昨日久しぶりに地下鉄に乗ったら、向い側の席にひとりの若い女性が座った。
女性は座った途端、おもむろに持っていたビニール袋の中からお店で買ってきたおにぎりを取り出して食べ始めた。
時間は午前10時過ぎ。
「あぁ、朝ごはんを食べてこなかったのね」と思っていたが、さらに2個目のおにぎりを取り出し黙々と食べている。
周囲に他のお客さんが座っていても、まったく気にせず、片手でスマートフォンを器用に操作しながら、ひたすら食べ続けていた。
私はあまり見てはいけないような気がしたので、視線を落としていたら、なんとなくサンダルを履いた女性の足元に目がいってしまった。
美しく着飾った女性だったが、残念なことに足の爪が伸び放題・・・
これじゃあ、せっかく綺麗でも魅力も半減してしまうわ・・・と余計なことを考えていたら、おにぎりを食べ終わった女性が、今度はお化粧を始めた。
バックの中から大きな鏡を出すと、目を半開きにしたままアイシャドウを塗り、アイラインをひき、マスカラをし・・・と周囲の目などまるで気にせず念入りに化けていった。
「化粧する前に足の爪切れ~!」
自分の娘ならそう怒鳴りつけるところだが、他人なので黙っている。
以前、どこかで読んだ記事が蘇ってきた。
「電車の中で化粧をする女は、間違いなくブスばかりだ」
その時は、過激なことを書いてるなと思ったが、これはかなり合っていると思う。
見た目がどうこうではなく、公共の場で堂々と化粧をするという行為が美しくないのだ。
それが「まちがいなくブス」と言われてしまう理由なのだ。
背中に乳児を背負い、2~3歳くらいの幼児を連れて地下鉄に乗っていた薄化粧の若いお母さんの方が、よほど美しく見えた。
そんなことを思うのは、自分がおばさんになったからだろうか・・・
さて、ひさしぶりに地下鉄に乗って街の中心部へ出てきたのは、高校時代の友人達に会うためだった。
東京に住む友人が里帰りをしたという話を聞き、5人が一年ぶりに集まった。
集まった友人達はみんな年相応に皺も増えて「おばさん」になっていたが、話し始めると全然変わっていなくて懐かしかった。
高校時代、ある部活動をやっていたので、今回の友人達はみんなそこでできた友達だった。
だからクラスも違うのだが、なぜかクラスの友達よりも気心が知れて仲がよかった。
「あの頃、よく喧嘩したよね」と友人のひとりが言うと、「そうそう、したよね」と別の友人が答えていた。
そういえば部の活動方針を巡って意見が対立して、よく喧嘩になったなぁ。
でも、けっして陰湿な感じにはならず、みんなでいいたい事を言い合って、最終的には皆が納得できる道を探したような気がする。
「あの頃、どうしてあんなことにこだわって、あんなに熱くなったのか分からないわ」と一人の友人が言った。
多分それが若さだったのかもしれない。
たくさん食べて飲んで、わいわいしゃべりながら5人で街を歩いていたら、急に制服を着た高校生に戻ったような気がした。
そう思ったのは私だけではなく、他の友人も同じ事を思っていたようだった。
「でも、傍から見たら私達りっぱなおばさんなんだよね~」
そう誰かが言った途端、全員が大きくうなづいた。
家に帰れば介護が待っていたり、夕食つくりをしなければいけなかったり、はたまた独身の友人は、明日からの仕事が待っていたりと、皆またそれぞれの道を歩いて行く。
ひと時だけ、かなり無理はあるが女子高生に戻った楽しい時間だった。
でも、わたしはおばさんになったことは嫌ではない。
今まで歩いてきた時間と道に満足しているから。
これからも、おばあちゃんになっても集まりたいね、みんな健康に気をつけようね。
そういって別れた。
女性は座った途端、おもむろに持っていたビニール袋の中からお店で買ってきたおにぎりを取り出して食べ始めた。
時間は午前10時過ぎ。
「あぁ、朝ごはんを食べてこなかったのね」と思っていたが、さらに2個目のおにぎりを取り出し黙々と食べている。
周囲に他のお客さんが座っていても、まったく気にせず、片手でスマートフォンを器用に操作しながら、ひたすら食べ続けていた。
私はあまり見てはいけないような気がしたので、視線を落としていたら、なんとなくサンダルを履いた女性の足元に目がいってしまった。
美しく着飾った女性だったが、残念なことに足の爪が伸び放題・・・
これじゃあ、せっかく綺麗でも魅力も半減してしまうわ・・・と余計なことを考えていたら、おにぎりを食べ終わった女性が、今度はお化粧を始めた。
バックの中から大きな鏡を出すと、目を半開きにしたままアイシャドウを塗り、アイラインをひき、マスカラをし・・・と周囲の目などまるで気にせず念入りに化けていった。
「化粧する前に足の爪切れ~!」
自分の娘ならそう怒鳴りつけるところだが、他人なので黙っている。
以前、どこかで読んだ記事が蘇ってきた。
「電車の中で化粧をする女は、間違いなくブスばかりだ」
その時は、過激なことを書いてるなと思ったが、これはかなり合っていると思う。
見た目がどうこうではなく、公共の場で堂々と化粧をするという行為が美しくないのだ。
それが「まちがいなくブス」と言われてしまう理由なのだ。
背中に乳児を背負い、2~3歳くらいの幼児を連れて地下鉄に乗っていた薄化粧の若いお母さんの方が、よほど美しく見えた。
そんなことを思うのは、自分がおばさんになったからだろうか・・・
さて、ひさしぶりに地下鉄に乗って街の中心部へ出てきたのは、高校時代の友人達に会うためだった。
東京に住む友人が里帰りをしたという話を聞き、5人が一年ぶりに集まった。
集まった友人達はみんな年相応に皺も増えて「おばさん」になっていたが、話し始めると全然変わっていなくて懐かしかった。
高校時代、ある部活動をやっていたので、今回の友人達はみんなそこでできた友達だった。
だからクラスも違うのだが、なぜかクラスの友達よりも気心が知れて仲がよかった。
「あの頃、よく喧嘩したよね」と友人のひとりが言うと、「そうそう、したよね」と別の友人が答えていた。
そういえば部の活動方針を巡って意見が対立して、よく喧嘩になったなぁ。
でも、けっして陰湿な感じにはならず、みんなでいいたい事を言い合って、最終的には皆が納得できる道を探したような気がする。
「あの頃、どうしてあんなことにこだわって、あんなに熱くなったのか分からないわ」と一人の友人が言った。
多分それが若さだったのかもしれない。
たくさん食べて飲んで、わいわいしゃべりながら5人で街を歩いていたら、急に制服を着た高校生に戻ったような気がした。
そう思ったのは私だけではなく、他の友人も同じ事を思っていたようだった。
「でも、傍から見たら私達りっぱなおばさんなんだよね~」
そう誰かが言った途端、全員が大きくうなづいた。
家に帰れば介護が待っていたり、夕食つくりをしなければいけなかったり、はたまた独身の友人は、明日からの仕事が待っていたりと、皆またそれぞれの道を歩いて行く。
ひと時だけ、かなり無理はあるが女子高生に戻った楽しい時間だった。
でも、わたしはおばさんになったことは嫌ではない。
今まで歩いてきた時間と道に満足しているから。
これからも、おばあちゃんになっても集まりたいね、みんな健康に気をつけようね。
そういって別れた。