リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

宝庫?

2006年05月29日 23時10分13秒 | 音楽系
今日は資料探しに名古屋音楽大学の図書館に行って来ました。というのは、以前ソプラノのKさんから、ここにいろいろなマイクロフィルムがあると聞いていたからです。

大体場所は知っていましたが、一応確認するために、名古屋音大のサイトにアクセス、ついでに図書館にもアクセス。HPには図書館長の許可が必要で、さらに紹介状もいるらしい。なんとものものしい。(笑)確認のために電話してみました。

「もしもし、リュートの中川ですけど、図書館で資料を探したいんですが」
「あ、はいはい、カクカクシカジカで、先生がお探しのものはどういった・・・」

なんか妙に愛想がいいですねぇ。ひょっとしてもう顔が割れているのかも。私の顔は覚えられやすいみたいなんで、損みたいな得みたいな。図書館員の方の話では紹介状のことは何もおっしゃらなかったので、いらないみたいです。3時頃に到着するということを告げてさっそく家を飛び出しました。

名古屋駅に到着後地下鉄に乗り換えて、中村公園駅で下車。そこからは、大体道筋は分かっているつもりなので、歩くことに。で、地上に出ると、アリャリャリャーなんか全然記憶していた景色と違う!

街の看板をたよりに歩き始めるも、どうも反対方向に歩いていたらしく、また引き返し、大鳥居の前まで到着。そこからどうも道筋がよくわからないので、名音大の図書館に電話して、道を教えてもらいました。ふと交差点の向こうを見ると、中村公園駅の案内がありました。そこでやっと気がついたのですが、どうも降りた駅は中村公園駅ではなく、中村日赤駅のようでした。(笑)そういやこのあたりの駅名ってみんな中村ナントカって名前ですよね。名字ばかりみていたので勘違いしていました。

無事名古屋音大図書館に到着、すごい立派な建物になっていたのに驚きました。図書館は建物の三階、三階の図書館エリアにはIDカードがないと入れないので、インターホンで呼び出して係の方に来て頂いて、中に入りました。

閲覧希望を伝えるとまず、会費みたいなものを払って、IDカードを作る必要がある由、2000円払って1年間有効のカードを作ってもらえました。図書館の方にマイクロフィルムの閲覧希望を伝えました。

「ここは、デンハーグのヘメーンテ・ムゼウムのものが結構入っているんですね。あと大英図書館のものと」
「ええ、よくご存じですね」
なんてちょっとほめられてしまいました。(笑)

詳しいカタログを見せてもらいましたが、結構いけるものが沢山ありました。図書館の担当の方の話では、閲覧希望者は何と私がはじめてとのこと。おー、栄えある一番乗り!でも何年もだれも閲覧しないとはもったいないですが、まぁ、ここには古楽科もないし、ひょっとして音楽史の先生もいらっしゃらないのかも知れません。でも何のためにこんなに沢山いれたのだろ?ま、いいか、あるわけだから。

時間も限られているので、大英図書館蔵のイタリアン・カンタータを収めた写本のマイクロフィルムを見せて頂くことに。マイクロフィルムリーダーとミノルタ製のプリンタがあるところに連れて行ってもらって閲覧をして必要なものはプリントアウトすることにしましたが、担当の方は今まで使う人がほとんどいないので操作方法がよく分からない感じでした。仕方ないので自分でフィルムを装填して、あちこちいじってみているうちにめでたくプリントアウトもきちんとできるようになりました。(マニュアルを置いていってもらったので助かりました)それからえんえん4時間あまりかけてすべてみました。ふー、くたびれた。ビアンカ・ローザの編成で出来そうな曲とか、モダンエディションで持っているもののオリジナルなどを40枚あまりをコピーしてきました。ギターが使われているカンタータや、アーチリュートが指定されているものもあり、なかなか興味深かったです。

帰りは、ずっと座っていて何か運動不足みたいな感じだったので、名古屋音大から名古屋駅まで歩いて帰りましたが、遠かったです。(笑)

土曜、日曜は・・・

2006年05月29日 12時33分27秒 | 音楽系
この土曜、日曜は、ちょっとばたばたしていました。
土曜日は、バロックのアンサンブル「ビアンカ・ローザ」初演奏でした。といっても有料コンサートでなく、名古屋バロック音楽協会の例会に出演です。

メンバーは、リコーダーがNさん、N君、ソプラノがKさん、ヴィオラ・ダ・ガンバがIさんそしてアーチリュートが私の5人です。N君は高校生3年生で、大学受験を控えていますが、余裕のよっちゃん(笑)で、参加していました。ただ、彼は名古屋地方から離れたところの大学に進学希望なので、今回が最初で最後になるかも知れません。

このアンサンブルの一番の特徴はみんな近所に住んでいるということです。ソプラノのKさん以外は桑名市内在住です。それも合併前の旧市内です。Kさんは名古屋在住ですが、高速道路のすぐ近くにお住まいで30分もあれば桑名に来ることができます。

実はみなさんとは結構前からの知り合いで、そのころは桑名には住んではいませんでした。しばらくしてNさんが桑名に引っ越し、つぎにIさんが岩手県からなんと桑名に引っ越し、Kさんは結婚されて名古屋の中でも桑名行きの高速道路のすぐ近くに引っ越し(その逆、お住まいの近くに高速道路が開通したのかも知れません。(笑))、N君と私は桑名生まれですが、気が付いたら、柔軟なアンサンブルができるメンバーがすぐ身近な場所にそろっていました。

ヨーロッパで古楽がさかんなバーゼルみたいな街ならいざ知らず、日本の地方都市(残念ながらあまり文化的でない・・・)でこれだけ揃うのって結構めずらしいんじゃないかと思いますね。メンバーはコンクール常勝、海外留学経験あり、CD出したというレベルの人ですから。でも行政関係の人たちにはなかなかわかってもらえず苦戦中です。(本音をいうともう少し経歴なんか見たらオッと思ってくれる人が担当していてほしいんですけどねぇ)ってぐちっていても仕方ありませんですから、いろんなところにかけあってみるつもりです。町内ではなかなか評判でしたから。

で、そのデビュー戦はまずまずと言ったところです。ちょっと危ないところはあったけど、特に問題なくできました。はじめてにしては上々でしょう。

翌日曜日は私の教室の発表会、「Klassenstunde2006」です。Klassenstundeはドイツ語ですが、日本語ではクラスの時間というような意味でしょう。ホピーのクラスではKlassenstundeというのがレッスン以外に月2、3回あり、そこでは公開レッスン、コンサート前のリハーサル、ミニリサイタル、他の地域から講師を招いて講演会(ロバート・バルトやナイジェル・ノースも来ました。結構すごい面子でしょ?)などが行われていました。私の教室の発表会も、単に順番に演奏していくだけではなく、公開レッスン的なものもおりまぜてみようと思い、同じような形を取るKlassenstundeという名前を付けました。

去年から習い始めた方はまだ人前で弾いた経験がないという人もいらっしゃいました。すごく緊張されている様子がありありと見え、こっちまでドキドキ(笑)。
でもステージ経験が豊富なKさんやYさんはさすがでした。非常に音楽的な演奏を聴かせてくれました。

人前で弾くのは慣れないとなかなか上手くいかないものですが、他の人と自分の音楽を共有できる喜びは何にも代え難いものです。生徒の皆さんはこれからも腕を磨いてまた来年より豊かな表現の喜びを分かち合いましょう。また来年の5月頃また同じような感じで行う予定ですので、このブログをご覧の皆様もぜひ一度覗いてやってください。