午前10時から、隣りの小学校の体育館で、マンションの臨時総会が開かれた。3回目の大規模修繕計画について、審議し採決するためである。コロナ禍で毎年行ってきた総会が開けず、総会で提案される議案の認否を提案箱に入れ、承認を得てきた。
けれど、5億円もの大規模な修繕計画となると、住民の意見を聞く機会を設けて採決する必要があると自治会は判断し、今朝の臨時総会となった。4棟660世帯もあるマンションの工事なので、自治会役員会と修繕委員会は慎重にならざるを得ない。
修繕委員会のメンバーは知り合いも多く、安心できる人たちである。築45年以上経ているので、地震に対する備えは良いかがいつも議題になるが、役員会は東北大震災後の統計から、心配することはないと結論付けたが、私もそう思っていたので賛成した。
外壁塗装工事について、各戸の窓枠は共有部分だが、窓については各戸で行うとした説明が議論を呼んだ。窓枠工事は修繕計画に含まないと説明し、個々の不具合については別の機会に相談会を設けるとすれば、もう少し審議時間は短縮されただろう。
それでも、久しぶりにみんなで議論する伝統がよみがえった気がした。マンションに最初に入居してきた人々は60年安保の世代で、住民自らが治めるユートピアを描いていて、管理を業者に任せず、自治会が行う稀なマンションとなった。
今朝、臨時総会に出席してみると、以前よく発言していた人たちの姿は無かった。それでも見渡すと高齢者ばかりだった。総会が終わり、会場に並べられたパイプ椅子を片づけるのを手伝う人たちが多く残ったから、まだ良き伝統が生きていた。
けれど、その姿は痛ましい。以前なら両手で4つも5つもパイプ椅子が持てたのに、片手で1つ持つのがやっとで、中にはヨタヨタと倒れそうな人もいる。わがマンションの高齢化は避けられないが、いつまでも住民自治が続くようにと願う。
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