名古屋国際センター主催の姜尚中氏の講演会に行ってきた。3人で行くはずだったが、ひとりは抽選に外れ、もうひとりは応募はがきを出し忘れた。午後1時30分の開会だが、12時30分から開場するというので早めに出かけた。会場に着くとすでに何人か並んでいる。それでも早かったため前から3列目に座ることが出来た。午後1時15分には満席になった。
見渡すと私くらいの年齢が一番多い。勉強したいという気持ちが高齢者に共通にあるのか、それとも若い人は興味がないのだろうか。以前、「今度、大和塾で姜尚中さんを呼ぶことになった」と話したところ、同年の女性が「あの方は話がとっても分かりやすいわよ。テレビで見るより講演の方が説得力があるし、声に力がある」と教えてくれた。間近で聞くことが出来て、彼女の言う通りだと思った。
小さなノートのようなものを持っていたから、話す内容は決めていたのだろうが、目を下に落とすことは一度もなかった。途切れることも、言い直すようなこともない。ヨーロッパは冷戦を終了した後、グローバル化を迎え、EUが生まれ、今はテロと難民問題に直面している。これに対して東北アジアは今も冷戦下にあり、グローバル化でもある。国同士はギクシャクしているが、経済は依存し合っているし、格差と貧困という同じ問題を抱えている。
その通りだと私も思う。そこでどうしたらよいのか。姜尚中氏は「市民社会の成長」と「地域分散型社会」、この2点に解決の道があると言う。また、在日外国人の参政権について、「それは日本人が決めること」と指摘する。韓国と日本は年間6百万人が往き来している。こんな関係の国はない。まず、互いのことを知ることが大事なので、それぞれの教科書を副読本として使ったらどうか。大学の交流を進め単位の認定も認めたらいいと具体的な提案もした。
大和塾は今年9月24日(土)に姜尚中氏を市民講座の講師に招く。グローバリズムとナショナリズムの問題も面白いと思ったが、願わくばもう少し、個々の生き方にかかわる話が聞きたい。姜さんの著書『心の力』で触れているような‥。いよいよと思う。楽しみだが緊張もする。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます