一般的に知能指数って言うのがIQですな。
IQ=精神年齢 ÷ 生活年齢 × 100 だから年齢によってとかにも違ってきて
万能ではなく、主に左脳の機械的な演算能力のみを測っているに過ぎないもの。
40年も前の頃はけっこう重視されてましたなぁ。
B君が中学生になって初めての三者懇談会で先生が、
「今この学年で二人ほど、このまま頑張れば京大・阪大間違いない子が居ます。」と
話し出したと思うてみなはれ。
{ふ~ん、まだこの時点でそんなことが言えるんや} と聞いていたら
「その二人がA君とB君です」
B君{へー、そうなんやー ゲッ? ボ 僕?}
その子と母親は愕然!? となったそうです。 そらそうですわな。
「このまま頑張りましょうね!」 満面の笑顔でそう言われたとな。
たぶん1学期の成績と入学当初に行われた知能指数検査の結果を見て
そういう指針を述べはったのやと思いますな。
現在では当然のように、『IQは生涯不変の神秘的な数値(マジックナンバー)であるという誤解があるが、学力検査ほどではないにせよ、変わりうるものである。』とされてます。
当時は絶対的なものだと思われていたようですわ。
現に数値は130なんてあきらかに超えていたらしい。
A君は画家を父とする裕福な家庭で、母親も気品のある良家の令嬢を匂わせる人。
勉強も好きで別に塾など行かなくても、600人ほどの学年で必ず3本の指に居る
安定した子供で、そのまま進学で有名なトップ公立高校から大阪大学へ進んだとか。
B君は地方公務員の父と看護師の母で、特に裕福でもない一般的な家庭。
それまでだって学校の授業以外で自ら勉強したことなどなく、決して勉強嫌いでは
なかったにしろ、「このまま」を実践。
それよりもいろんなことへの好奇心が人の数倍も高くて、授業以外のことを勝手に
やるタイプで、あらゆる家庭電気製品を分解したりする一風変わった子供でした。
B君談。
英語の先生が定年ギリギリの爺さんで、生徒に自習させては鼻クソをカーテンに
こすり付けるような人。 こんなヤツの教える学問はロクなもんじゃない。
数学の女史はヒステリックなキンキン声。 すぐにキレて怒り出す。
こんなヤツの教えるものをマトモに聞いてちゃ気が狂う。
となると授業なんて聞いてなかったようです。
基本をやってないからそれから先へ行っても理解できるはずもないですわな。
それでも学校は当初の成績を信じ込んでいて、各学校から2名ずつしか参加
出来ないような貴重な講座なんかに送り込むわけです。
当時はまだ最先端だった原子力やプラズマについての講座、まだ一般家庭では
そんなに普及していなかったマイクロウェーブ・オーブン(電子レンジ)の講座。
黒電話(コレクタ方式)全盛期にプッシュホンの元型となるマーカ・レジスタ交換機の
講座とか宇宙の星の動きを予測するための講座とか。
んなもん、中学生等に話してどないしますねん?
オレをアインシュタインにしぃたいんか? と思いながらも好奇心の塊B君は、
学校の人格を疑うセンセの授業より遥かにオモロイ講座にイキイキしてたらしいですわ。
かなり小煩い母親にしてB君。 母親離れが早かったこと。
今の男子は母親離れが遅いから彼女の一人を作るのも遅いらしいでんな。
それに引き換え他の女性にトットト目を向けていたB君やったらしい。
見栄えは決して良くないくせに、イッパシの彼女はかなり早くから居たと言う。
B母談「オヤが言うのも変やけど、なんでこんな子に女の子が付くねやろ?」
そらもう条件は全て 整いました~。(根津ッチか?)
人生の転落の序章は三者懇談会をプロローグにしていたようです。
三流高校、五流大学 ・・・ 気が付いたらタダの人以下に落ち着いていたそうです。
ホンマ人の世なんて分からんもんですな。
けどまあ、やり直したいなんてことすら考えへん程度のアホになりきってしもうてる
ことが、せめてものB君の救いやと思うたげます。