友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

忘れられない美しい恋物語

2023年07月08日 17時20分31秒 | Weblog

 高齢者の恋愛をテーマにした小説を、よく見かけるようになった。それも男性の視点よりも女性の視点のものの方が、心情が吐露されている気がする。私が男性だからか、女性の気持ちを察することが出来ないからか、新鮮な感じさえしてしまう。

 今朝の朝日新聞のbe版『悩みのるつぼ』に、2年前に定年退職した60代の男性からの相談が載っていた。「長年住んでいる場所ですが、今までは仕事一筋で、友達がいないのです」「スーパーで2歳年下のバツイチのレジの方と仲良くなり、携帯メッセージ交換までたどりつきました」。

 「一度だけ近くの公園でデートしました。肉体関係は求めておらず、ただ彼女に甘えたいのです」「彼女と話せた時、返信をくれた時は心が満たされ、妻にも優しくなれます。一方で、彼女のつれない態度が続くと毎晩泥酔してしまうのです。妻も娘も『よそでパートナーを作って、そちらで発散したら』と言います。どうしたらよいのでしょうか」とある。

 まるで高校生のような淡い恋ではないか。カミさんや娘さんに見抜かれている。回答者の美輪明宏さんも「ほのかな恋心を抱くことぐらい、いいのではないですか」と言い、「あなたが肉体関係は求めないという姿勢を貫くことに賛同します」「そもそもあなたは独り相撲をしているだけ、(略)今の関係を続けましょう」と結んでいた。

 毎回、同じ女性のレジに並んで、携帯アドレスの交換までこぎつけ、デートまでしてしまうのには驚いた。しかも女性は2歳年下のバツイチという調査能力にもビックリする。けれど、ふたりはまだ若い60代だから、話し相手だけで止まれるかとも思う。相手の女性を知れば知るほど、愛情が深まることもある。

 カミさんと娘さんの公認ならば、美輪さんの言うように「今の関係を続けたらいい」。60代でも青春のような恋が出来ることに、憧れと羨ましさを覚える。しかし、青春の淡い恋は長くは続かない。けれど、忘れられない美しい恋物語として、相談者の胸には残るだろう。


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