鼎子堂(Teishi-Do)

三毛猫堂 改め 『鼎子堂(ていしどう)』に屋号を変更しました。

『旅人の樹:今市子・著』~ウダン皇太子に惚れた・・・。

2012-11-06 22:53:04 | Weblog
終日雨・・・。雨、雨、雨。


皇太子に惚れたシリーズ?第二弾(第一弾は、拙ブログ2011年5月8日:『悪趣味な美学:名香智子・著』~リオン皇太子に惚れた・・・をご参照下さい)

ウダン皇太子とは、何者かについては、表題の『旅人の樹』に、たった15ページしか登場しない
皇太子なのだ。
・・・しかも、殺しても死なない『鬼人』という設定。

このウダン皇太子は、トカゲの姿になったり、なかなか可愛いのだ。

『・・・ねえ、おばさま。なんで私は、人から好かれないのでしょうね。いつも素直に本当のことを口にだしているだけなのに。』

皇太子自ら、翠湖の統治者・東の巫女に問う。

アホを装っているだけで、本質は、全く違う。
チャラチャラしているように見えて、本質を見極め、知識もあって、自由な発想の持ち主なのだ・・・と思う・・・(違うかもしれないけれど・・・)。

そして、なかなか、美男なのであった?

この皇太子の問いを受ける翠湖の巫女を『おばさま』と呼ぶところをみると、縁戚関係にあるのかもしれない。
この翠湖の巫女は、物語の初期の『岸辺の唄』で、登場する老女である。
この水辺の物語の基幹となっている人物のひとりだ。

今市子さんは、ゲイの美青年だとか、妖怪物(或いは、民俗学)などを主体に書いていらっしゃるけれど、美中年・美老人も得意中の得意で、なんで、老人をこんなに綺麗に描けるのか、いつも不思議に思ってしまう。
『百鬼夜行抄』シリーズの飯島怜(蝸牛)は、青年期から老人期まで、一貫して美しいキャラクターだし、彼の息子の飯島開、孫の飯島律は、同じ系統の血の美しさがある。

・・・ウダン皇太子は、かなりチャラ男系だが、私の好きなキャラクターでもある。15ページしか出てこないけれど。

・・・なんてことを書いていたら、最新刊『影法師たちの島』の中の『星の落ちた場所』では、主役を張っておりました・・・そしてなんと・・・ウダン皇太子は、当年とって17歳(ぜってぇ、17歳には見えん・・・)・・・で、32歳の盲目のシルクサルム姫と結婚~~~???なんか・・・スゴイ展開・・・。