パレスチナのマクハー(喫茶店)や路上の屋台で紅茶を頼むと、たいがいハーブの枝付きの葉っぱを入れたものが出てくる。マラミーヤ(セージのこと)かナアナア(ミントのこと)である。このマラミーヤ・ティーはどこかショウガ茶っぽい風味(そう思うのは私だけ?)で、飲むとふっと心がなごみ、身体もほんのり温まる、そんな優しい飲み物なのである。ミント・ティーならエジプトでよく飲んだけど、マラミーヤ入りはここパレスチナで初めて飲んだ。マラミーヤ・ティーといえばパレスチナ、パレスチナといえばマラミーヤ・ティーなのである。うちの庭にもマラミーヤの茂みがあって、好きなだけとっていい、と言われているが、葉っぱをちぎって洗い、紅茶に入れる手間が億劫なので、めったに使わない。我ながらものぐさである。以前うちのヤギにこのマラミーヤの葉っぱをやったら、いそいそと嬉しそうに食べていた。さすがパレスチナのヤギである。
パレスチナ産のビールといえば、タイベー・ビールである。
これはラマッラー近郊のタイベー村というキリスト教徒の村で生産されている。中東諸国のキリスト教徒の皆さん、いつもお世話になっております!少数派の暮らしは色々大変だと思いますが、これからもがんばってアルコール類を造り続けてくださいね!
タイベー・ビール製品で、市場に一番よく出回っているのは小麦ビールであるが、実は色んな種類が生産されていて、工場まで出向けば手に入るらしい。唯一のパレスチナビールなので、これを飲みたい!のはやまやまなのだが、1瓶(何mlか忘れたが、500mlより少ない)10シェケル(240円くらい)もするのでなかなか手が出ない。10月初めに開催された、タイベー・ブルワリー主催の「オクトーバー・フェス」にも行きたかったのだが、エジプトからの到着直後で家探しに忙しく、結局行きそびれてしまった。不覚である。
私が普段飲んでいるのは、オランダ製の「ORANJEBOOM」と名前の、1缶6シェケル(500ml)の輸入ビール。味は可もなく不可もなしと言うところか。
シャワーの後、夕食を食べるときに欠かせないのはビールだが、寝る前に飲みたくなるのはアラクである。アラクはアニス風味の透明な強いお酒で、水で割ると白くにごる。同じお酒がトルコではラク、ギリシャではウゾーと名前を変える。最近飲んでいるものは、その名も「ラマッラー」という、ラマッラー製のもので、アルコール度50%!油断して飲みすぎると胃が痛くなる。
ここしばらくの私の数少ない娯楽は、寝る前にアラク(もちろん水で割って)をちびりちびり飲みながら、トルコの連続恋愛ドラマのDVD(アラビア語シリア方言吹き替えで、聞き取るのが一苦労)を鑑賞し、登場人物に突っ込みを入れることである。なんでそこで告白せんのん?!とか、さっさと警察に電話したほうがいいんとちゃうん!とか、突っ込みを入れるときはどうしても関西弁になる。今見ているのは「アースィー」という、トルコのシリア国境に近い田舎の農場主の娘アースィーと、イスタンブルからやって来て隣に住み着いた若いビジネスマン、アミールの恋物語である。全部で150話もある大河ドラマなので、みてもみても終わらない。みているうちに、いつか原語のトルコ語でみれるようになりたい!そのためにトルコ語をがんばって勉強しなきゃ!という埒のない野望さえふつふつとわいてくる。そう、トルコの恋愛ドラマは魔性なのだ。奥が深すぎて溺れてしまいそうになる。そしてこれを見る際に欠かせないのがアラク、というのが私見である。トルコドラマとアラクで2重に酔っ払ってから眠りにつく日々。全て世はこともなし。
ワインはぜいたく品なので、めったに買わないが、買うときはベツレヘム産の「クレミザン」の赤を選ぶ。これは一瓶30シェケルで、味はまあまあってとこである。西エルサレムの大きなスーパーに行ったら、もっと安いワインがよりどりみどりなのだが、どうせならイスラエルワインでなくパレスチナワインを買うべきだと思うので、我慢する。一度西エルサレムの酒屋で、「パレスチナのワインありますか?」と聞いてみたところ、ないね、というすげない返事が返ってきた。まあそうだと思ったけどさ。
うちの大家さんは敬虔なムスリムなので、アパートを借りるとき、家の中では酒を飲まないように言い渡された。しょうがないので、こっそり隠れて飲み、缶や瓶のごみは黒いポリ袋に二重に包んで捨てている。酒の買出しには山を降りて、ダマスカス門の外側にあるミニスーパーか、旧市街のキリスト教地区まで行く。うちの近所で買うと大家さんにばれるかもしれないからだが、そもそもオリーブ山はムスリム地区なので、酒屋がない可能性が高い。
イスラエルという酒飲み天国(ユダヤ教はワインを飲むことを奨励しているそうな)を横目で眺めながら、あえて東エルサレムのムスリム地区に住んでこっそり酒を飲む、これが私のパレスチナへの愛の形である。
パレスチナ産のビールといえば、タイベー・ビールである。
これはラマッラー近郊のタイベー村というキリスト教徒の村で生産されている。中東諸国のキリスト教徒の皆さん、いつもお世話になっております!少数派の暮らしは色々大変だと思いますが、これからもがんばってアルコール類を造り続けてくださいね!
タイベー・ビール製品で、市場に一番よく出回っているのは小麦ビールであるが、実は色んな種類が生産されていて、工場まで出向けば手に入るらしい。唯一のパレスチナビールなので、これを飲みたい!のはやまやまなのだが、1瓶(何mlか忘れたが、500mlより少ない)10シェケル(240円くらい)もするのでなかなか手が出ない。10月初めに開催された、タイベー・ブルワリー主催の「オクトーバー・フェス」にも行きたかったのだが、エジプトからの到着直後で家探しに忙しく、結局行きそびれてしまった。不覚である。
私が普段飲んでいるのは、オランダ製の「ORANJEBOOM」と名前の、1缶6シェケル(500ml)の輸入ビール。味は可もなく不可もなしと言うところか。
シャワーの後、夕食を食べるときに欠かせないのはビールだが、寝る前に飲みたくなるのはアラクである。アラクはアニス風味の透明な強いお酒で、水で割ると白くにごる。同じお酒がトルコではラク、ギリシャではウゾーと名前を変える。最近飲んでいるものは、その名も「ラマッラー」という、ラマッラー製のもので、アルコール度50%!油断して飲みすぎると胃が痛くなる。
ここしばらくの私の数少ない娯楽は、寝る前にアラク(もちろん水で割って)をちびりちびり飲みながら、トルコの連続恋愛ドラマのDVD(アラビア語シリア方言吹き替えで、聞き取るのが一苦労)を鑑賞し、登場人物に突っ込みを入れることである。なんでそこで告白せんのん?!とか、さっさと警察に電話したほうがいいんとちゃうん!とか、突っ込みを入れるときはどうしても関西弁になる。今見ているのは「アースィー」という、トルコのシリア国境に近い田舎の農場主の娘アースィーと、イスタンブルからやって来て隣に住み着いた若いビジネスマン、アミールの恋物語である。全部で150話もある大河ドラマなので、みてもみても終わらない。みているうちに、いつか原語のトルコ語でみれるようになりたい!そのためにトルコ語をがんばって勉強しなきゃ!という埒のない野望さえふつふつとわいてくる。そう、トルコの恋愛ドラマは魔性なのだ。奥が深すぎて溺れてしまいそうになる。そしてこれを見る際に欠かせないのがアラク、というのが私見である。トルコドラマとアラクで2重に酔っ払ってから眠りにつく日々。全て世はこともなし。
ワインはぜいたく品なので、めったに買わないが、買うときはベツレヘム産の「クレミザン」の赤を選ぶ。これは一瓶30シェケルで、味はまあまあってとこである。西エルサレムの大きなスーパーに行ったら、もっと安いワインがよりどりみどりなのだが、どうせならイスラエルワインでなくパレスチナワインを買うべきだと思うので、我慢する。一度西エルサレムの酒屋で、「パレスチナのワインありますか?」と聞いてみたところ、ないね、というすげない返事が返ってきた。まあそうだと思ったけどさ。
うちの大家さんは敬虔なムスリムなので、アパートを借りるとき、家の中では酒を飲まないように言い渡された。しょうがないので、こっそり隠れて飲み、缶や瓶のごみは黒いポリ袋に二重に包んで捨てている。酒の買出しには山を降りて、ダマスカス門の外側にあるミニスーパーか、旧市街のキリスト教地区まで行く。うちの近所で買うと大家さんにばれるかもしれないからだが、そもそもオリーブ山はムスリム地区なので、酒屋がない可能性が高い。
イスラエルという酒飲み天国(ユダヤ教はワインを飲むことを奨励しているそうな)を横目で眺めながら、あえて東エルサレムのムスリム地区に住んでこっそり酒を飲む、これが私のパレスチナへの愛の形である。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます