3月17日(木) 曇
お昼の電車で大阪に出て、次のラジオドラマの台本をいただく。
お願いしていた、べたべたの大阪弁のおばちゃん役。 極道の姉(あね)さんに憧れる女優、との設定である。
慌ててみたり、凄んでみせたり、果ては「♪義理いぃと 人情ぉぉぉ 秤にかけりゃ」と歌ったりする、とてもとても楽しい役。
80歳からの声優デビュー、一歩一歩、前へ前へ♪
午後5時前に道頓堀。
驚くほどの人波が戻っており、しかも、お若いカップルか女性のグループ、ほかに少しばかりの男性グループ。
どうぞ、この方たちが自己免疫力・自然治癒力を備えておられますように。
健常な心身を持っておられますように。
道頓堀・くれおーるの創業者会長・加西芙子さんと久しぶりにお会いし、かに道楽でお寿司と赤だし、月桂冠の熱燗をいただく。
「月桂冠の顔」、「清酒業界の牽引者」とも称された、栗山一秀・元副社長のお噂をし、『國酒』の思い出話をし、2合のお酒に心地よく酔うた。
それから、本社のあるくれおーるビルに行き、ふわふわオムレツと海老のソテーを。 ソースが美味しくて「ご飯を少しくれるか?」と芙子ちゃんがおっしゃって、ソースにからめていただくのも、オーナーならではのひそかな楽しみ。
「でもやっぱり、くれおーるのたこ焼き・ねぎたっぷりの半熟乗せが食べたいなぁ」と我儘なお願いをし、閉店後の9時半に道頓堀店から届けていただいて、恐縮しながらスプーンを使う。
いつもは、この一品に赤ワインをグラスで注文して、お店の片隅でいただくのが、さくらのささやかな口福♪
ビルの2階は本社になっており、このうちの1室に株式会社TOKIがある。
早逝されたご長男の名前を社名に遺した母心が、痛いほど伝わってくる。
室内の書架に、新聞が10紙ほど立ててあった。
全て、星野仙一監督の訃報を伝える新聞の1面である。
星野さんは早くからくれおーるのたこ焼きのファンで、ご自分の阪神監督就任披露パーティーに、くれおーるの屋台を希望なされ、「たこ焼きの匂いがパーティーに合わないので…」と難色を示したホテルをあっさり諦め、ホテルニューオータニ大阪で華々しく宴を開き、その折くれおーるの屋台には長い行列が途切れなかった、という。
以後、各ホテルがたこ焼きの屋台を扱うようになり、実際、さくらが参加したパーティ―では、くれおーるの屋台が3台並んで幸裕(ゆきひろ)社長はじめ、スタッフさんが勢ぞろいで汗をかいておられた。
星野さんから贈られた写真の額の裏面には、「たこ焼きの味 お母さんの味」と記され、仙一とサインがある。
雄渾の一筆で「夢」と揮ごうされた額もかけられている。
星野さんは、夢半ば。 芙子ちゃんは今も夢に向かってまっしぐら!
会長の応接セットの一隅は、さながら建築家・安藤忠雄さんのプティ・ギャラリーだ。
くれおーると芙子ちゃんファンの安藤さんは、ロゴマークも店名のロゴも描いて届けてくださったという。
代金を持参したけれど、受け取っていただけず、以後、芙子ちゃんは、マスカットや原種の蜜柑など、新鮮で手に入りにくい品を見つけては、直接安藤事務所に届けに行くのだそうだ。
「先生は、おなかの手術をしてはるから、ね」。 お品にたっぷりの心を添えて届けるとほどなく、安藤さんから巻紙のお礼状が届く。
壁一面に、お礼状が張り出され、心と心が通う豊かな一隅となっている。
要するに、自分の心身を丈夫に保つってことだな。
>まん延が広がらないと良いけど
ほんとうに、同感でございます。
>心身を丈夫に保つってこと…
これも、おっしゃる通りですね。日本人は、いつからこんなに気弱な方が増えたのか?
自分を含め『心に喝を入れて生きる』生き方が急務でしょう。