NHK福井放送局が福井県内の原発30キロ圏内12市町村に調査をおこなった結果、地震・津波と原発事故の複合災害時には屋内避難も避難所への避難も難しくなる、との回答でした。能登半島地震をみれば明らかです。杉本知事は全国で唯一の40年超の老朽原発再稼働を次々とみとめ、原発のさらねる永続的な運転を保証する仕掛けである原発敷地内での使用済み核燃料乾式貯蔵施設建設まで「合理的」などと容認の方向です。複合災害を考慮すれば、異常な原発推進県政を転換すべきです。
チェック機関であるはずの県議会も最大会派の自民党が、判断を知事に一任する、という形で事実上の容認姿勢です。知事と議会がアクセルとブレーキ役をそれぞれ担うのではなく、双方がアクセル役では暴走車となりかねません。
3月9日午後1時から敦賀市きらめきみなと館で開催される「さよなら原発福井県集会」に参加し、暴走する県政に歯止めをかけましょう!特別講演は元原子力規制委員会委員長代理、元日本地震学会会長の島崎邦彦氏です。集会後に市内パレードも計画されています。
■福井テレビ 《使用済み核燃料の乾式貯蔵施設 自民党福井県議会が判断を杉本知事に一任》 3/6(水) 19:13配信 福井テレビ
関西電力が県に提出している使用済み核燃料の乾式貯蔵施設設置の「事前了解願い」について、最大会派の自民党福井県議会は、判断を杉本知事に一任するとしました。
事実上、議会は国の審査入りを認めた形となります。
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6日に開かれた定例県議会の予算決算特別員会で、最大会派・自民党福井県議会の山岸猛夫議員は、乾式貯蔵施設の安全性について、国の原子力規制委員会で厳格に審査してもらうことが重要だと強調。その上で、国の審査入りを了承する判断について杉本知事に問いました。
杉本知事は「県としては、安全を最優先にしながら、今後、立地町の考えを確認した上で申請了承の判断をしたいと考える。施設の安全性や保管期間などについて、これまでに上がってきた有識者や議会の意見を踏まえて判断する」としました。
これを受け山岸議員は「今、説明のあった考え方でしっかりと県が取り組むというのであれば、我が会派は県に申請了承の判断をお任せしたい」と話しました。
事実上、県議会が国の審査入りを了承したことになります。杉本知事は、近く乾式貯蔵施設の設置が計画されている美浜、おおい、高浜の3町の考えを確認し、国の審査入りを了承するかどうかを判断するとみられます。
■NHK・・・一時保管施設設置 杉本知事”国への申請了承 近く判断“ 03月06日 18時57分
関西電力は、原発から出た使用済み核燃料を一時的に保管する「乾式貯蔵施設」を県内の美浜、高浜、大飯の原発すべてに設置する計画で、県や原発が立地する町が容認するかどうかが焦点となっています。
これについて、県はまず関西電力が施設の設置に向けて国へ申請を行うことを了承するかどうかを判断する考えを示していて、6日の県議会で杉本知事は「県の安全専門委員会で安全性や合理性が確認されたが、さらなる安全性の確認のため国の原子力規制委員会の審査を受けるべきという意見も出た」と述べました。
その上で、「安全を最優先としながら、原発が立地する町の考えを確認した上で、申請の了承の判断をしたいと考えしている」と述べ、関西電力が行う国への申請の了承について近く、判断する考えを明らかにしました。
これに対し、県議会の過半数を占める「自民党福井県議会」は杉本知事に判断を任せる考えを示していて、今後、原発が立地するそれぞれの町の議論が注目されます。