俳句大学国際俳句学部よりお知らせ!
〜Facebook「Haiku Column」〜
☆【俳句界】2023年1月号☆
◆俳句総合誌『俳句界』2023年1月号が発行されました。
◆俳句大学 〔Haiku Column〕のHAIKUから選句・選評した句を掲載しています。また、「俳句界」2019年1月号から毎月連載しています。
※ 2021年の『俳句界』10月号から、優秀な作品が揃って来ましたので、1ページ増えて、3ページに渡って掲載しました。
◆R 2・12月号から作者の国名を入れています。人種、国籍を問わず投句を受け入れていることから、その「人道主義的」スタンスが広く支持されています。
◆ 向瀬美音氏は日本語訳の改善に着手している。五七五の17音の和訳は、HAIKUをただ端に日本の俳句の五七五の17音にしただけではなく、原句のHAIKUの真価を再現するものであり、国際俳句の定型化に一歩近づくための有効な手立てであることを強調しておきたい。
◆例えば、ある日本の国際俳句大会で「飢えた難民の/前に口元に差し出す/マイクロフォン一本」のような三行書きにしただけで散文的な国際俳句が大会大賞、或いはある国際俳句協会のコンクールで「古い振り子時計―/蜘蛛の巣だらけになっている/祖父のおとぎ話」のような切れがあっても三段切れで冗漫な国際俳句が特選を受賞しているように、三行書きの国際俳句が標準になっていることに危惧を覚えて、俳句の本質かつ型である「切れ」と「取り合わせ」を取り入れた二行俳句を提唱して行きます。
◆2017年7月にフランス語圏、イタリア語圏、英語圏の55人が参加する機関紙「HAIKU」を発行しました。12月20日発行の2号では91人が参加しました。また、5月31日発行の3号では96人が参加し、320ページを数えます。さらに、12月26日発行の4号では112人が参加し、500ページを数えます。そして5号では150人が参加して、550ページを越えて、8月1日に出版しました。そして、6号を2020年12月に出版しました。また、2020年3月1日には「国際歳時記」の第1段として【春】、2022年6月には【冬・新年】を出版しました。「HAIKU」6号と「歳時記」春・冬・新年は原句の内容を損なうことなく五七五に訳出しています。
◆総合俳句雑誌「俳句界」2118年12月号(文學の森)の特集に「〔Haiku Column〕の取り組み」について」が3頁に渡って書いています。
◆「華文俳句」に於いては、華文二行俳句コンテストを行い、華文圏に広がりを見せて、遂に、2018年11月1日にニ行俳句の合同句集『華文俳句選』が発行されました。
◆ 二行俳句の個人句集では、洪郁芬氏が『渺光乃律』(2019、10)を〔華文俳句叢書1〕として、郭至卿氏が『凝光初現』(2019、10)を〔華文俳句叢書2〕として、次々に刊行している。さらに、全季節を網羅した「華文俳句歳事記」が2020年11月には刊行されて、これで季重なりの問題が解消されるでしょう。
◆さらに、2020年1月からは月刊『俳句界』に「華文俳句」の秀句を連載している。
◆『俳句界』2020年3月号の特別レポートにおいて、熊本大学で行われたラウンドテーブル「華文俳句の可能性」の報告が8頁に渡って掲載されました。
◆どうぞご理解ご支援をお願いします。
The January issue of 「HAIKUKAI俳句界」!
〜Haiku Colum of Haiku University [Monthly best Haikus]〜
◆the January issue of HAIKUKAI俳句界 has just been published.
◆It contains the best haikus of the month selected by M. Nagata.
◆according to the plan, we will continue to publish 2 lines haikus with kire and toriawase.
Janvier aout de 「HAIKUKAI俳句界」!
〜Haikus du mois de Haiku Colum de Haiku Universite〜
◆ Janvier aout de HAIKUKAI俳句界 vient d'etre publie.
◆il contient les meilleurs haikus du mois selectionnes par M. Nagata.
◆Selon ce plan nous allons continuer a publier des haikus en deux lignes avec kire et toriawase.
永田満徳選評・向瀬美音選訳(仏・伊)・中野千秋訳(英)
【今月の秀句(monthly excellent Haikus)】
(Facebook「Haiku Column」より)
タンポポ 亜仁寿(インドネシア)
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秋茄子や苦労の色に母の愛
〔永田満徳評〕
「秋茄子」は小粒で実がしまり、甘みがある。酒粕に漬けて美味しく食べることができる。丹精込めて漬けこんでいる姿に「母の愛」を感じている情景だろう。茄子漬に限らず、母というものは家族のために身の粉にして働くものである。「苦労の色」に染まった母への感謝は万人共通であり、共感できるものである。
タンポポ 亜仁寿(Indonesia)
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autumn eggplant -
my mother's love in the color of struggle life
〔Commented by Mitsunori Nagata〕
"Autumn eggplant" is small, firm and has a sweet taste. You can eat it deliciously by pickling it in sake lees. It must be a scene where you feel "mother's love" in the way you pickle it with great care. Not only eggplant pickles, mothers work hard for their families. Gratitude for a mother who is dyed in "the color of hardship" is common to all people, and it is something that everyone can sympathize with.
オルファ クチュク ブハディダ(チュニジア)
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桐一葉去り際の様美しき
〔永田満徳評〕
「桐一葉」は葉が風もなくばさりと音を立てて落ちて、秋の訪れを示す。楕円の広い葉が夕日に照らされながら桐の枝から離れていく情景はまさに美しい。美しい女性の場合もまた、華やかな生涯であればあるほど、この世からの「去り際」に、ドラマチックで鮮烈な生き様を人々の脳裏に残すことをうまく描いている。
Olfa Kchouk Bouhadida(Tunisia)
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feuille de paulownia -
toute belle elle quitte la dernière la cérémonie
〔Commentaire de Mitsunori Nagata〕
Les feuilles à une feuille du paulownia tombent sans vent et émettent un son, signalant l'arrivée de l'automne. Le paysage des larges feuilles elliptiques tombant des branches de paulownia à la lumière du soleil couchant est vraiment magnifique. Dans le cas d'une belle femme, plus sa vie est glamour, mieux elle dépeint le mode de vie dramatique et vivant laissé dans l'esprit des gens lorsqu'elle "quitte" ce monde.
アンジェラ ジオルダーノ(イタリア)
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鮭泳ぐ潮に逆らふわが人生
〔永田満徳評〕
「鮭」が産卵のために故郷の川の流れに逆らって遡る様は壮観で、生命の力強さに羨ましささえ感じる。その鮭の溯上に対して、潮流に逆らって生きてきた自分の「人生」を振り返っているのである。人間の場合、人生の流れに逆らわず生きて行くことがどれほどに難しく、困難であるかは誰しも思うことで、納得できる。
Angela Giordano(Italy)
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salmon ...
my life always against the tide
salmoni ...
la mia vita sempre controcorren
〔Commented by Mitsunori Nagata〕
È uno spettacolo spettacolare vedere i salmoni nuotare controcorrente contro il flusso dei fiumi della loro città natale per deporre le uova, e provo persino invidia per la forza della vita. Ripenso alla mia "vita", vissuta controcorrente contro la corrente del salmone. Nel caso degli esseri umani, tutti possono comprendere quanto sia difficile vivere senza andare contro il flusso della vita.
【今月の季語(Kigo of this month】
(Facebook「Haiku Column」より)
【 秋麗 あきうらら akiurara / beautiful autumn / automne serein 】
ミレラ ブライレーン(ルーマニア)
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秋麗や老カップルは手を繋ぎ
Mirela Brailean(Romania)
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beautiful autumn -
two elderly hand in hand
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ダニエラ ミッソ(イタリア)
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日の中で伸びをする猫秋麗
Daniela Misso(Italy)
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nice fall day –
a cat stretching in the sun
【 稲妻 いなずま inazuma / lightning / éclair 】
ポール カルス(マルタ)
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稲妻に打たるる湖のジュージューと
Paul Callus(Malta)
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sizzling -
the lake hit by lightning
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カディジャ エル ブルカディ(モロッコ)
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稲妻や時間の空にひび入り
Khadija El Bourkadi(Morocco)
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fêlures dans la voûte du temps
éclair
【 ハロウィン はろうぃん Harōin / Halloween / Halloween 】
シルビア ビストッチ(イタリア)
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ハロウィンや祖父の歯のなき笑ひ顔
Silvia Bistocchi(Italy)
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zucche di Halloween -
il sorriso sdentato della nonna
※
Zamzami Ismail(Indonesia)
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Halloween
different time loop
ザンザミ イスマイル(インドネシア)
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ハロウィンや異なる時間繰り返す
【 啄木鳥 きつつき kitsutsuki / woodpecker / pic pivert 】
エウジェニア パラシヴ(ルーマニア)
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啄木鳥や誰がディナーに来るでせう
Eugénia Paraschiv(Romania)
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pivert
devine qui vient dîner?
※
ナニ マリアニ(オーストラリア)
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啄木鳥や慣らしつつ履くハイヒール
Nani Mariani(Australia)
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woodpecker
learn to wear high heels
【 竜胆 りんどう rindo / gentian / gentiane 】
タンポポ 亜仁寿(インドネシア)
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竜胆や北国の青空届く
タンポポ 亜仁寿(Indonesia)
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gentian -
the sky of northern country reaching me
※
ナッキー クリスティジーノ(インドネシア)
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大切な祖母のレシピや濃竜胆
Nuky Kristijno(Indonesia)
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gentian
treasuring grandma’s traditional herbs recipe
【 南瓜 かぼちゃ kabocha / pumpkin / citrouille, potiron 】
クリスティーナ チン(マレーシア)
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大きさと形を競ふ南瓜かな
Christina Chin(Malaysia)
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farmer's market
the shapes and sizes of pumpkins
※
キム オルムタック ゴメス(オランダ)
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南瓜の種焼いて祖母との会話かな
Kim Olmtak Gomes (Holland)
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roasted pumpkin seeds -
chat with granny in the kitchen
【 檸檬 れもん remon / lemon / citron, citronnier 】
アンヌ‐マリ ジュベール‐ガヤール(フランス)
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絞りレモン飲んでバカンス話かな
Anne-Marie Joubert-Gaillard (France)
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citron pressé-
autour d’un verre le récit de nos vacances
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バリー レビン(アメリカ)
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檸檬切るボウルの中に笑みあまた
Barrie Levine(America)
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lemon wedges
many smiles in the bowl
【 黄落 こうらく kōraku / yellow drop / goutte jaune 】
アンジェラ ジオルダーノ(イタリア)
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黄落や仏陀の足に日が差して
Angela Giordano(Italy)
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ginkgo leaves
at the foot of the Buddha the sun stops
foglie di ginko
ai piedi del Budda si ferma il sole
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マリア ビアンカ(イタリア)
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黄落や芝生に徐々に色を付け
Maria Bianca(Italy)
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foglie ingiallite-
colorano il prato a una a una
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