正午を回ったあたりから、北の空が、真っ暗になっていて、遠雷が聞こえ始めた。
早い速度で、雷雲が発達したようで、物凄い雨。
2階のヴェランダから、しばらく雨を眺めていた。
この時期の雨は、緑色だ。
周囲の樹木に染まって、雨は、激しく降り注ぐ・・・。
・・・私の行動は、キャンセルだ。
休日の雨だもの・・・。
何処へも行くまい・・・と思う。
人との約束もないし、後は、自分の予定だけだ。
私は、休日の雨が、好きだ。
そして、雷雨は、特に・・・好きだ。
雷雨の発生の多い地域に生まれ育ったからかもしれない。
雷獣・・・という妖怪がいる。
イタチとか猫のような獣のような形状の妖怪であるらしい。
落雷と伴に、落ちてくるようで、雲に乗ったりするようである。
しっぽが二つに分かれているものもあったりで・・・ここで、ふと、下手な考えが浮かんだのだけれど・・・。
私の居住地は、二つの県の境に隣接していて、隣県の猫は、所謂『尾曲りさん(尻尾が、曲がった猫のこと)』が、多いという。
そんな統計があるのかどうか不明だけれど、コレ・・・もしかすると、雷が多発するこの地域で、雷獣にひっかけたのではないだろうか・・・などと・・・。
全く、何の根拠もないただの想像であるけれど・・・。
猫とかイタチくらいの大きさであれば、ペットとして飼えそうである。