市馬さんと、三三さん、そして志ん輔さんお目当てに、浅草演芸ホールへ。
一、柳家小菊・・・・・・・・・・・「粋曲」
とっても素敵なお姉様。 勝手に年上と決めているがお年はおいくつ・・・。
都々逸に新内、普段聞くことのない粋曲を素敵なお喋りとともに、
「梅は咲いたか・・・」「蛙ひょこひょこ」、これぞ寄席、
この上品なふんわりとした空間は、上方の内海英華さんと同じ、
よろしおますなぁ。
二、柳家小里ん・・・・・・・・・「棒鱈」
この噺、終わってホテルに帰ってみたところ内容一切思いだせず。
メモは取らない私ですが、寝ていた訳でもなく・・・焦る。
マクラは、確かお酒の噺だったような、廓噺でもなく・・・・?。
ようやく思いだしたのが「あかべろべろのさすむ、・・いぼいぼの・・・」のフレーズ。
あふぁ、隣の部屋から聞こえてくる、田舎侍の下手な唄。
この「あかべろべろ」で検索してでてきたのが、「棒鱈」。
棒鱈、俗に酔っぱらい、まぬけ、野暮天の意味があるらしい。
この前聴いた「試し酒」の権助に通じる素朴さがある。
是非、塩鯛さんあたりが演じて欲しい演目ですな。
こんな、噺が聴けるなんてやっぱり東京の定席、よろしおますな。
仲入り
三、橘家文左衛門・・・・・・・「手紙無筆」
馬石さんの代演。結構、、馬石さん、好きな噺家さんだったのにとガッカリ。
でも、文左衛門さん、味のある「手紙無筆」、上方では「平の陰」だが
時間の都合か、それとも普段から、上方のようにお膳を借りたいのくだりはないのか。
上方と違って、手紙を読んで貰う方も、兄貴は無筆なのが薄々感づいている。
ベテランさんの噺は、どれも秀逸・・・・
色んな噺、色んな噺家さんに出会えて、定席の席亭はよろしおます。
四、伊藤夢葉・・・・・・・・・・・「マジック」
伊藤一葉さんの一番弟子、風貌は綾小路きみまろさん風。
一葉さんは、マジックに初めてお喋りを取りいれた一人者。
その芸風は、マギー司郎が引き継いでいるとか。
でも、さすがお弟子さんの夢葉(むよう)さん、喋りは最高。
三本の紐の手品、カードマジック、すべてが、肩すかしの笑い。
最後の、カードマジックはネタが解からない、最期の最期であざやかさに決まる。
「凄い」・・・・・・・・・その一言のために、落語みたいにオチに向かって、
どれだけ仕込みまくるか、その仕込が最高に楽しい夢葉さんのマジックでおます。
五、古今亭志ん公・・・・・・・「壺算」
三三の出番なのに、志ん公さん、お目当てなのに代演、ガッカリ。
気をとり直しての、志ん公さんの「壺算」。
先週、南天さんでたっぷりの「壺算」を聴いたところだが、なんと13分で上手くまとめる。
でも、筋書きだけのダイジェスト版で、ちょっと物足りないというよりもったいない・・・・、
この「壺算」は、番頭の混乱状態をひっぱってひっぱって、演者も遊んで欲しいネタですな。
六、入船亭扇辰・・・・・・・・・「悋気の独楽」
さすがに、ベテランさんのネタ、どれも最高にかっこいい。
そして、丁稚の“定吉”もかわいい。
丁稚は東京も代表格は“定吉”なんですかと・・・へんなところに関心が。
女将さんといい、お妾さん、旦那さん、すべての登場人物がイキイキ。
落語って良いですな・・・の、一席。
七、ホンキトンク・・・・・・・「漫才」
漫才、これまた“ホンキトンキ”、ええ、“ロケット団”も好きで
準お目当てだったのに、代演。
でも、“ホンキトンキ”さんの後半のノリは素敵。
やはり、定席にでてくる色物さんは、ただ者ではありませんな。
八、柳家三三・・・・・・・・・・・「釜泥(釜盗人)」
プログラムでは、“燕路”さんなのが、めくりがでてくると“三三”さん。
あの独特の、足の運びででてくる“三三”さん掛け声も掛かりましたが、
私も待ってましたの、嬉しい高座のはじまり。
噺は、これもまた初めて聴くネタだが、上方で聴いたことはないが、
演目だけは頭にある「釜盗人」ではないかと、あとで調べると東京では「釜泥」。
三三さん、何と言っても、声が良い。
良く通り、メリハリがあって、音楽でも聴いている様なリズム感たっぷり。
「うれしくなっちまう」、・・・・・思わず江戸っ子になる、ごまめでおあす。
九、鏡味仙三郎社中・・・・・「曲芸」
もう三回目かな。お馴染みの曲芸。
最後の、土瓶の芸を仙三郎さんが・・・・・・・。
年がいくと、目が見えなくなる、耳が遠くなる、ましてや運動神経が鈍る。
体力の衰えを、永年の技で補う。
でも、最後のおじゃみみたいに二人で投げ合うの、剣ではなく花笠になっている
安心して見れるのは、よろしいな。
いつまでも、お元気でと声を掛けたくなる仙三郎さんの高座でおました。
十、古今亭志ん輔・・・・・・・「三枚起請」
出るなり「待ってました」の掛け声。
やはり、東京での定席のトリは名誉なこと。
客も噺家さんも、この一席と、力の入れようが違う。
志ん輔さん、よく独演会などもされているようだが、
やはり、これぞ落語の真髄をたっぷりと。
どの席亭でも、最後の大トリの方の一席で大満足にさせてくれる。
これからは、知らなくても評判を頼りに、トリの方お目当てに、
席亭を選んでみようかと・・・。
でも、こうして江戸落語を聴いていると、
柳家、柳亭、古今亭、春風亭など・・・・・落語協会の噺家さんがお気に入りのようで・・・。
浅草演芸ホール、上野鈴本、新宿末廣、池袋演芸場、と
常に四か所で行われているとは、羨ましい限りでおます・・・。
平成二十六年三月下席(夜席)
2014年3月26日(水)
浅草演芸ホール
一、柳家小菊・・・・・・・・・・・「粋浅草演芸ホール・曲」
二、柳家小里ん・・・・・・・・・「棒鱈」
仲入り
三、橘家文左衛門・・・・・・・「手紙無筆」
四、伊藤夢葉・・・・・・・・・・・「マジック」
五、古今亭志ん公・・・・・・・「壺算」
六、入船亭扇辰・・・・・・・・・「悋気の独楽」
七、ホンキトンク・・・・・・・「漫才」
八、柳家三三・・・・・・・・・・・「釜泥(釜盗人)」
九、鏡味仙三郎社中・・・・・「曲芸」
十、古今亭志ん輔・・・・・・・「三枚起請」
14-11-57
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その代行の噺「壺算」の枕の話題を、ブログにしてみました。
上野の鈴廣亭で、人間国宝になって初めて聴いた柳家小三治がトリの日の、その弟子・柳家三之助の演目でした。 ^^
舌先三寸で・・・。
http://blog.goo.ne.jp/iinna/e/08c8f3c6d233a4e2f01331002514a998