何を思ったのか、カミさんはこのところ整理に余念が無い。南の部屋にあった物を北の部屋に運び、それを1つ1つ見て点検している。かなりの物がゴミに分類されるかと思ったら、場所を変えてうず高く積まれている。いったい何時になると、これらはゴミとして捨てられるのだろう。
「あなたは台所の換気扇の掃除ね」と指示され、午前中かけて掃除した。換気扇の周りは油が着いていて、簡単には落とせない。必死な思いで作業を続けた。ピカピカになったから褒めてくれるのかと思ったが、余り関心なく、「古いアルバムを整理していると、いろんなことを思い出すわね」と、写真のことで頭がいっぱいだった。
今朝の朝日新聞be版、『悩みのるつぼ』が興味深かった。80代の母親に数歳年下の恋人が出来た。姉と妹は「母が幸せなら見守ろう」と言い、「人生の最後で好きな人が出来た母は幸せ者」と受け入れている。相談者の夫も「お母さんが幸せならいいのでは」と言う。
けれど相談者は、「父の死後わずか2年で他の男性に浮かれている母に憤りを感じるし、相手の男性にも不信感がぬげえない」と厳しい。回答者は美輪明宏さんで、「お母様は立派、相手の男性も大変な決断であり立派。あなたがお父様をとても愛してみえるのは分かるけれど、お父様もお母様を愛していたのであれば、温かく見守っているでしょう」と指摘する。
「人には、人を愛する自由があり、それに対して第三者がつべこべ言う権利はありません。あなたの考えや意識を、根っこの部分から変えて頂きたい」と結んでいた。私の知り合いも高齢だが、若い女性に恋してしまい悩んでいる。「先は長くないのだから、思い切って告白したら」と言ってしまい、ちょっと失礼だったかと反省した。
恋愛は若い人だけの特権ではない。どんなに年老いても、好きになるのは人の宿命だろう。波風の立たないように、そっと密かに恋するしかない。誰かが言っていた。「男と女の欲があるうちは死なない」と。
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