早咲きの春の妖精たちを巡る一日ハイキングの締め括りは三段峡のミスミソウとなりました。ミスミソウに会うためには渓流沿いの遊歩道を片道1時間ほど歩かなければなりません。この日はこれが日課のウォーキングの歩数を稼ぐ絶好の機会となりました。ただミスミソウは果たして咲いているものか自信はありませんでした。それだけに集団で咲いている姿を見たときには、心騒ぐほどに感動しました。〔3月9日(土)〕
↓ 三段峡の遊歩道沿いにしっかりと咲いていたミスミソウ(キンポウゲ科スハマソウ属)
↓ 午後2時45分頃の三段峡入口。土曜日ながらも冬季ゆえかハイカーの姿はありませんでした。
↓ 入渓して5分で右岸に流れ落ちる姉妹滝を通過しました。
↓ 姉妹滝の滝壺のすぐ上流部が「龍の口」と呼ばれるぐっと流れが狭まったゴルジュです。
↓ 三段峡を形づくった柴木川の長期に亘る激烈な浸食作用を彷彿とさせる「五立(ごだち)」の岩壁が屹立しています。
↓ 渓流沿いに延びる遊歩道の欄干には自然石のデコレーションがはめ込まれています。
↓ 渓流の左岸側に落ちる「赤滝」。赤くみえるのは紅藻類のタンスイベニマダラのためとのことです。
↓ 「女夫淵」(めおとぶち)の辺りは地形が険しく両岸が切り立っており、遊歩道は淵の上に張り出して設置されています。
↓ 眼下は「ぐるの瀬」、見上げれば「塔岩」が屹立しています。渓谷の中でも険阻な区間です。
↓ 河床に横たわる「蓬莱石」。転石ではなく、河床の基盤岩の一部で根付き岩とのことです!
↓ 渓谷は随分と深くなってきました。間もなく渓谷内の見どころのひとつの「黒淵」です。
↓ 遊歩道沿いの斜面に白い点・点が見えました。ミスミソウが群落をなして開花していました!
↓ ミズミソウは遊歩道沿いのごく狭い範囲に片間って自生しています。
↓ ミスミソウは場所により様々が色合いがあるようですが、ここ三段峡のものは殆どが白色の花です。概して太平洋側のミズミソウは白色系、日本海側のものは色の変化が多いと言われています。
↓ 白色の花にピンクがかった雄しべが印象的です。
↓ ミスミソウと呼ばれるのは一枚の葉が三方向に分かれ、全体が三角形に見えることに由来するようです。
↓ ピンク色に染まった花もありました。花弁にみえるものの学術上は咢片だそうです。
↓ 6枚の咢片が標準形のようですが、ここでも多弁花が多いようです!
↓ ミスミソウの近縁種にスハマソウ、ケスハマソウがあり、三段峡のこの花もそれらとする方々もいらしゃいます。どれが正解か、どなたか正確な分析、分別をして戴きたいものです!
↓ 黒淵の岩場と淵
↓ 対岸の高みから黒淵荘とその上流部の渓谷を俯瞰しました。
↓ 黒淵まで行って引き返しました。春先の三段峡の流れは水が豊富で力強いものがありました。
↓ 200メートル近く狭い水路の続く「石樋(いしどい)」を上流部から俯瞰しました。
↓ 渓谷入口の駐車場近くの渕にいた水鳥を驚かせたようです。数多いた群れが一斉に飛び立ち始めました。