終日、雨降ったり止んだり・・・。
気温も上がらず、冬に戻ったような一日。
最近、赤い色の着衣を身に着けるようになった。
赤は、私にとっては、『禁忌』の色で、赤を着ると、顔色が、青く見えてしまうし、あまりに合わない・・・と思っていたのだった・・・。
それなので、いつも『鴉(カラス)』状態で、通夜帰りのような服装ばかりだった。
黒は(たぶん)誰でも、合わない・・・ということがない色だし、ファッションは、黒を極める・・・すなわち、黒は、最高の色だと思っていたし、服飾は、2色以上取り入れるのは下品の極み・・・なんていうヴィクトリア朝?あたりの古くも美しい掟?のようなものを信じていたし、オニールの戯曲に『喪服の似合うエレクトラ』という作品があるけれど、文学少女崩れを気取って、随分、若い頃から、黒ばかり着ていたような気がする。
ノーベル賞文学全集〈20〉ウィリアム・バトラー・イェイツ.ジョージ・バーナード・ショー.ユージン・オニール (1972年) 詩抄 戯曲4作 聖女ジャンヌ・ダルク 喪服の似合うエレクトラ(帰郷・追われる者・憑かれた者) 毛猿 | |
クリエーター情報なし | |
主婦の友社 |
そして、コレも若い頃、或る占いによると、私に不幸を呼ぶ色が『赤』で、赤い色を身につけたくなるのは、不吉の前ぶれ・・・だとか・・・そんなことが書いてあった。
コレは、以前にも、この拙なブログに記載したけれど、四柱推命で、私の五行は、『水(黒)』浸しで、『土』砂崩れだから、相克の『火(赤)』は、宜しくない・・・と言った観点からなのだろうと、今は、そう思う。
そしてなにより、客観的に、『赤』が似合わないのは事実であった。
それでも・・・差し色に使う赤は、好きだし、宝石のルビーも好きなのだった。
赤は、不幸を呼ぶ色・・・と言われれば、頑なに、赤を遠ざけて、赤を嫌っていた・・・たかが、占いなのに・・・。
赤を着ようと着まいと・・・間違いなく、不幸のドン底だし、良いことなんか、なにひとつなかったので、赤を解禁してみようかと思ったりした。
他にも、菫(すみれ)が、不幸を呼ぶ花だということだし・・・(根拠が分からん?)
過去の大河ドラマで、片岡孝夫(現・仁左衛門)が、後醍醐天皇を演じた時に、朱色の襟と黒い束帯が、ゾクゾクする程、美しかった。
京極夏彦の小説に登場する拝み屋・中禅寺秋彦は、黒い着流しに黒い羽織、下駄の鼻緒だけが、紅い・・・そんな描写を読むと、やはりゾクゾクしてしまう・・・。
文庫版 姑獲鳥の夏 (講談社文庫) | |
クリエーター情報なし | |
講談社 |
やはり、赤と黒は、同時に用いて、相乗効果の有る色なのだろうな・・・。
そう言えば、スタンダールの小説にも『赤と黒』というのがあったけれど・・・。
あのタイトルの意味って、深く考えたことって無かったな・・・そのあたり、生粋の文学少女ではなく、文学少女崩れの成れの果て・・・なのだろう。
赤と黒(上) (新潮文庫) | |
クリエーター情報なし | |
新潮社 |