物部の森

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日記風に書いてます。

【書籍】復興の精神

2011年07月09日 | Weblog
 『復興の精神』(養老孟司、他9名、新潮新書)を読む。

 東日本大震災以降、私たちはどのように考え、どのように行動し、どのように生きていくべきなのか。すべての日本人が向かわねばならないこの問いに、養老孟司、茂木健一郎、山内昌之、南直哉、大井玄、橋本治、瀬戸内寂聴、曽野綾子、阿川弘之といった、そうそうたる9人の著者が答える。
 新潮新書の緊急企画であるため、時間の制約もあったのだろう、残念ながらそれほど深い考察はない。それぞれにメディアでコメントされているようなレベル。
 唯一、考えさせられたのは、橋本治が述べる「復興の目標となるのは、どのレベルか」という話。太平洋戦争後の日本の復興はある意味単純だった。足りないものを作り出し、増やす、この一直線の道筋を辿ればよかった。しかし今度の復興は、繁栄を達成してしまった後の「飽和状態」が下り坂になっているところからスタートする。「日本全体の再構成」を念頭に置いて、「絶頂期からどのくらい下げたレベルが適当か」ということを定めなければならない。
 なるほど、利便性、快適性を際限なく追求することはもう不可能なのだ。
 もしこれまでの生活レベルが100とすれば、どの程度下げても許容範囲か。ブタ勘で言えば、私は80くらいでいいと思う。この夏、ある程度検証できる
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