ホピーから手紙が届きました。
来日したとき、彼を乗せた車の中で平均律ばかり聴きまくっていまして、話題はもっぱらそればかりでした。さすがに2日目の夜は飽きてきて某ギタリストのCDを聴いてましたが(笑)
「ホピー、平均律第二巻の中で、リュートがオリジナルだというプレリュードがあるらしいよ。ナントカという音楽学者の話だけど。確か7番だったかな。実際に楽譜見てみると、とてもリュートものとは思えなかったけどね。(笑)」
「ほー、それは聞いたことがなかったね。それじゃないけど、たいぶ前、自分でプレリュードをリュート用に編曲したことがあるよ。えーっと、何番だったけなぁ。第一巻だったけど・・・ね、CDを第一巻に替えてくれる?」
ということで、それまで聴いていた第二巻を第一巻に替えたら、ホピーは片っ端から自分の編曲した曲を探し始めました。
しばらくして、やっと探しました。第一巻22番変ロ短調のプレリュードです。そのとき、彼はその自分の編曲譜を送ると約束しました。その約束したタブラチュアが、美しいスイスの田園風景の絵はがきとともに同封されていました。
このプレリュードは4声ですが、リュートで4声は実際技術的にめちゃくちゃ厳しいものです。タブラチュアを見ると、当然のことですが4声になっています。うーん、こんなの弾けるのかなと思って弾いてみましたが、譜面から受ける印象よりはずっと弾きやすい感じです。もちろんオリジナルのまんまでは絶対に弾けないので、まず変ロ短調をハ短調に移調、そしていくつかの音を上手にリュートで弾けるように処理しています。
こういう処理ってやってみるとわかるんですが、すごく大変なんですよね。一つ動かすとバランスが崩れて他も動かさざるを得なくなり、しまいに収拾がつかなくなってしまいます。ホピーはものすごく考えてやったんだろうなぁ、って思いながら終わりまで弾いてみました。
もとよりホピーの処理も上手なもんですが、なによりバッハの書法のすばらしさを実感しました。おみごとの一言です。リュート曲だとバッハの曲であっても基本的には2声ですので(もうちょっと声部があるのもあるけど)、22番のように4声が濃密に動く曲はないんですよね。そのすばらしく美しい4声のポリフォニーをリュートで弾けるなんて、やっぱりいろいろやってみるもんですね。ホピーにはしっかりお礼を言っておかなくちゃ。
来日したとき、彼を乗せた車の中で平均律ばかり聴きまくっていまして、話題はもっぱらそればかりでした。さすがに2日目の夜は飽きてきて某ギタリストのCDを聴いてましたが(笑)
「ホピー、平均律第二巻の中で、リュートがオリジナルだというプレリュードがあるらしいよ。ナントカという音楽学者の話だけど。確か7番だったかな。実際に楽譜見てみると、とてもリュートものとは思えなかったけどね。(笑)」
「ほー、それは聞いたことがなかったね。それじゃないけど、たいぶ前、自分でプレリュードをリュート用に編曲したことがあるよ。えーっと、何番だったけなぁ。第一巻だったけど・・・ね、CDを第一巻に替えてくれる?」
ということで、それまで聴いていた第二巻を第一巻に替えたら、ホピーは片っ端から自分の編曲した曲を探し始めました。
しばらくして、やっと探しました。第一巻22番変ロ短調のプレリュードです。そのとき、彼はその自分の編曲譜を送ると約束しました。その約束したタブラチュアが、美しいスイスの田園風景の絵はがきとともに同封されていました。
このプレリュードは4声ですが、リュートで4声は実際技術的にめちゃくちゃ厳しいものです。タブラチュアを見ると、当然のことですが4声になっています。うーん、こんなの弾けるのかなと思って弾いてみましたが、譜面から受ける印象よりはずっと弾きやすい感じです。もちろんオリジナルのまんまでは絶対に弾けないので、まず変ロ短調をハ短調に移調、そしていくつかの音を上手にリュートで弾けるように処理しています。
こういう処理ってやってみるとわかるんですが、すごく大変なんですよね。一つ動かすとバランスが崩れて他も動かさざるを得なくなり、しまいに収拾がつかなくなってしまいます。ホピーはものすごく考えてやったんだろうなぁ、って思いながら終わりまで弾いてみました。
もとよりホピーの処理も上手なもんですが、なによりバッハの書法のすばらしさを実感しました。おみごとの一言です。リュート曲だとバッハの曲であっても基本的には2声ですので(もうちょっと声部があるのもあるけど)、22番のように4声が濃密に動く曲はないんですよね。そのすばらしく美しい4声のポリフォニーをリュートで弾けるなんて、やっぱりいろいろやってみるもんですね。ホピーにはしっかりお礼を言っておかなくちゃ。