秋深まる・・・どんよりとした曇り空の一日。
昨日(6日)は、隣市シネマ・コンプレックス迄、ライブビューイング・劇団☆新感線・狐晴明九尾狩を鑑賞に。
爽やかな風貌で、暗い過去のある移動珈琲屋さんの役(珈琲いかがでしょう)、空気を読み過ぎてドロップアウトし、自分探しをする女性の隣人の役(凪のお暇)など、かなりな難役をサラリ?とこなし、今、旬といわれる中村倫也・主演の舞台。
中村倫也は確かに、演技派。
でも・・・この舞台。
対峙する九尾役の向井理に、最初から喰われっぱなしだった。
中村倫也と向井理・・・。
同じ舞台で、同じ格好をすると、どっちがどっちか分からなくなった序盤。
劇団☆新感線の序盤は、結構、もたつく。物語の導入部だから、人物紹介を兼ねているし、そこは致し方がない。
それにつけても。
最初から、長身とビジュアルで、圧倒的に、全面に押してくる向井相手に、引き気味の中村。
これは、終盤に向けての(抑えた)演出(演技)なのか・・・中盤で、そんな期待が高まるものの・・・終盤でも、その色を失った感が強い。
(中村と向井が、逆の役でもよかったのではないだろうか・・・とさえ、思えてきたりして???)
新感線の舞台は、強烈な個性がないと、霞んでしまう。
中村倫也は、実力のある役者だし、晴明役も水準以上だとはと思うのだけれども。舞台上でも、あの独特の声が、良く通っていた。声に恵まれた俳優でもあるだろう。
唐渡りの九尾の狐が、モチーフならば、九尾役に、女優の起用でもよかったのかもしれない・・・例えば、天海祐希とか。強くて綺麗な女優。
舞台衣装の九尾の狐の9本の尻尾は、なんだか宝塚のようだったし。
(或る意味)坂東玉三郎だったら、最高???かも(是非見てみたい)。
妖狐役ということなら、江口のりこなんかも面白いかもしれない。
いのうえ歌舞伎とうたっているだけあって、向井理は、終盤で、悪霊の隈取をしていたあたり、流石だった。
新幹線は、面白い。
(毎回、書いてしまうのだけれども)3時間飽きさせずに、展開される舞台は、憂き世を忘れる。