リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

茉莉花

2006年03月29日 23時51分40秒 | 音楽系
今日は三重県渡会市にある茉莉花(まつりか)という名の喫茶店で行われたコンサートに行って来ました。茉莉花は日本語でジャスミンのことだそうです。(知らなかった(^^;))
演奏は伊勢で地道な活動を行っている、ギターの広垣さんです。

家から会場の茉莉花まではほとんど高速道路ばかりです。以前はよく通った東名阪高速道路から伊勢自動車道に入ってまっしぐら、と思っていたのですが、亀山(シャープの液晶工場で有名になりましたねぇ)あたりから道の様子が少し変わっていて、東名阪道と伊勢道がシームレスになり、驚きました。いつからこんなに便利になったんでしょう?

広垣さんはメールマガジンを発行していて、毎週送ってもらっています。バーゼルに住んでいたころは、それを見るといつも懐かしい三重県の香りがして毎週楽しみにしていました。そのメールマガジンに載っていた地図を頼りに道に迷うこともなく、無事茉莉花に到着。予想していたより30分以上も早く着いてしまい、まだ広垣さんもいらしていません。茉莉花茶を頂きながらしばし店の人と雑談をしていましたら、何と店の方のお一人が一昨年私が伊勢市内で行ったコンサートに来ていただいていたことがわかりました。その節はどうもありがとうございました。

広垣さんのコンサートは、前半が古典的なギター曲が中心で、後半は日本の曲が演奏されました。アンコールで、何と彼は自作の曲も含めて数曲歌を聴かせてくれました。私には後半の日本の曲と、アンコールの日本の歌がすごく良かったと感じられました。長く地元で根をはった活動を続けて来た彼の個性がすごく生きていて、いわば地で演奏できたからでしょう。

こういうことって、いつも西洋のしかも300年くらい前の曲ばかりやっている私にはすごくうらやましいことだと思いました。だって、西洋の曲というだけで、まず地では演奏できないですよね。さらに、300年くらい前の曲だと、現代の西洋人でさえ地で行けない曲をやるわけですから、なんかパァーとそういうのを取っ払いたい誘惑にからるときがあります。そういう意味では、広垣さんはすごくうらやましいスタンスにいるなぁ、と思います。彼には今後のさらなる発展を期待したいですね。