リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

天覧演奏会

2006年05月31日 11時51分29秒 | 音楽系
両陛下が古楽器コンサートを鑑賞されたそうです。(2006年05月28日浜離宮朝日ホール)asahi.comの配信ニュースを引用しますと、:

--------------引用始め

 天皇、皇后両陛下は28日夜、東京・築地の浜離宮朝日ホールで開かれた「マラン・マレ生誕350年記念特別演奏会」を鑑賞した。

 マラン・マレは、ルイ14世時代のフランス王宮で、脚で挟んで弓で弾く弦楽器ビオルの名手として活躍した音楽家。

 平尾雅子さんらのビオルやアーチリュート、チェンバロなどの古楽器によってベルサイユの宮廷音楽を再現した室内楽の演奏に、両陛下は真剣に耳を傾けていた。

--------------引用終わり

古楽器での天覧演奏会ってひょっとしてはじめて?なくなられた方ですが、チェンバロの鍋島元子さんという方は確か貴族出身の方らしかったので、皇族が来られる演奏会をされたことがあったかも知れません。
でもヴィオラ・ダ・ガンバってまだそんなに一般的じゃない楽器だと思うし(ガンバ=サッカーというのが普通ですから(笑))、マラン・マレと言って知る人ぞ知るくらいの存在でしょうから、両陛下が来られたというのは画期的で古楽の世界には大変喜ばしいことです。でもどうやって来て頂けるようになったのかな?誰か東宮につてでも?

実は前日の27日に同会場で「アマ、プロによるマラン・マレ全曲マラソン演奏会」というのに通奏低音を頼まれていたんですが、予定がかぶっていたので、断ってしまいました。天覧コンサートが翌日あることがわかっていて、もう少し前に依頼されていたら、絶対こっちの方にしていたかも。(笑)もっとも28日のチケットは取れなかったかもしれませんが。

マラン・マレは今までにも映画になったり(「めぐり逢う朝」)していますし、古楽の音楽家としては結構脚光を浴びています。それに古楽器としてチェンバロに次ぐ(ひょっとしてチェンバロより多い?)豊かなアマチュア層を抱えています。ここらあたりがたびたび取り上げられる理由でしょうね。

個人的には(なんせリュートびいきですから)リュートの方が絵になるとは思うんですけど、(実際ヨーロッパの絵のテーマになっているのはリュートがダントツです)やっぱり商売になりにくい・・・のかなぁ。例えば、ガリレオ・ガリレイの生涯をリュートを軸にして描く、なんてイケル感じがしますが。ガリレオのお父さんは有名なリュート奏者だし、弟のミケランジェロも著名リュート奏者。ガリレオもミケランジェロに負けず劣らずリュートが上手かったと言われています。レオナルド・ダ・ヴィンチの次はガリレオ・ガリレイ、ガリレオ・コードってのは?うーん、典型的二番煎じの感は否めません。(笑)