているんですけども、いつまであちらにいらっしゃったんでしょうか?
今野氏:
7月の16日まで
水野アナウンサー:
あ、そうですか!じゃあほんとに、1週間前の状況を、肌でご存知だということですね。
どうか今野さん、今日はよろしくお願いしたいと思います。
今日は、岡さんと今野さんに、それぞれいろんなお話を伺っていきたいと思うんですが、
まずは先ほどのニュースでもお伝えしました通り、7月8日から始まった、ガザへのイスラエルの軍事攻撃によって、ほんとにたくさんの方が亡くなり、痛めつけられている状態、
そしてその中には子どもたちが、多く存在しているということ。
で、このパレスチナ問題って、アラブ人の立場、ユダヤ人の立場、それぞれ思い、言い分があると思うんですね。
今日は、こういう空爆で、今本当に命を落とす、あるいは落としそうな状況になっている、ガザ地区にいる子どもたちの目線で、この問題を見たらどうなのかという視点で、ぜひ教えていただきたいと思っているんですけど、
ま、そんな子どもたちが今、それこそ空爆が行われているようなガザ地区に、なんで住み続けていなければいけないのか、
というところから、伺っていいですか、岡さん。
岡氏:
なぜ住み続けていなければいけないのか…。
水野アナウンサー:
たとえば、逃げたらええやないかって、わたしなんか分からない者は思うわけですけど。
岡氏:
まず、ガザは、非常に小さい地域なんですね。
地中海の岸辺にしがみついているような形の、長方形の、縦が40km、短い方が4kmから10km、というような、
水野アナウンサー;
えー?そんな狭いとこなんですか?
長い方を車で走っても、1時間で行けちゃうし、短い方だったら4kmから10km、
岡氏:
もう徒歩で、1時間ぐらいで行けてしまうという、
水野アナウンサー:
そんな狭い地域がガザ…。
岡氏:
そうなんです、そこに今、180万の人々が、言ってみれば、イスラエルの封鎖によって閉じ込められています。
水野アナウンサー:
180万人って…平野さん、神戸市民よりちょっと多いぐらいの、それぐらいの人がそんな…、
平野氏:
密集度からいうとすごいですね。
岡氏:
そうですね、360平方にまんべんなく居たら、だいたい1平方5000人ということで、だいたい横浜市の人口密度と同じぐらいなんですが、
しかしまず、イスラエルは、境界線に沿って300mから1.5kmぐらいの地帯を、ガザのパレスチナ人の立ち入り禁止区域にしていまして、
もうそれだけでも、ガザの全体の30%ぐらいになっていて、
水野アナウンサー:
ガザ地区の中は、パレスチナ人が自由に行き来できるんだと思ってたんですが、
岡氏:
イスラエルの入植地が撤退した後は、まあそうなんですけれども、しかしそういうバッファゾーンという、パレスチナ人が立ち入ったらもう、
境界線上に駐留している戦車から砲撃されたり、監視塔から発砲される、ということになっています。
水野アナウンサー:
そこに立ち入っただけで発砲される?
岡氏:
そこには、パレスチナ人の家や農地もあるわけですが、ですからそういう人たちはみんな、立ち退きを余儀なくされていて、
水野アナウンサー:
自分の家にも入れない、農地にも入れない、
岡氏:
そうです。あるいはもう、命の危険をおかして農作業をすると。
で、そういう人たちが、ガザの180万の人口の8割が、67年前にパレスチナを追われて難民となった、
故郷を、パレスチナの村を追われて、ガザに難民としてやってきた人たちとその子孫なんですね。
水野アナウンサー:
あのね、すみません、もっとそもそものところで伺って申し訳ないんですけど、
イスラエル、という国がありますね、地図で見たら、アラビア半島の付け根みたいな所にある、
サウジアラビアなんかから見たらもう、小さい小さい面積の所ですよね。
で、そのイスラエルという国とパレスチナっていうのは、どういう関係、どういう地域になっているんですか?
岡氏:
あの、イスラエルとパレスチナではなく、そこは歴史的にはもともと全部、パレスチナだったんです。
そこに、1948年に、ヨーロッパで第二次世界大戦後、ナチスの支配から解放されて、でも故郷に帰ることができなくて難民となっていた、ヨーロッパのユダヤ人難民問題を解決するために、
パレスチナをふたつに分割して、そこにヨーロッパのユダヤ人の国を作るという、そういう国連総会で決議が採択されて、
その結果、ここにユダヤ国家を標榜するイスラエルが、パレスチナ全土の77%を占領するかたちで出来て、
で、その時占領できなかったガザ地区と、東エルサレムを含むヨルダン川西岸地区が、1967年に占領されて、
ですから今、そういう意味では、全部イスラエルに占領されている、という形になっています。
で、その48年のユダヤ国家建国の過程で、要するに可能な限り純粋なユダヤ国家を作るために、もともとそこに暮らしていた、イスラム教徒とキリスト教徒のパレスチナ人を、民族浄化して、
ま、その結果、70万から100万と言われる数のパレスチナ人が難民となって、
水野アナウンサー:
じゃああの、ヨルダン川の西側の岸、西岸と言われる所の地域が、パレスチナ人が今住んでいる地域としては、比較的広い地域なんですかね。
岡氏:
まあそうですね。
水野アナウンサー:
で、ガザっていうのは、ちょっと離れたとこにありますよね。
岡氏:
飛び地のように。
水野アナウンサー:
飛び地みたいなもんですか。
で、さっきおっしゃった、もう縦が40キロほどで、横は4キロとか10キロしかないような狭い地域、
そこに、今おっしゃったような、家を追われた、土地を追われた難民の多くの人が、ガザ地区に住んでると思ったらいいんですか。
岡氏:
まあ180万のうち150万がそうです。
で、あのもう60年以上経っても、60年以上前に作られた難民キャンプに住んでいる人たちも何十万といまして、
例えば、地中海に面しているので、ビーチ難民キャンプと呼ばれている所があるんですが、
そこは、0.5平方キロに8万7千人が、これちょっと数字としては古いんですけれども、ですから今はもっと増えていると思うんですが、暮らしている。
これ、1平方キロに換算したら、18万近くですよね。
もうだから、ガザというのは、世界でも最も人口が過密な地域のひとつとなってる、
そこが今、無差別に爆撃され、砲撃されている、という状況です。
水野アナウンサー:
そんな、世界一人口密度が高いような地域に空爆したら、そりゃあもう、子どもたちにも及ぶ、
岡氏:
しかも、ガザの人口の44.7%だったかな、14才以下なんです。
半分近くが14才以下ですから、こういう形で爆撃したら、多くの子どもたちが犠牲になるというのは、もう当然のことなんですね。
平野氏:
そういうようなことが当然分かっていながら、やってるわけですね。
岡氏:
もちろんです、もちろんです。
平野氏:
そのきっかけが、自分たちの国の少年3人が、誘拐して殺されたと、いう言い分ですね。
岡氏:
というふうに言われていますけれども、実は、もうこれはほんとに、今回の軍事行動を起こすために、イスラエル政府が口実として、道具として利用している、と言わざるを得ないのは、
平野氏:
というのは?
岡氏:
6月の始めに、7年間分裂していたハマースとファタハが、歴史的和解をして、
水野アナウンサー:
ちょっと待ってくださいよ、こっから分からなくなるんですよ。
ハ、マ、ス、とファ、タ、ハ、これは何の名前なんですか?
岡氏:
えっと、そうですね、まあ、ハマースというと、日本のマスメディアでは必ず、ガザを実効支配しているイスラム原理組織ハマースが、とか言って、
なんにも分からない人でもそれを聞いていたら、なんかこう、おどろおどろしいグループが、力にものを言わせてガザを制圧して、支配しているような印象を受けると思うんですが、
ハマースというのは政党のひとつで、イスラム主義を掲げる政党です。
で、そのハマスが、2006年のパレスチナの評議会選挙で、まああの日本の、今の総選挙にあたるようなものですね、それで勝利して、政権与党になったんですね。
この選挙は、アメリカのジミー・カーター元大統領が、近来稀に見る民主的な選挙だったと、お墨付きを与える選挙だったんですが、
しかし、アメリカやイスラエルは、ハマースをテロリストグループだと言っていて、
で、その自分たちがテロリストだと見なすグループを、政党を、代表に選んだパレスチナ人に対する集団懲罰として、自治政府に対する給与を凍結し、
水野アナウンサー:
給与凍結…?兵糧攻めみたいなもんですね。
岡氏:
自治政府に対する給与っていうのは、国際社会の援助で、イスラエルの銀行を通して給付されていたので、
で更に、ハマースがガザを実際に統治し始めると、完全封鎖に踏み切って、とういう状況なんです。
水野アナウンサー:
はぁー、その完全封鎖の状況などを、あちらでボランティアで活動してらっしゃる今野さんに伺いたいんですけども。
今野さん、このガザの完全封鎖というのは、具体的にはどんな状態に、ガザってなってるんですか?
今野氏;
ガザの完全封鎖は、7年前から始まりました。
ガザ全体が、高い壁で、鉄の、コンクリートの壁で囲まれてまして、
水野アナウンサー:
何メートルぐらいの壁なんですか?
今野氏:
5メートルから8メートルぐらい。
水野アナウンサー:
えーそんな高い壁で、囲まれてるんですか、その狭い地域が?!
今野氏:
はい、全体が囲まれていて、イスラエルの軍艦が、海の側も完全に封鎖しています。
水野アナウンサー:
じゃ、ガザ地区に居る人は、ガザ地区以外に出ることは、どうやってできるんですか?
今野氏:
基本的に出ることはできないですが、エジプト政府の許可をもらって、エジプト側に出られることもありました。
水野アナウンサー:
例えば、ガザ地域から他の所に仕事に行くとか、病院に行くとか、そういうことはできないんですか、普段?
今野氏:
全くできないわけではないんですが、ガザは、外の病院に行くにしても、許可を得なければいけなくて、
その許可を得るのに、まあ少なくても2週間はかかる。
水野アナウンサー:
えー?そんな、急病人どうするんですか?
今野氏:
急病人はガザの中で、治療してもらうしかないっていう状況でした。
水野アナウンサー:
そしたらその、医療とか薬品とか、そういった物はどうなんですか?
今野氏:
イスラエルによって封鎖されているために、医薬品にしても食料にしても、手術に使う道具にしても、すべて許可を得ないといけないので、
そのため、ガザの中では、医薬品がもうずっと、今回の攻撃が始まる前から足りなかったです。
水野アナウンサー:
あー7月8日以前からも、医薬品は足りなかったし、手術に使う道具も足りないんですか?
今野氏:
はい、当時攻撃が始まる前に、ガザの病院の院長さんにお聞きしたところでは、
150種類から250種類ぐらいの医薬品と、手術に使う道具が足りないというふうに言っていまして、
で、患者さんが、手術を受ける場合は、もう病院にそういった、薬だったり糸だったり針だったりが足りないので、自分で、薬局で買って持ってきてくださいと、
で、それが、お金が払えない人はもう、手術ができませんという、そういうふうに言われていたと聞いています。
水野アナウンサー:
手術の道具さえ、自分で揃えなきゃいけない…。
例えば物を得るもの大変でしょうけれども、物を得るためのお金ですよね、
そうした経済的な問題は、ガザ地区の皆さんはどうなんでしょう。
今野氏:
ガザ地区は、失業率が非常に高くなっていまして、
水野アナウンサー:
何%ぐらいですか?
今野氏:
今30%を超えると言われてまして、女性と若者は、ま、50%ぐらいだと言われています。
それであの、70%は働いているんですけれども、働いていても、給料が非常に安い、あるいは給料が払われないということが常にありまして、
そのため、貧困ライン以下の生活をしている人が、ガザの人口の40%。
更に、安定的に食料を得られる人は、3分の1、
水野アナウンサー:
へぇーっ? 3分の2の人は、食料の不安がいつもあるってことですね。
今野氏:
そうですね、はい。
水野アナウンサー:
食べられない、医療を受けられない、仕事は無い、お金が窮乏すると、そんな状況が続いていた中での今回の空爆が、イスラエルから行われているわけですけど、
この攻撃の状況を、今野さんはどんなふうに、何か情報を得てらっしゃいますか?
今野氏:
地上侵攻が始まる前の空爆の時から、現地に、私たちが事業をしている企業のスタッフがいますので、
彼女たちに、あるいはその、タクシードライバーだったり、知り合いに電話して、常に安否を確認していたんですけども、
私が話を聞いたのは、先ほどニュースにも出てきた、ベイトハヌーンという町に住んでいるスタッフの女性なんですが、
1週間前に来た時に、もうすでに、家の周りを爆弾がどんどん落ちてくると。
水野アナウンサー:
えー!家の周りに爆弾がどんどん落ちてくる!
今野氏:
はい。
それでまあ、イスラエル軍は事前通告をしているというふうに、まあメディアでは報じていますが、実際は警告無しの爆撃も多く、
例え警告があっても、その爆撃の1分前に警告があるので、逃げ後れて亡くなる方もいらっしゃったということです。
水野アナウンサー:
1分前に警告されてもねえ…逃げられない方が多いですよね。
それに、やはりその、人口密集地で、イスラエルはその、標的を狙っているという言い方をしているようですけども、
実際に巻き込まれてる民間人の方が多いようですが、そのあたりはどうですか?
今野氏:
国連の発表では、今800人ほどの方が亡くなられてまして、そのうちの7割から8割が、戦闘に関わっていない民間人と言われてまして、
そのうちの5人に1人は、17才以下の子どもだと、いうふうに言われています。
水野アナウンサー:
さきほど、今野さんもおっしゃった、ベイトハヌーンという所のスタッフと連絡を取っておられるという、
このベイトハヌーンは、国連が建てた学校に、今回砲弾が落ちて、少なくとも15人が亡くなった、という報道になっているんですよね。
国連が建てた学校というのは、具体的には、どんな人たちがどういう形で集まってらっしゃるんですかね。
今野氏:
国連が作った学校は、もともとガザの、難民のパレスチナ人のために作った学校なんですが、
イスラエル軍は、家から出てけと、これから攻撃するから、家から出てってどこでもいいから行け、というふうに警告しまして、
それで、攻撃されて殺されたくない人は、もう逃げる場所が無いので、とりあえず国連だったらまあなんとか安全かもしれないっていうふうに考えて、国連の学校に逃げて行ったわけです。
水野アナウンサー:
ここなら安全かもしれないと、やっと見つけた所で、このような攻撃を受けたということですけど、
イスラエル側はね、ハマースをつぶすためにやっているんだ、というような発言をしてますよね。
そのハマースというのは、先ほどの岡さんの説明では、政党であって、選挙では勝った政党なんだと、いうところまでは分かったんですけど、
実際にこの、ガザ地区でのハマースってのは、どういう存在なのでしょうか?
今野氏:
ガザ地区でのハマースの存在は、選挙でハマースが政党として勝ちまして、でまあ選挙で勝ったので内閣を作って、政府を運営している存在でした。
水野アナウンサー:
なんかすみません、わたしのイメージでは、テロリストというイメージがあるんですけど、どうなんですか実際は、あちらで?
今野氏:
政府を運営しているのと同時に、ハマースの中にも、政治部門と武装部門というのがありまして、
行政を担っているのは政治部門、それ以外の武装闘争を担っているのが、武装部門としてありました。
水野アナウンサー:
でも、ガザ地区の普通の人々からは、一定の支持もあるなんていうことも聞くんですが、それはどういうことなんですか?
今野氏:
ひとつはその、ハマースは、もう20年以上、まあハマースになる前からずっと、NGO的な活動をしていまして、
困った人々、貧しい人々、あるいは孤児、老人に対して、慈善活動をずっとしてきました。
そのため、そういった困った人たち、政府が助けてくれない人たち、あるいはイスラエルが何もしてくれない人たちに対する、そういう慈善活動をしていたので、
そういうところで信用がすごくある、というふうに言われています。
水野アナウンサー:
慈善活動をしていた、そのあたりに、まあ草の根にこう、いろいろと支持があるという歴史があるわけですね。
少しずつガザの様子が分かってまいりました。
今、お二人のお話を聞いておりますと、岡さん、すごく狭い地域に閉じ込められて、
それも、10メートルほどあるようなコンクリートの壁に閉じ込められている人たちが、空爆を受けるということは、
岡氏:
まさにガザは、よく言われるんですけれども、世界最大の野外監獄であるということです。
水野アナウンサー:
野外監獄!
平野氏:
これはだけど、イスラエルからしてみれば、空爆の目的が、いわゆる住居とかビルの下にあるトンネルを潰すために、空爆をしてるんだという言い方がありますよね。
岡氏:
トンネルというよりも、ロケット弾を、ハマスその他の武装勢力が、イスラエルに向けて発射する、その発射装置があるとか、
あと、まあそうですね、イスラエルにつながってるトンネルを破壊するとか、
平野氏:
それはその、イスラエル側に行って、例えば自爆テロをすることを防ぐ、まあ自衛的な措置だというような言い方をしてるようなんですけども、
トンネルってそんなに、そんな目的で、ほんとに頻繁に使われてるんですか?
岡氏:
北部の国境には、確かに、イスラエルに侵入するトンネルがありまして、
そこからイスラエル兵を拉致して、それによって、不当に逮捕されている、パレスチナ側の政治犯の釈放との、捕虜交換、それを要求する、
だからそういうことは起きています。
自爆テロは起きていません。
ただ、トンネルに関して重要なのは、むしろ南部の、エジプト国境の所にある、というかあったトンネルで、
でもそれが、文字通り封鎖されているガザにとっては、ライフライン、命綱でした。
そのエジプトのトンネルを通して、食料だとか医薬品だとか、生活必需品がもう全く入ってこない、
ガザは生産もできない、
それがしかし、昨年エジプトの軍事クーデターの後、エジプト側からほとんどすべて破壊されて、という状況です。
平野氏:
要するに、ハマスの母体がイスラム同胞団っていうんですか、今回のエジプトの政権をとった側なんですね。
岡氏:
えっと、あの、アラブ革命で、ムバラクが追放された後ですね。
ムスリム同胞団出身のムルシ大統領の頃は、非常にその、地下トンネルのトンネル経済、まさに文字通りの地下経済が、活発化していたんですけれども、
もうあの、昨年の7月以降、機能しなくなったんです。
水野アナウンサー:
日本国際ボランティアセンターの今野さん、ガザ地区の中の様子を、もう少し教えていただけたらいいと思うんですけどね、
そのハマスは、ロケット弾を発射している、攻撃もしている、それでもまだ、一定の人気があるって、どういう状況なんですか実際は。
今野氏:
ええとですね、ハマスが人気があるかどうかっていうのは、まあ微妙なところがありまして、
もともとは、ハマスが政権をとる前に、政権政党だったファタハが、すごい国際援助を受け、それを自分のポケットに入れると、腐敗してると、
すごい評判が悪い中で、それに反対する人たちが、ハマスに投票した。
それでハマスが政権をとったんですが、今度ハマスが政権をとったら、ハマスはテロリストだと、いうふうに国際社会に言われまして、
まあそれで、国際的にボイコットされた。
それで封鎖が始まったので、ハマスが政権をとったことで、まあ結果的にガザの人々は、生活が一気に悪化したっていうのが、現実としてあります。
なので、必ずしも、ガザのパレスチナ人みんなが、ハマスを支持しているわけではないと、私は思っています。
水野アナウンサー:
先ほど、ガザの人々が、医療品や食料品も少ないとおっしゃいました。
例えば水とか電気とか、そうした基本のインフラなんかはどうなんでしょう?
今野氏:
基本のインフラは、今回の攻撃は始まる前は、1日に8時間電気が来て、
水野アナウンサー:
1日8時間だけ、
今野氏;
残りの16時間は停電するというのは、まあ日常でした。
水野アナウンサー:
へぇー暑い時にクーラーをかけられないなんて、そんな感じあるんですか?
今野氏:
ええそうですね、エアコンもあれですし、冷蔵庫も使えないので、生鮮食品を買ってもすぐ腐ってしまうとか、
後はあの汚水処理ですね、汚水処理ができないので、停電している間は、どこも下水場があふれてしまうので、
仕方なく海に流したり、地上に流していたと。
それによって、もうガザ全体が汚染されているっていうのは、状況としてありました。
水野アナウンサー:
水はどうなんですか?
今野氏:
水も、汚水を垂れ流すだけなので、それによって水も汚染されてしまい、水道水は汚染されているので、全く飲むことはできない。
水野アナウンサー:
ああ、飲み水も大変なんだ…。
あの、そんなに今までからもね、大変な所だったガザが今、死傷者の方が増えているわけなんですけれども、
岡さん、なんで今、こんなことになってるんですか?
岡氏:
6月のはじめに、分裂していたファタハとハマスが和解して、それで、パレスチナの統一政府が発足したんです。
で、この時ハマスはすごく譲歩して、できた統一政府の内閣の中に、要するに党派の人ってのはいないんですね。
で、しかしこれはもう、イスラエルにとっては、今まで分裂していて力を削がれていたパレスチナが、一致団結したわけですから、これはすごく政治的に脅威になると。
それで、イスラエルとしては、この統一政府というものを切り崩すために、最初は外交的手段で、孤立化させようとしたんですけれども、
それがうまくいかなかったので、要するに軍事攻撃。
ですから、イスラエル少年の3人が誘拐されて、ということが、仮に無くても、遅かれ早かれ、この軍事攻撃は起きていた。
水野アナウンサー:
イスラエルとしては、軍事攻撃を何かのきっかけを持ってやりたかったんじゃないかっていう見方ですか?
岡氏:
そうです、そうです、そうです。
水野アナウンサー:
はー…だけどこれ、停戦しなきゃいけないという、国際的な世論というのは当然出てくる。
岡氏:
もうこれだけ凄まじい形で、ほんとにあの、ジェノサイドですよね。
水野アナウンサー:
大量殺戮。
岡氏:
で、その停戦に関しては、エジプトが仲介して停戦案を示したところ、ハマスがそれを拒否したとして、
日本の主流メディアの報道を見ていますと、これだけパレスチナ人の犠牲者が出ているのを、
停戦案をイスラエルは受け入れたのに、ハマースが、要するに封鎖解除が条件になっていない、と言って拒んだからだと、
まるでハマースに、パレスチナ人の犠牲者拡大の非を、責任を期すような論調だと思うんですけれども、
しかし、この封鎖っていうのは、数日前に、パレスチナの市民社会の学者とかジャーナリストとか、知識人の100名以上が署名した、世界に向けてのアピールが出まして、
封鎖というのは、生きながら死ぬことなんだと。
仮に停戦になったとしても、それが攻撃前の、あの封鎖の状態に戻るんだったら、それはもう、生きながら死ね、というのに等しいと。
で、我々はその、封鎖解除を伴わない、そんな停戦はいらないという、そういう声明を出していて、
ですから、ハマースが、あくまでも封鎖解除にこだわるというのは、これはもう、ガザの人々の総意であると言っていいと思うんですね。
また、日本のメディアが報道していないのは、
エジプトの訂正案をハマースが拒んだその翌日に、ハマースの方から、10年に及ぶ休戦協定を申し出ているんです。
イスラエルが、10の条件をのむのであれば、10年間の休戦協定を結ぶと。
で、その10の条件というのは、例えば、
農民が自分の農地で、安全に農業ができること、
漁師が領海内で、安全に操業できること、
イスラエルは、ガザの経済発展を邪魔しないこと、
でその、いろんな物資の出入りだとか、人間の出入りを認めること、
つまり、一言で言えば、封鎖の解除なんですよ。
しかし、イスラエルはそれに応答をせずに、地上戦に踏み切ったわけです。
だから、受け入れていれば、その10年間の、長期的な地域的安定につながった。
それよりも、イスラエルとしては、地上戦で大量にパレスチナ人を殺して、
そしてなんとか、その封鎖解除を条件としない停戦をのませるというね、そちらを選んだ、ということになります。
水野アナウンサー:
今野さん、この封鎖が解除されなかったら、ガザ地区の人々はどうなってしまうって、今野さんは実感なさいます?
今野氏:
今のガザの人々の8割が、何らかの国際援助に頼って生きています。
ただその国際援助も、ほんと基本的な食料、ギリギリの食料しか入ってませんので、栄養失調の子どもが非常に多い。
食べ物は、死なない程度には入りますけど、ほんと飼い殺し状態で、仕事も無い希望も無い外にも出れない、
その10年後20年後に何があるんだってのは、全く見えない状況です。
なのでそういう状況にまた戻ってしまうというのは、ガザの人々にとっては、また同じような地獄の日々が続くっていう意味では、
岡先生がおっしゃったように、ハマスの停戦条件がガザの人々の総意だというのは、私もそう思います。
水野アナウンサー:
岡さん、イスラエルはそこまでしてね、停戦より攻撃を選ぶ。
なんでそれでまた封鎖という、そこまでのことをやらなきゃいけないんですか?
岡氏:
もうあの、封鎖を継続することによって、先ほどの今野さんの話にもありましたように、食うや食わず、そのもう1日を生き延びるのがようやっと、という状況、
今日生き延びるための日銭を、どうやって稼ぐかだけに、人間のあらゆるエネルギーが、思考が注がれる、
そういう状況の元で、例えば主権を持った独立国家の樹立であるとか、祖国への帰還であるとか、
そんな、要するに政治的な主張ができるようなね、余裕は無くなりますよね。
それが狙いです。
つまり、パレスチナ人の政治的な主体性を、抹殺するということです。
平野氏:
これ、天井無き監獄という言葉で象徴されますけど、今ここにきてようやく、アメリカのケリー国務長官がイスラエルに入ったり、国連事務総長が入ったり、
これあの、見通しはどうですかね。
岡氏:
いやあでも、ケリー国務長官が言っているのは、封鎖解除というようなことを条件としない停戦を受け入れろ、ということを迫るわけですから、
それは言ってみれば、二つの死のうちのいずれかを選べ、
つまり、今ここで、ひと思いに殺されるか、あるいは封鎖の元で、緩慢に死刑になっていく、
どっちを選ぶか、そういうことですね。
今殺されたくなければ、封鎖解除なんて贅沢言わずに、四の五の言わずにこの条件をのめ、というような、もうこれヤクザの言い分だと思います。
ですから、単に「殺すな」「停戦しろ」ではなくって、もうこれは「封鎖を解除しろ」と。
「占領をやめろ」「封鎖をやめろ」、そして「殺すな」ということを、声を大にして、国際社会が、つまり私たちが、イスラエルに対して訴えていかなければいけないんだと思います。
水野アナウンサー:
あの封鎖ってね、私が思ってたよりも、ほんとに激しいものなんだっていうのを、今日伺って思ったんですけど、
なんでまあそこまでのね、封鎖をすることになったのか、これ、7~8年前からなんですよね。
なんでそんなことに至ったんですか?
岡氏:
これはあの、先ほども言いましたように、ハマースが評議会選挙で勝利をした。
アナウンサー:
ということは、イスラエルは怯えたわけですか、ある意味。
これでハマースがどんどん力をつけて、政治的に躍進していったら、もうどんどん自分たちに対して、政治的に圧力かけてくると、それは困ると。
岡氏;
そうです。
ファタハが選挙で負けたのは、要するにファタハに政権を任せておく限り、パレスチナの独立国家なんてできないと。
イスラエルやアメリカの言いなりになっている。
だったら、ハマースに政権を、ちょっと任せてみようかという形で選んだところ、
水野アナウンサー:
ハマスは、武力も軍事も肯定してるわけですよね。
それでもやっぱり、いろいろな手を使ってでも、武力行使っていうことも、ハマスは認めているんではないんですか?
ロケット弾を打ってるっていうのは。
岡氏:
いやでも、これはもう、封鎖されている状況の元で、そもそもそこは占領地なわけですね。
イスラエルに占領されている。
で、そこで、狭ーいガザの中に閉じ込められて、しかも封鎖をされていて、いったいそのイスラエルはハマースから、花束を贈られることを期待しているんでしょうか。
つまり、そういう状況に置かれて、私はあの、ハマースが撃つロケット弾攻撃も、市民に対する無差別攻撃になりますから、それは国際法上戦争犯罪ですけれども、
しかし、こういう状況に置かれて、そういうロケット弾を撃ってくる。
それはなんか、当然の反応ではないか。
しかも、
水野アナウンサー:
そこまで追い込まれてしまうように、イスラエル側がもっていったという意味ですか。
岡氏:
そうですね、日本の報道だと、あたかもハマースが最初にロケット弾を撃って攻撃している、と聞こえるんですけれども、
2012年の攻撃の後の停戦の中で、この20ヵ月の間に、実は、イスラエルによるガザに対する空爆の方が、はるかに多いんです。
で、そっちのことが、ほとんど日本では報道されていません。
水野アナウンサー:
あの、ラジオネーム『わく』さんという方が、聞いてくださっています。
これ、アメリカがちゃんと止めようとしないじゃないですかと。
どういうことなんですかって聞いてらっしゃるんですね。
アメリカは、ずっとイスラエルの肩を持っているんですよね。
岡氏:
はい、まあいくつか理由があるんですけれども、
ひとつは、アメリカ国内の、クリスチャン・シオニストと言われる人たち、イスラエルを支援するキリスト教徒の人たちの勢力が、非常に大きいということ、
それから、たくさんの、イスラエル・ロビーと言われる、イスラエルを応援するユダヤ系の人たちも、圧力団体として居て、
その結果、これらの人たちを敵に回してしまうと、大統領にも上院議員にもなれないというような、
水野アナウンサー:
あ、自分の保身ができないんですね。
岡氏:
そういう構造がもはやできてしまっていて、これ、20年前は違っていたと思います。
アメリカが、もうここまでだと、もうこれ以上は、アメリカは許さないということを言えば、イスラエルも言うことを聞いてたのが、
今はもう、アメリカすら、それを止めることができないという状況です。
平野氏:
オバマ政権は、歴代の大統領より、イスラエルに対しては弱腰であると、いう評価が出てるんですが、やっぱりそうなんですか?
岡氏:
ま、今申し上げたような状況の元で、もう完全に、イスラエルには何も言えないし、言ったところでイスラエルが言うことを聞かない、という状況ですね。
ただ、そんな状況の中で、アメリカの主流メディアの論調自体も、今は変わってきていて、
平野氏:
そうですね、それともうアメリカだけではなくて、今回その、国際世論というんですか、
例えばロンドンでデモが起きたり、ドイツで起きたり、なんかこう広がりがかなり出てきてるようなね、
岡氏:
市民レベルではそうですね、こんなもう、要するにジェノサイドが繰り返されて、この5年半の間に3回、
しかも、今までにも増して、なり振り構わない無差別な攻撃で、大量に人が殺されている。
あのもう、5年前の攻撃は、あれよあれよという間に、こういう事態が進行しましたが、
やっぱり、3度もジェノサイドが繰り返されて、これを許しているのは私たち自身だという、そういう認識が国際社会の中に広がっているからだと思います。
水野アナウンサー:
私たちの問題だと。
今野さん、それこそ私たち、今日本がね、あるいは日本人が、できることってなんだと思われます?あちらで活動してらして。
今野氏:
そうですね、今はほんとに、人の命を救うってことが最優先なので、JBCの方でも、緊急支援の呼び掛けをしていますが、
怪我をした人々が病院に運ばれても、薬品が無い状態ですので、そこにまず、命を救うために、医薬品を入れるために、
イスラエルに対して圧力をかけていく、声を上げて、緊急人道支援物資がガザに入るようにするように、要求していくということが、ひとつあると思います。
で、それをするためにはやはり、日本政府に対しても、イスラエル政府にそういう形で圧力をかける。
封鎖を解除して、物が入るようにするように要求してもらうってことを、私たちが働きかける必要があると思います。
水野アナウンサー:
ラジオネーム『猫一匹』さんという方がおっしゃってるんです。
「現地の負傷者に対する医療活動の提供などは、おおいに言いたいところですけど、武力の提供をここでやってはいけませんよね」
とおっしゃってるんですけど。
つまり、日本から、間接的にではあるにせよ、武器が渡るんじゃないかと、いう話をおっしゃってるんだと思うんですね。
武器の輸出を、安倍政権は今、積極的に行ってますね。
そしてまあ、アメリカに武器が輸出されるということも、一部決まりましたが、そのアメリカから、じゃあこの戦闘状態の所に入っていくんじゃないかって。
こういう話もあるようなんですが…。
今野さんはどうですか、現地見てらして。
今野氏:
そうですね、イスラエルはこれまで、まあ今の攻撃が始まる前から、ガザ、あるいはレバノン、あるいはシリア、いろんな周辺諸国で、アメリカの武器を使ってきましたので、
今日本政府が、アメリカのF35っていう最新戦闘機に、部品を入れるっていう話もしていますし、
ミサイルにも、日本の技術を入れるってことを言っています。
で、その武器をイスラエルに、ま、本当は、紛争国に売らないっていうふうに、日本政府は言っているはずなんですが、
でもイスラエルは例外だと、いうふうに言ってますので、というのはアメリカが、イスラエルに対して武器を売るのはもう間違いないので、
それを止めてしまうと多分日本政府としては、アメリカに武器を供給できないということもあると思うんですけど、
もしその、日本の技術の入ったアメリカの武器がイスラエルに行った場合は、イスラエルは間違いなくそれを、民間人に向けて使うので、
まあそうなると、ほんとメイド・イン・ジャパンの武器が、民間人に対して使われるというのは、もうすぐそこに来ていると、わたしは思っています。
水野アナウンサー:
そうですか…。
あの、スタジオにいらっしゃる岡さん、『闇夜のカラス』さんというラジオネームの方はね、
武器輸出三原則がまあ、変更されましたよね。
日本製の武器で、パレスチナの子どもたちが殺傷される恐れが、現実になってきてますけど、
それを阻止するために、私たちにできること、ありますか?
岡氏:
……はぁ、もうこれは私たち自身が、市民として、国民として、日本政府に対して、それを絶対に反対であるという、その声を上げること、だと思います。
政府というのは、国民の代表なんですから、私たち自身の、それは責任だと思います。
で、封鎖が解除されなければ、今回の攻撃が停戦になったとしても、また必ず、数年後には確実に、同じような攻撃が行われます。
最新鋭の兵器の開発というのは、まずガザの人たちを実験台にして開発し、
そして今これは、世界に向けて、開発された最新兵器の威力を知らしめるショーとして行われている側面もあるわけです。
ですから、そういうことが、くり返し起こることになります。
水野アナウンサー:
自分とガザの人々の関係が、やっと見えてきたような気がいたします。
体力気力ともにエネルギー切れになってしまいましたので、文字の強調などの校正はまた後ほど。
とにかく、読んでください。
パレスチナ情勢が、そしてガザに暮らす人たちの実態が、とてもよくわかります。
報道するラジオ
『パレスチナ情勢 ~ガザの人たち~』
*LightSpace100(脱原発一票)さんの画像をお借りしました。
水野晶子アナウンサー:
今日の特集テーマは『パレスチナ情勢〝ガザの人たち〟』というふうに銘打って、お送りしようと思います。
まずはお一方、ゲストがこのスタジオにお越し下さいました。
パレスチナ問題などを専門に研究してこられました、京都大学大学院教授の岡真里さんでございます。
さっそくですけれども、ラジオネーム『月見団子』さんという方がいらっしゃいまして、
この番組はもう、リスナーの方からどんどんと質問を受けながら、やり取りしながらお送りする番組なんですが、
この方は、
「今夜のテーマ、パレスチナ情勢は、日本人には最も難しいテーマではないでしょうか。
どうか、分かりやすくお伝えください、お願いします!」と、
わたくしも、この月見団子さんと同じように、お話ししていただけたらと思っております。
そして今日、お電話でつながせていただきます、もうお一方、ゲストがいらっしゃいます。
日本国際ボランティアセンターの現地代表でいらっしゃいます、今野泰三さんです。
今野さんはいつもは、どこで活動していらっしゃることが多いんですか?
今野氏:
わたしはいつもは、エルサレムとガザ地区で活動しています。
水野アナウンサー:
今、一時、日本に帰国中だというふうに伺っているんですけども、いつまであちらにいらっしゃったんでしょうか?
今野氏:
7月の16日まで
水野アナウンサー:
あ、そうですか!じゃあほんとに、1週間前の状況を、肌でご存知だということですね。
どうか今野さん、今日はよろしくお願いしたいと思います。
今日は、岡さんと今野さんに、それぞれいろんなお話を伺っていきたいと思うんですが、
まずは先ほどのニュースでもお伝えしました通り、7月8日から始まった、ガザへのイスラエルの軍事攻撃によって、ほんとにたくさんの方が亡くなり、痛めつけられている状態、
そしてその中には子どもたちが、多く存在しているということ。
で、このパレスチナ問題って、アラブ人の立場、ユダヤ人の立場、それぞれ思い、言い分があると思うんですね。
今日は、こういう空爆で、今本当に命を落とす、あるいは落としそうな状況になっている、ガザ地区にいる子どもたちの目線で、この問題を見たらどうなのかという視点で、ぜひ教えていただきたいと思っているんですけど、
ま、そんな子どもたちが今、それこそ空爆が行われているようなガザ地区に、なんで住み続けていなければいけないのか、
というところから、伺っていいですか、岡さん。
岡氏:
なぜ住み続けていなければいけないのか…。
水野アナウンサー:
たとえば、逃げたらええやないかって、わたしなんか分からない者は思うわけですけど。
岡氏:
まず、ガザは、非常に小さい地域なんですね。
地中海の岸辺にしがみついているような形の、長方形の、縦が40km、短い方が4kmから10km、というような、
水野アナウンサー;
えー?そんな狭いとこなんですか?
長い方を車で走っても、1時間で行けちゃうし、短い方だったら4kmから10km、
岡氏:
もう徒歩で、1時間ぐらいで行けてしまうという、
水野アナウンサー:
そんな狭い地域がガザ…。
岡氏:
そうなんです、そこに今、180万の人々が、言ってみれば、イスラエルの封鎖によって閉じ込められています。
水野アナウンサー:
180万人って…平野さん、神戸市民よりちょっと多いぐらいの、それぐらいの人がそんな…、
平野氏:
密集度からいうとすごいですね。
岡氏:
そうですね、360平方にまんべんなく居たら、だいたい1平方5000人ということで、だいたい横浜市の人口密度と同じぐらいなんですが、
しかしまず、イスラエルは、境界線に沿って300mから1.5kmぐらいの地帯を、ガザのパレスチナ人の立ち入り禁止区域にしていまして、
もうそれだけでも、ガザの全体の30%ぐらいになっていて、
水野アナウンサー:
ガザ地区の中は、パレスチナ人が自由に行き来できるんだと思ってたんですが、
岡氏:
イスラエルの入植地が撤退した後は、まあそうなんですけれども、しかしそういうバッファゾーンという、パレスチナ人が立ち入ったらもう、
境界線上に駐留している戦車から砲撃されたり、監視塔から発砲される、ということになっています。
水野アナウンサー:
そこに立ち入っただけで発砲される?
岡氏:
そこには、パレスチナ人の家や農地もあるわけですが、ですからそういう人たちはみんな、立ち退きを余儀なくされていて、
水野アナウンサー:
自分の家にも入れない、農地にも入れない、
岡氏:
そうです。あるいはもう、命の危険をおかして農作業をすると。
で、そういう人たちが、ガザの180万の人口の8割が、67年前にパレスチナを追われて難民となった、
故郷を、パレスチナの村を追われて、ガザに難民としてやってきた人たちとその子孫なんですね。
水野アナウンサー:
あのね、すみません、もっとそもそものところで伺って申し訳ないんですけど、
イスラエル、という国がありますね、地図で見たら、アラビア半島の付け根みたいな所にある、
サウジアラビアなんかから見たらもう、小さい小さい面積の所ですよね。
で、そのイスラエルという国とパレスチナっていうのは、どういう関係、どういう地域になっているんですか?
岡氏:
あの、イスラエルとパレスチナではなく、そこは歴史的にはもともと全部、パレスチナだったんです。
そこに、1948年に、ヨーロッパで第二次世界大戦後、ナチスの支配から解放されて、でも故郷に帰ることができなくて難民となっていた、ヨーロッパのユダヤ人難民問題を解決するために、
パレスチナをふたつに分割して、そこにヨーロッパのユダヤ人の国を作るという、そういう国連総会で決議が採択されて、
その結果、ここにユダヤ国家を標榜するイスラエルが、パレスチナ全土の77%を占領するかたちで出来て、
で、その時占領できなかったガザ地区と、東エルサレムを含むヨルダン川西岸地区が、1967年に占領されて、
ですから今、そういう意味では、全部イスラエルに占領されている、という形になっています。
で、その48年のユダヤ国家建国の過程で、要するに可能な限り純粋なユダヤ国家を作るために、もともとそこに暮らしていた、イスラム教徒とキリスト教徒のパレスチナ人を、民族浄化して、
ま、その結果、70万から100万と言われる数のパレスチナ人が難民となって、
水野アナウンサー:
じゃああの、ヨルダン川の西側の岸、西岸と言われる所の地域が、パレスチナ人が今住んでいる地域としては、比較的広い地域なんですかね。
岡氏:
まあそうですね。
水野アナウンサー:
で、ガザっていうのは、ちょっと離れたとこにありますよね。
岡氏:
飛び地のように。
水野アナウンサー:
飛び地みたいなもんですか。
で、さっきおっしゃった、もう縦が40キロほどで、横は4キロとか10キロしかないような狭い地域、
そこに、今おっしゃったような、家を追われた、土地を追われた難民の多くの人が、ガザ地区に住んでると思ったらいいんですか。
岡氏:
まあ180万のうち150万がそうです。
で、あのもう60年以上経っても、60年以上前に作られた難民キャンプに住んでいる人たちも何十万といまして、
例えば、地中海に面しているので、ビーチ難民キャンプと呼ばれている所があるんですが、
そこは、0.5平方キロに8万7千人が、これちょっと数字としては古いんですけれども、ですから今はもっと増えていると思うんですが、暮らしている。
これ、1平方キロに換算したら、18万近くですよね。
もうだから、ガザというのは、世界でも最も人口が過密な地域のひとつとなってる、
そこが今、無差別に爆撃され、砲撃されている、という状況です。
水野アナウンサー:
そんな、世界一人口密度が高いような地域に空爆したら、そりゃあもう、子どもたちにも及ぶ、
岡氏:
しかも、ガザの人口の44.7%だったかな、14才以下なんです。
半分近くが14才以下ですから、こういう形で爆撃したら、多くの子どもたちが犠牲になるというのは、もう当然のことなんですね。
平野氏:
そういうようなことが当然分かっていながら、やってるわけですね。
岡氏:
もちろんです、もちろんです。
平野氏:
そのきっかけが、自分たちの国の少年3人が、誘拐して殺されたと、いう言い分ですね。
岡氏:
というふうに言われていますけれども、実は、もうこれはほんとに、今回の軍事行動を起こすために、イスラエル政府が口実として、道具として利用している、と言わざるを得ないのは、
平野氏:
というのは?
岡氏:
6月の始めに、7年間分裂していたハマースとファタハが、歴史的和解をして、
水野アナウンサー:
ちょっと待ってくださいよ、こっから分からなくなるんですよ。
ハ、マ、ス、とファ、タ、ハ、これは何の名前なんですか?
岡氏:
えっと、そうですね、まあ、ハマースというと、日本のマスメディアでは必ず、ガザを実効支配しているイスラム原理組織ハマースが、とか言って、
なんにも分からない人でもそれを聞いていたら、なんかこう、おどろおどろしいグループが、力にものを言わせてガザを制圧して、支配しているような印象を受けると思うんですが、
ハマースというのは政党のひとつで、イスラム主義を掲げる政党です。
で、そのハマスが、2006年のパレスチナの評議会選挙で、まああの日本の、今の総選挙にあたるようなものですね、それで勝利して、政権与党になったんですね。
この選挙は、アメリカのジミー・カーター元大統領が、近来稀に見る民主的な選挙だったと、お墨付きを与える選挙だったんですが、
しかし、アメリカやイスラエルは、ハマースをテロリストグループだと言っていて、
で、その自分たちがテロリストだと見なすグループを、政党を、代表に選んだパレスチナ人に対する集団懲罰として、自治政府に対する給与を凍結し、
水野アナウンサー:
給与凍結…?兵糧攻めみたいなもんですね。
岡氏:
自治政府に対する給与っていうのは、国際社会の援助で、イスラエルの銀行を通して給付されていたので、
で更に、ハマースがガザを実際に統治し始めると、完全封鎖に踏み切って、とういう状況なんです。
水野アナウンサー:
はぁー、その完全封鎖の状況などを、あちらでボランティアで活動してらっしゃる今野さんに伺いたいんですけども。
今野さん、このガザの完全封鎖というのは、具体的にはどんな状態に、ガザってなってるんですか?
今野氏;
ガザの完全封鎖は、7年前から始まりました。
ガザ全体が、高い壁で、鉄の、コンクリートの壁で囲まれてまして、
水野アナウンサー:
何メートルぐらいの壁なんですか?
今野氏:
5メートルから8メートルぐらい。
水野アナウンサー:
えーそんな高い壁で、囲まれてるんですか、その狭い地域が?!
今野氏:
はい、全体が囲まれていて、イスラエルの軍艦が、海の側も完全に封鎖しています。
水野アナウンサー:
じゃ、ガザ地区に居る人は、ガザ地区以外に出ることは、どうやってできるんですか?
今野氏:
基本的に出ることはできないですが、エジプト政府の許可をもらって、エジプト側に出られることもありました。
水野アナウンサー:
例えば、ガザ地域から他の所に仕事に行くとか、病院に行くとか、そういうことはできないんですか、普段?
今野氏:
全くできないわけではないんですが、ガザは、外の病院に行くにしても、許可を得なければいけなくて、
その許可を得るのに、まあ少なくても2週間はかかる。
水野アナウンサー:
えー?そんな、急病人どうするんですか?
今野氏:
急病人はガザの中で、治療してもらうしかないっていう状況でした。
水野アナウンサー:
そしたらその、医療とか薬品とか、そういった物はどうなんですか?
今野氏:
イスラエルによって封鎖されているために、医薬品にしても食料にしても、手術に使う道具にしても、すべて許可を得ないといけないので、
そのため、ガザの中では、医薬品がもうずっと、今回の攻撃が始まる前から足りなかったです。
水野アナウンサー:
あー7月8日以前からも、医薬品は足りなかったし、手術に使う道具も足りないんですか?
今野氏:
はい、当時攻撃が始まる前に、ガザの病院の院長さんにお聞きしたところでは、
150種類から250種類ぐらいの医薬品と、手術に使う道具が足りないというふうに言っていまして、
で、患者さんが、手術を受ける場合は、もう病院にそういった、薬だったり糸だったり針だったりが足りないので、自分で、薬局で買って持ってきてくださいと、
で、それが、お金が払えない人はもう、手術ができませんという、そういうふうに言われていたと聞いています。
水野アナウンサー:
手術の道具さえ、自分で揃えなきゃいけない…。
例えば物を得るもの大変でしょうけれども、物を得るためのお金ですよね、
そうした経済的な問題は、ガザ地区の皆さんはどうなんでしょう。
今野氏:
ガザ地区は、失業率が非常に高くなっていまして、
水野アナウンサー:
何%ぐらいですか?
今野氏:
今30%を超えると言われてまして、女性と若者は、ま、50%ぐらいだと言われています。
それであの、70%は働いているんですけれども、働いていても、給料が非常に安い、あるいは給料が払われないということが常にありまして、
そのため、貧困ライン以下の生活をしている人が、ガザの人口の40%。
更に、安定的に食料を得られる人は、3分の1、
水野アナウンサー:
へぇーっ? 3分の2の人は、食料の不安がいつもあるってことですね。
今野氏:
そうですね、はい。
水野アナウンサー:
食べられない、医療を受けられない、仕事は無い、お金が窮乏すると、そんな状況が続いていた中での今回の空爆が、イスラエルから行われているわけですけど、
この攻撃の状況を、今野さんはどんなふうに、何か情報を得てらっしゃいますか?
今野氏:
地上侵攻が始まる前の空爆の時から、現地に、私たちが事業をしている企業のスタッフがいますので、
彼女たちに、あるいはその、タクシードライバーだったり、知り合いに電話して、常に安否を確認していたんですけども、
私が話を聞いたのは、先ほどニュースにも出てきた、ベイトハヌーンという町に住んでいるスタッフの女性なんですが、
1週間前に来た時に、もうすでに、家の周りを爆弾がどんどん落ちてくると。
水野アナウンサー:
えー!家の周りに爆弾がどんどん落ちてくる!
今野氏:
はい。
それでまあ、イスラエル軍は事前通告をしているというふうに、まあメディアでは報じていますが、実際は警告無しの爆撃も多く、
例え警告があっても、その爆撃の1分前に警告があるので、逃げ後れて亡くなる方もいらっしゃったということです。
水野アナウンサー:
1分前に警告されてもねえ…逃げられない方が多いですよね。
それに、やはりその、人口密集地で、イスラエルはその、標的を狙っているという言い方をしているようですけども、
実際に巻き込まれてる民間人の方が多いようですが、そのあたりはどうですか?
今野氏:
国連の発表では、今800人ほどの方が亡くなられてまして、そのうちの7割から8割が、戦闘に関わっていない民間人と言われてまして、
そのうちの5人に1人は、17才以下の子どもだと、いうふうに言われています。
水野アナウンサー:
さきほど、今野さんもおっしゃった、ベイトハヌーンという所のスタッフと連絡を取っておられるという、
このベイトハヌーンは、国連が建てた学校に、今回砲弾が落ちて、少なくとも15人が亡くなった、という報道になっているんですよね。
国連が建てた学校というのは、具体的には、どんな人たちがどういう形で集まってらっしゃるんですかね。
今野氏:
国連が作った学校は、もともとガザの、難民のパレスチナ人のために作った学校なんですが、
イスラエル軍は、家から出てけと、これから攻撃するから、家から出てってどこでもいいから行け、というふうに警告しまして、
それで、攻撃されて殺されたくない人は、もう逃げる場所が無いので、とりあえず国連だったらまあなんとか安全かもしれないっていうふうに考えて、国連の学校に逃げて行ったわけです。
水野アナウンサー:
ここなら安全かもしれないと、やっと見つけた所で、このような攻撃を受けたということですけど、
イスラエル側はね、ハマースをつぶすためにやっているんだ、というような発言をしてますよね。
そのハマースというのは、先ほどの岡さんの説明では、政党であって、選挙では勝った政党なんだと、いうところまでは分かったんですけど、
実際にこの、ガザ地区でのハマースってのは、どういう存在なのでしょうか?
今野氏:
ガザ地区でのハマースの存在は、選挙でハマースが政党として勝ちまして、でまあ選挙で勝ったので内閣を作って、政府を運営している存在でした。
水野アナウンサー:
なんかすみません、わたしのイメージでは、テロリストというイメージがあるんですけど、どうなんですか実際は、あちらで?
今野氏:
政府を運営しているのと同時に、ハマースの中にも、政治部門と武装部門というのがありまして、
行政を担っているのは政治部門、それ以外の武装闘争を担っているのが、武装部門としてありました。
水野アナウンサー:
でも、ガザ地区の普通の人々からは、一定の支持もあるなんていうことも聞くんですが、それはどういうことなんですか?
今野氏:
ひとつはその、ハマースは、もう20年以上、まあハマースになる前からずっと、NGO的な活動をしていまして、
困った人々、貧しい人々、あるいは孤児、老人に対して、慈善活動をずっとしてきました。
そのため、そういった困った人たち、政府が助けてくれない人たち、あるいはイスラエルが何もしてくれない人たちに対する、そういう慈善活動をしていたので、
そういうところで信用がすごくある、というふうに言われています。
水野アナウンサー:
慈善活動をしていた、そのあたりに、まあ草の根にこう、いろいろと支持があるという歴史があるわけですね。
少しずつガザの様子が分かってまいりました。
今、お二人のお話を聞いておりますと、岡さん、すごく狭い地域に閉じ込められて、
それも、10メートルほどあるようなコンクリートの壁に閉じ込められている人たちが、空爆を受けるということは、
岡氏:
まさにガザは、よく言われるんですけれども、世界最大の野外監獄であるということです。
水野アナウンサー:
野外監獄!
平野氏:
これはだけど、イスラエルからしてみれば、空爆の目的が、いわゆる住居とかビルの下にあるトンネルを潰すために、空爆をしてるんだという言い方がありますよね。
岡氏:
トンネルというよりも、ロケット弾を、ハマスその他の武装勢力が、イスラエルに向けて発射する、その発射装置があるとか、
あと、まあそうですね、イスラエルにつながってるトンネルを破壊するとか、
平野氏:
それはその、イスラエル側に行って、例えば自爆テロをすることを防ぐ、まあ自衛的な措置だというような言い方をしてるようなんですけども、
トンネルってそんなに、そんな目的で、ほんとに頻繁に使われてるんですか?
岡氏:
北部の国境には、確かに、イスラエルに侵入するトンネルがありまして、
そこからイスラエル兵を拉致して、それによって、不当に逮捕されている、パレスチナ側の政治犯の釈放との、捕虜交換、それを要求する、
だからそういうことは起きています。
自爆テロは起きていません。
ただ、トンネルに関して重要なのは、むしろ南部の、エジプト国境の所にある、というかあったトンネルで、
でもそれが、文字通り封鎖されているガザにとっては、ライフライン、命綱でした。
そのエジプトのトンネルを通して、食料だとか医薬品だとか、生活必需品がもう全く入ってこない、
ガザは生産もできない、
それがしかし、昨年エジプトの軍事クーデターの後、エジプト側からほとんどすべて破壊されて、という状況です。
平野氏:
要するに、ハマスの母体がイスラム同胞団っていうんですか、今回のエジプトの政権をとった側なんですね。
岡氏:
えっと、あの、アラブ革命で、ムバラクが追放された後ですね。
ムスリム同胞団出身のムルシ大統領の頃は、非常にその、地下トンネルのトンネル経済、まさに文字通りの地下経済が、活発化していたんですけれども、
もうあの、昨年の7月以降、機能しなくなったんです。
水野アナウンサー:
日本国際ボランティアセンターの今野さん、ガザ地区の中の様子を、もう少し教えていただけたらいいと思うんですけどね、
そのハマスは、ロケット弾を発射している、攻撃もしている、それでもまだ、一定の人気があるって、どういう状況なんですか実際は。
今野氏:
ええとですね、ハマスが人気があるかどうかっていうのは、まあ微妙なところがありまして、
もともとは、ハマスが政権をとる前に、政権政党だったファタハが、すごい国際援助を受け、それを自分のポケットに入れると、腐敗してると、
すごい評判が悪い中で、それに反対する人たちが、ハマスに投票した。
それでハマスが政権をとったんですが、今度ハマスが政権をとったら、ハマスはテロリストだと、いうふうに国際社会に言われまして、
まあそれで、国際的にボイコットされた。
それで封鎖が始まったので、ハマスが政権をとったことで、まあ結果的にガザの人々は、生活が一気に悪化したっていうのが、現実としてあります。
なので、必ずしも、ガザのパレスチナ人みんなが、ハマスを支持しているわけではないと、私は思っています。
水野アナウンサー:
先ほど、ガザの人々が、医療品や食料品も少ないとおっしゃいました。
例えば水とか電気とか、そうした基本のインフラなんかはどうなんでしょう?
今野氏:
基本のインフラは、今回の攻撃は始まる前は、1日に8時間電気が来て、
水野アナウンサー:
1日8時間だけ、
今野氏;
残りの16時間は停電するというのは、まあ日常でした。
水野アナウンサー:
へぇー暑い時にクーラーをかけられないなんて、そんな感じあるんですか?
今野氏:
ええそうですね、エアコンもあれですし、冷蔵庫も使えないので、生鮮食品を買ってもすぐ腐ってしまうとか、
後はあの汚水処理ですね、汚水処理ができないので、停電している間は、どこも下水場があふれてしまうので、
仕方なく海に流したり、地上に流していたと。
それによって、もうガザ全体が汚染されているっていうのは、状況としてありました。
水野アナウンサー:
水はどうなんですか?
今野氏:
水も、汚水を垂れ流すだけなので、それによって水も汚染されてしまい、水道水は汚染されているので、全く飲むことはできない。
水野アナウンサー:
ああ、飲み水も大変なんだ…。
あの、そんなに今までからもね、大変な所だったガザが今、死傷者の方が増えているわけなんですけれども、
岡さん、なんで今、こんなことになってるんですか?
岡氏:
6月のはじめに、分裂していたファタハとハマスが和解して、それで、パレスチナの統一政府が発足したんです。
で、この時ハマスはすごく譲歩して、できた統一政府の内閣の中に、要するに党派の人ってのはいないんですね。
で、しかしこれはもう、イスラエルにとっては、今まで分裂していて力を削がれていたパレスチナが、一致団結したわけですから、これはすごく政治的に脅威になると。
それで、イスラエルとしては、この統一政府というものを切り崩すために、最初は外交的手段で、孤立化させようとしたんですけれども、
それがうまくいかなかったので、要するに軍事攻撃。
ですから、イスラエル少年の3人が誘拐されて、ということが、仮に無くても、遅かれ早かれ、この軍事攻撃は起きていた。
水野アナウンサー:
イスラエルとしては、軍事攻撃を何かのきっかけを持ってやりたかったんじゃないかっていう見方ですか?
岡氏:
そうです、そうです、そうです。
水野アナウンサー:
はー…だけどこれ、停戦しなきゃいけないという、国際的な世論というのは当然出てくる。
岡氏:
もうこれだけ凄まじい形で、ほんとにあの、ジェノサイドですよね。
水野アナウンサー:
大量殺戮。
岡氏:
で、その停戦に関しては、エジプトが仲介して停戦案を示したところ、ハマスがそれを拒否したとして、
日本の主流メディアの報道を見ていますと、これだけパレスチナ人の犠牲者が出ているのを、
停戦案をイスラエルは受け入れたのに、ハマースが、要するに封鎖解除が条件になっていない、と言って拒んだからだと、
まるでハマースに、パレスチナ人の犠牲者拡大の非を、責任を期すような論調だと思うんですけれども、
しかし、この封鎖っていうのは、数日前に、パレスチナの市民社会の学者とかジャーナリストとか、知識人の100名以上が署名した、世界に向けてのアピールが出まして、
封鎖というのは、生きながら死ぬことなんだと。
仮に停戦になったとしても、それが攻撃前の、あの封鎖の状態に戻るんだったら、それはもう、生きながら死ね、というのに等しいと。
で、我々はその、封鎖解除を伴わない、そんな停戦はいらないという、そういう声明を出していて、
ですから、ハマースが、あくまでも封鎖解除にこだわるというのは、これはもう、ガザの人々の総意であると言っていいと思うんですね。
また、日本のメディアが報道していないのは、
エジプトの訂正案をハマースが拒んだその翌日に、ハマースの方から、10年に及ぶ休戦協定を申し出ているんです。
イスラエルが、10の条件をのむのであれば、10年間の休戦協定を結ぶと。
で、その10の条件というのは、例えば、
農民が自分の農地で、安全に農業ができること、
漁師が領海内で、安全に操業できること、
イスラエルは、ガザの経済発展を邪魔しないこと、
でその、いろんな物資の出入りだとか、人間の出入りを認めること、
つまり、一言で言えば、封鎖の解除なんですよ。
しかし、イスラエルはそれに応答をせずに、地上戦に踏み切ったわけです。
だから、受け入れていれば、その10年間の、長期的な地域的安定につながった。
それよりも、イスラエルとしては、地上戦で大量にパレスチナ人を殺して、
そしてなんとか、その封鎖解除を条件としない停戦をのませるというね、そちらを選んだ、ということになります。
水野アナウンサー:
今野さん、この封鎖が解除されなかったら、ガザ地区の人々はどうなってしまうって、今野さんは実感なさいます?
今野氏:
今のガザの人々の8割が、何らかの国際援助に頼って生きています。
ただその国際援助も、ほんと基本的な食料、ギリギリの食料しか入ってませんので、栄養失調の子どもが非常に多い。
食べ物は、死なない程度には入りますけど、ほんと飼い殺し状態で、仕事も無い希望も無い外にも出れない、
その10年後20年後に何があるんだってのは、全く見えない状況です。
なのでそういう状況にまた戻ってしまうというのは、ガザの人々にとっては、また同じような地獄の日々が続くっていう意味では、
岡先生がおっしゃったように、ハマスの停戦条件がガザの人々の総意だというのは、私もそう思います。
水野アナウンサー:
岡さん、イスラエルはそこまでしてね、停戦より攻撃を選ぶ。
なんでそれでまた封鎖という、そこまでのことをやらなきゃいけないんですか?
岡氏:
もうあの、封鎖を継続することによって、先ほどの今野さんの話にもありましたように、食うや食わず、そのもう1日を生き延びるのがようやっと、という状況、
今日生き延びるための日銭を、どうやって稼ぐかだけに、人間のあらゆるエネルギーが、思考が注がれる、
そういう状況の元で、例えば主権を持った独立国家の樹立であるとか、祖国への帰還であるとか、
そんな、要するに政治的な主張ができるようなね、余裕は無くなりますよね。
それが狙いです。
つまり、パレスチナ人の政治的な主体性を、抹殺するということです。
平野氏:
これ、天井無き監獄という言葉で象徴されますけど、今ここにきてようやく、アメリカのケリー国務長官がイスラエルに入ったり、国連事務総長が入ったり、
これあの、見通しはどうですかね。
岡氏:
いやあでも、ケリー国務長官が言っているのは、封鎖解除というようなことを条件としない停戦を受け入れろ、ということを迫るわけですから、
それは言ってみれば、二つの死のうちのいずれかを選べ、
つまり、今ここで、ひと思いに殺されるか、あるいは封鎖の元で、緩慢に死刑になっていく、
どっちを選ぶか、そういうことですね。
今殺されたくなければ、封鎖解除なんて贅沢言わずに、四の五の言わずにこの条件をのめ、というような、もうこれヤクザの言い分だと思います。
ですから、単に「殺すな」「停戦しろ」ではなくって、もうこれは「封鎖を解除しろ」と。
「占領をやめろ」「封鎖をやめろ」、そして「殺すな」ということを、声を大にして、国際社会が、つまり私たちが、イスラエルに対して訴えていかなければいけないんだと思います。
水野アナウンサー:
あの封鎖ってね、私が思ってたよりも、ほんとに激しいものなんだっていうのを、今日伺って思ったんですけど、
なんでまあそこまでのね、封鎖をすることになったのか、これ、7~8年前からなんですよね。
なんでそんなことに至ったんですか?
岡氏:
これはあの、先ほども言いましたように、ハマースが評議会選挙で勝利をした。
アナウンサー:
ということは、イスラエルは怯えたわけですか、ある意味。
これでハマースがどんどん力をつけて、政治的に躍進していったら、もうどんどん自分たちに対して、政治的に圧力かけてくると、それは困ると。
岡氏;
そうです。
ファタハが選挙で負けたのは、要するにファタハに政権を任せておく限り、パレスチナの独立国家なんてできないと。
イスラエルやアメリカの言いなりになっている。
だったら、ハマースに政権を、ちょっと任せてみようかという形で選んだところ、
水野アナウンサー:
ハマスは、武力も軍事も肯定してるわけですよね。
それでもやっぱり、いろいろな手を使ってでも、武力行使っていうことも、ハマスは認めているんではないんですか?
ロケット弾を打ってるっていうのは。
岡氏:
いやでも、これはもう、封鎖されている状況の元で、そもそもそこは占領地なわけですね。
イスラエルに占領されている。
で、そこで、狭ーいガザの中に閉じ込められて、しかも封鎖をされていて、いったいそのイスラエルはハマースから、花束を贈られることを期待しているんでしょうか。
つまり、そういう状況に置かれて、私はあの、ハマースが撃つロケット弾攻撃も、市民に対する無差別攻撃になりますから、それは国際法上戦争犯罪ですけれども、
しかし、こういう状況に置かれて、そういうロケット弾を撃ってくる。
それはなんか、当然の反応ではないか。
しかも、
水野アナウンサー:
そこまで追い込まれてしまうように、イスラエル側がもっていったという意味ですか。
岡氏:
そうですね、日本の報道だと、あたかもハマースが最初にロケット弾を撃って攻撃している、と聞こえるんですけれども、
2012年の攻撃の後の停戦の中で、この20ヵ月の間に、実は、イスラエルによるガザに対する空爆の方が、はるかに多いんです。
で、そっちのことが、ほとんど日本では報道されていません。
水野アナウンサー:
あの、ラジオネーム『わく』さんという方が、聞いてくださっています。
これ、アメリカがちゃんと止めようとしないじゃないですかと。
どういうことなんですかって聞いてらっしゃるんですね。
アメリカは、ずっとイスラエルの肩を持っているんですよね。
岡氏:
はい、まあいくつか理由があるんですけれども、
ひとつは、アメリカ国内の、クリスチャン・シオニストと言われる人たち、イスラエルを支援するキリスト教徒の人たちの勢力が、非常に大きいということ、
それから、たくさんの、イスラエル・ロビーと言われる、イスラエルを応援するユダヤ系の人たちも、圧力団体として居て、
その結果、これらの人たちを敵に回してしまうと、大統領にも上院議員にもなれないというような、
水野アナウンサー:
あ、自分の保身ができないんですね。
岡氏:
そういう構造がもはやできてしまっていて、これ、20年前は違っていたと思います。
アメリカが、もうここまでだと、もうこれ以上は、アメリカは許さないということを言えば、イスラエルも言うことを聞いてたのが、
今はもう、アメリカすら、それを止めることができないという状況です。
平野氏:
オバマ政権は、歴代の大統領より、イスラエルに対しては弱腰であると、いう評価が出てるんですが、やっぱりそうなんですか?
岡氏:
ま、今申し上げたような状況の元で、もう完全に、イスラエルには何も言えないし、言ったところでイスラエルが言うことを聞かない、という状況ですね。
ただ、そんな状況の中で、アメリカの主流メディアの論調自体も、今は変わってきていて、
平野氏:
そうですね、それともうアメリカだけではなくて、今回その、国際世論というんですか、
例えばロンドンでデモが起きたり、ドイツで起きたり、なんかこう広がりがかなり出てきてるようなね、
岡氏:
市民レベルではそうですね、こんなもう、要するにジェノサイドが繰り返されて、この5年半の間に3回、
しかも、今までにも増して、なり振り構わない無差別な攻撃で、大量に人が殺されている。
あのもう、5年前の攻撃は、あれよあれよという間に、こういう事態が進行しましたが、
やっぱり、3度もジェノサイドが繰り返されて、これを許しているのは私たち自身だという、そういう認識が国際社会の中に広がっているからだと思います。
水野アナウンサー:
私たちの問題だと。
今野さん、それこそ私たち、今日本がね、あるいは日本人が、できることってなんだと思われます?あちらで活動してらして。
今野氏:
そうですね、今はほんとに、人の命を救うってことが最優先なので、JBCの方でも、緊急支援の呼び掛けをしていますが、
怪我をした人々が病院に運ばれても、薬品が無い状態ですので、そこにまず、命を救うために、医薬品を入れるために、
イスラエルに対して圧力をかけていく、声を上げて、緊急人道支援物資がガザに入るようにするように、要求していくということが、ひとつあると思います。
で、それをするためにはやはり、日本政府に対しても、イスラエル政府にそういう形で圧力をかける。
封鎖を解除して、物が入るようにするように要求してもらうってことを、私たちが働きかける必要があると思います。
水野アナウンサー:
ラジオネーム『猫一匹』さんという方がおっしゃってるんです。
「現地の負傷者に対する医療活動の提供などは、おおいに言いたいところですけど、武力の提供をここでやってはいけませんよね」
とおっしゃってるんですけど。
つまり、日本から、間接的にではあるにせよ、武器が渡るんじゃないかと、いう話をおっしゃってるんだと思うんですね。
武器の輸出を、安倍政権は今、積極的に行ってますね。
そしてまあ、アメリカに武器が輸出されるということも、一部決まりましたが、そのアメリカから、じゃあこの戦闘状態の所に入っていくんじゃないかって。
こういう話もあるようなんですが…。
今野さんはどうですか、現地見てらして。
今野氏:
そうですね、イスラエルはこれまで、まあ今の攻撃が始まる前から、ガザ、あるいはレバノン、あるいはシリア、いろんな周辺諸国で、アメリカの武器を使ってきましたので、
今日本政府が、アメリカのF35っていう最新戦闘機に、部品を入れるっていう話もしていますし、
ミサイルにも、日本の技術を入れるってことを言っています。
で、その武器をイスラエルに、ま、本当は、紛争国に売らないっていうふうに、日本政府は言っているはずなんですが、
でもイスラエルは例外だと、いうふうに言ってますので、というのはアメリカが、イスラエルに対して武器を売るのはもう間違いないので、
それを止めてしまうと多分日本政府としては、アメリカに武器を供給できないということもあると思うんですけど、
もしその、日本の技術の入ったアメリカの武器がイスラエルに行った場合は、イスラエルは間違いなくそれを、民間人に向けて使うので、
まあそうなると、ほんとメイド・イン・ジャパンの武器が、民間人に対して使われるというのは、もうすぐそこに来ていると、わたしは思っています。
水野アナウンサー:
そうですか…。
あの、スタジオにいらっしゃる岡さん、『闇夜のカラス』さんというラジオネームの方はね、
武器輸出三原則がまあ、変更されましたよね。
日本製の武器で、パレスチナの子どもたちが殺傷される恐れが、現実になってきてますけど、
それを阻止するために、私たちにできること、ありますか?
岡氏:
……はぁ、もうこれは私たち自身が、市民として、国民として、日本政府に対して、それを絶対に反対であるという、その声を上げること、だと思います。
政府というのは、国民の代表なんですから、私たち自身の、それは責任だと思います。
で、封鎖が解除されなければ、今回の攻撃が停戦になったとしても、また必ず、数年後には確実に、同じような攻撃が行われます。
最新鋭の兵器の開発というのは、まずガザの人たちを実験台にして開発し、
そして今これは、世界に向けて、開発された最新兵器の威力を知らしめるショーとして行われている側面もあるわけです。
ですから、そういうことが、くり返し起こることになります。
水野アナウンサー:
自分とガザの人々の関係が、やっと見えてきたような気がいたします。
【宮家邦彦のWorld Watch】
2つの異なる「ガザ」を混同している日本の主要紙社説
http://goo.gl/QFaz7z
田中龍作ジャーナル
http://tanakaryusaku.jp/
https://twitter.com/tanakaryusaku/status/492681936478154752/photo/1
この、宮家氏がおっしゃっているような意見も、何度も耳にしたことがあります。
いずれにせよ、主要紙というのは、良い仕事をしないものなのだと痛感しております。
そして、宮家氏の意見の中に、強い違和感を覚えたところを申し上げておきたいと思います。
『軍人が最初に学ぶことは「民間人の保護」』という部分です。
軍は民間人の保護など、全く範疇にはありません。
軍人はあくまでも軍の人間であり、軍は国体を守るもので、人を守りません。
だから人柱などというものが、平気でできるのだと思います。
イスラエルにせよハマスにせよ、兵器を手にした軍人はみな、人間失格です。
田中さん、大丈夫だろうか…。
ブログ主にしろ、その岡某や水野某にしろ、
『なぜ、イスラエルを囲むアラブ国家は、
この地区の人達を救出して、自国へと連れて行き、
同地区の人々が、そこで自治区ないし独立国を立てられる様にしないのか ? 』
この疑問から目を逸らしているね。
イスラエルを囲む各アラブ国家側国境線沿いの土地を分担して拠出したら良いだけだ。
そうすれば、この悲惨な状況を終わらせる事が出来よう。
ガザ地区の人々もアラブ国家も同じイスラム教徒の筈だ。
彼らはなぜ助けないんだ ? それとも、イスラム教ってのはそんなに外道な教えなのか ?
更に、国際社会もその方向で同地区の人々を救おうとはしない。
特におまえ達だ。
もしや、ガザの人々を「反イスラエル活動の道具にしている」んじゃあるまいな ?
また、ハマスだの何だのってのは「北朝鮮から」ミサイルなどを買っているという話もある。
北の不逞鮮人どもが武器を売って、それを買っている奴らはスルーなのか ? とんだダブスタだな(嘲笑)
此処の反/脱原発記事の時もそうだったが、馬鹿リベラルとかコミーどもは、
偽良識を振り回しながら綺麗事を吐き散らす。
私はそんな卑怯者が大嫌いだ。
この卑怯者は「被害者」を自身の持つ考え方の偶像にして拝んでいるだけなのだから。
おまえ達が、どんなにガザの人々は悲惨だと言い立てて特亜同様の泣き女・泣き男をやっても、
実際に同地区の人々を救出して何処かに安住の地を与えないなら、
それは偽良識に基づく綺麗事に過ぎず、
何とかしておまえ達が止めたがっている、
イスラエルの軍事行動を促進するものでしかないのだぞ。
微力ですが、人として正しいことにフォーカスし続けていきたいと思います。
いつもありがとうございます。
日本もそうですね、空爆を受けた国として、他人事のように考えていてはいけないと、わたしも感じています。
ここアメリカも、やっと今に至って、テレビや新聞の論調が変わってきました。
もちろん、イスラエルと共犯である、などというところまでには至っていませんが…。
ガザの人々は今、イスラエルやイスラエルを支援している国々、そしてアラブ連合の傍観と無行動に対して、大変な怒りを感じています。
イスラエル人の友人は、ガザに家族が暮らしていて、子どもの頃から、周りを囲んでいる国々のいずれかとの戦争や紛争が始まっては、父親がフッと居なくなり、またしばらくしたら戻ってくる、のくり返しだったと言います。
イスラエル人ですら、あまりに物事が混乱していて、よく理解できないと言うこの問題に、正しい答や簡単な解決策など無いのでしょうけれども、
世界が一致団結して、人を殺すな!という声明を巨大な声にして、上げていくべき時が来ていると思います。
シオニスト手先のアメリカに奴隷してる国が救助なんかできるわけないだろ
親米ポチのゴキウヨが一番その事理解してるかと
人道を振りかざすのもゴキウヨに都合の悪いリベラル勢力をダシにしながら偽善パフォーマンスって二枚舌なのか単に低脳なだけなのか
いやどっちもか・・・(笑)