読書・水彩画

明け暮れる読書と水彩画の日々

朝採りのたけのこを描く

2018年04月13日 | 水彩画

◇ 「朝採りのたけのこ」と野菜と

  
    clester F6

      よく行くフードセンターで「千葉産朝採り」としたたけのこを売っていた。今年は未だたけのこご飯
 を食べていないので早速買い求めた。年1回のチャンス、茹でる前に絵を描かねばと野菜容れをかき回し
 て、ジャガイモと玉ねぎを配し、先日友人に貰った鷹の爪の束で彩りを整えた。
  ちょっとひん曲がったたけのこの方が描き甲斐があると思ったが意外と素直なたけのこだった。たけ
 のこは皮の筋が命。丁寧に細筆でなぞる。この先根になるはずであった紫色のボッチもたけのこのシン
 ボル。色合いに気を使った。

                                    (以上この項終わり) 

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新宿御苑の「旧御涼亭」を描く

2018年04月11日 | 水彩画

 積年の宿題を果たす「旧御涼亭」

  
    clester F6  

  先週の5日(木)に新宿御苑で写生会をやって、2枚をスケッチした。新宿区のランドマーク的な
 NTTビルを入れた絵はすぐ完成できたが、もう一枚の「旧御涼亭」の方は役員をしている町会の定期
 総会があったりしてスケッチのままなかなか手につかなかった。
  まだ現役のころ、職場が近いこともあって何度も新宿御苑を訪ねた。旧御涼亭は当時なんとなく中
 国の
建物風だなと思って眺めていたものの由来は知らなかった。
  この建物は通称「台湾閣」と言って、昭和天皇の御成婚を記念して台湾の日本人が寄贈したものと
 いう
(昭和2年竣工)。 
 
 ようやく手が空いて色を付け始めたが、やはり建物の細部をないがしろにできない習癖があだとなり、
 スケッチを手直ししたりして色を置いたのは2時間後。当時池には風がなく、花びらが池の水面の半ば
 を覆っていた。何とか建物や樹木の映り込みを入れて水面らしくなった。また散ってしまった桜を巻き
 戻し満開とした。

  丁寧さに欠ける(特に樹木)が未熟者の作品としてはこれが精いっぱい。

                                    (以上この項終わり)

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新宿御苑で桜を描く

2018年04月07日 | 水彩画

◇ 「春の写生会」は新宿御苑

  
    clester F6

 今年の4月の写生会は新宿御苑を選び、できたら満開の桜をということで4月5日を選んだが、
あいにくと今年は開花も満開も1週間以上早くあっという間に散ってしまった。それでも新宿
御苑は桜の種類が多く、八重の桜や枝垂れ桜、山桜などがまだ咲いていたが、大宗のソメイヨ
シノはすでに葉桜状態であった。
 今度来たら描いてやろうと思っていた池越えのNTTビル、こんもりとした森の中に何本か桜
の木があるが、既に散ってしまっていたが魔法をかけて1週間前に時間を戻し、満開とした。
橋に人物をと思ったが、この橋は通行禁止になっていたのでさすがに気が咎めてやめた。代わ
りに左手奥の藤棚の下に人物を配して変化を持たせた。

                                                                                             (以上この項終わり)

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佐藤正午の『月の満ち欠け』

2018年04月03日 | 読書

◇ 『月の満ち欠け』 著者: 佐藤 正午  2017.4  岩波書店 刊

   

    第157回直木賞受賞作品。
 作品の筋の構築と展開はおなじみの佐藤正午流。物語の時系列が相前後し、一気
読みでもしないと登場人物の出入りのが輻輳し、素直についていけなくて何度も読
み返したりする。正木龍之介、その妻瑠璃、その不倫相手の三角哲彦。小山内堅と
その妻藤宮梢、その子瑠璃。その友人緑川ゆい、その子るり。正木龍之介の働く小
沼工務店の娘小沼希美(瑠璃)。小山内堅が出会った荒谷清美、その娘みずき。
登場人物はそう多くはないが、登場人物相関図を作って読み進むことをお勧めする。

 登場人物は多いわけではないが、テーマが人の生まれ変わりなので、名前が「瑠
璃」という人物が4人出入りする。初代正木瑠璃、第2代小山内瑠璃、第3代小沼希
美(瑠璃)
、第4代緑坂るり。彼女らは少女時代に事故死等で亡くなっているが、記
憶を共有し、自分の両親など周りの人たちを困惑わせる。

 語り継がれるキーワードは「瑠璃も玻璃も照らせば光る」。彼女らは胎児の裡か
ら母親に「名前は瑠璃にして」と頼んだりするし、小学生の頃から瑠璃にちなんだ
短歌や諺、思い出の品を口にしたりし不思議がられる。そして幼いうちに死ぬ。
 同じ人格が幼いうちに死んでは何度でも生まれ変わりを繰り返すそういう特殊な
子を「くりかえしの子」というのだそうだ(p270)。

 本作のテーマは輪廻転生(生まれ変わり又は生まれ代わり)か。
 ホラーではないが、異界を想像させ、ミステリーでもある。
 なぜホラーっぽいかというと、この生まれ変わりの彼女らは、記憶を共有してい
ることから、年齢にかかわりなく記憶をもとに話したり行動する。周りは当然困惑
し不気味に思う。緑川るりの母親るいは言う「まだ7歳の子供が、放っておけば三角
とセックスまでしかねないほど本気で追いかける」。

 そして終盤。年老いた母の面倒を一緒に見てくれている荒谷ゆいとみずき親子が
なぜ小山内のそばに寄って来たのか。みずきはなぜ亡き妻梢の
ことを事細かに知っ
ているのか、まして「堅さん」などと呼んで、しかもそのイントネーションたるや
まるで…。
 さらに追い打ちをかけるような感動場面。第3代瑠璃の緑坂るり(小学2年生)が
「前世の恋人三角哲彦」(いまは還暦を越えている)に会いに八戸から東京まで出
かける。そこで家出した小学生と間違われ警官ともめたときに「親戚の子です」と
言ってるりを抱きとめた男の顔は、正木瑠璃が初めて出会った懐かしい哲彦だった。
 
 生まれ変わりという現象があると思うか信じないか。作者はあると信じて書いた
のだろう。
「神様は、この世に誕生した最初の男女に、二種類の死に方を選ばせた。一つは樹
木のように、死んで種子を残す、自分が死んでも子孫を残す道。もうひとつは、月
のように、死んでも何回も生まれ変わる道。そういう伝説がある。」つまり人類が
月の満ち欠けのような死の道を選んでいたら、何度でも生まれ変われただろう。そ
んな世界を巧妙に小説に仕立てたのが本書『月の満ち欠け』であろう。
 

                          (以上この項終わり)

 


     

  

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石窯パン屋さんの前の桜

2018年04月01日 | 水彩画

 ◇ 石窯パン屋さんの前にある桜を描く



    
      clester F8

   今年は桜の開花がやけに早くて、3月中に満開になってしまった。4月に桜祭りを予定していた商店街や自治体
の関係者は悔しがっているかもしれない。かくいう小生も昨年解散したボランティアグループの花見を企画し、
10人の都合を聞いた結果4月6日(金)しかない、花は散りかかっているかもしれないが、と覚悟はしていたが
結果としてはほぼ完璧に葉桜見物となる。

 石窯パンを作って売っているお店。気が向いたときに買う。窯の石は富士山の溶岩だという。何かの御利益
があるのか、いつも混んでいる。お客さんにはコーヒーを無料サービスしているためかも。
 道路を隔てて前に「モア2」という喫茶店がある。いつもシャターが閉まっている。つぶれたのかもしれない。
隣に居酒屋があるが、昼間しか見ないので店が営業しているのかどうかはわからない。
 すぐ前に桜の古木があって、これは駅前商店街の桜並木の1本で、いつか花が咲いたら絵を描いてやろうと思っ
ていたが今年はやっと時間ができて念願がかなった。
 桜の花は遠目ならそれなりの表現の仕方があるが、これだけ近いと描きにくい。結果としてはもっと花にボリ
ュームを持たせた方がよかったかもしれない。桜はマスキングをした。白いだけでは花のボリュームが出ないの
でランプブラックを薄めて陰影をつけた。そしてオペラを薄く溶いて桜の塊に散らした。手前のベンチはコーヒ
ーを手にしたおじさんやおばさんが座っていることが多い。子供連れの奥様ももちろんいる。ここで食事をして
いる人もいる。今日は何もしないでボケーとしているおじさんがただ座っていた。

                                                                                                                 (以上この項終わり)
    

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