昨日より寒さ緩む。晴れ間も。最高気温17度
午前中、転居先へ。
昼前から、映画『北極百貨店のコンシェルジュさん』を鑑賞。
お客様は、絶滅種および、絶滅危惧種の動物達。
新人のコンシェルジュの秋乃さんは、彼らの要望を叶えるため、四苦八苦・・・。
キャラクターは、昭和のアニメのあんみつ姫とか、少女漫画の高野文子を彷彿とさせる・・・現代の作画とは一線を画すような所謂、昔のマンガ風な画風。
一見、可愛らしく、ハートフルな物語であるものの・・・製作者(原作者)の意図がいまひとつ掴めない・・・テーマとその主題に隠された本当のテーマが理解できなくて、鑑賞後も、考えさせられてしまう作品だった。
人間の果てしない欲望、必要以上にモノを求めたために、乱獲され、滅びて行った生き物達。
現在、かつての繁栄の歴史が翳りだした百貨店業界。
或る意味、百貨店も絶滅危惧種なのかも。
作品に出てくる百貨店は、新宿タカシマヤを彷彿とさせる作画のようだ。
北極百貨店のオーナーは、絶滅したオオウミガラスの子孫で、絶滅させた人間に、滅びていった生き物達への贖罪のために、創立した祖父の意志を継ぐ三代目。
彼が、新人コンシェルジュに求めるものは、なんだったのだろう?
絶滅危惧種に、仕える人間。
その人間を奴隷とののしる絶滅種のクレーマー。
可愛らしく、優しい色合いの夢に溢れる映像とはウラハラに、かつては、繁栄し、そして、敢え無く滅んでいった数多の生き物の現実は、オオウミガラスによってのみ表現される。
でも・・・いづれ・・・。
地球の寿命が尽きるときがくる。
そのとき、地球上のすべての生き物が絶滅の道を辿る・・・たぶん、ひとつの例外もなく・・・。
地球上のすべての生き物は、絶滅への道の途中でもある。