リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

クワナ・ツアー

2006年05月04日 12時29分27秒 | ローカルネタ
昨日は家内と一緒に桑名歴史ツアーをしました。桑名市在住のmamekichiさんのブログにある散歩写真と伊藤通敏さんのサイト桑名歴史案内参考にして、ツアーコースを組んでみました。前日に印刷して冊子を2部制作。こういうときに印刷の速いOKIのプリンタはいいですねぇ。

我が家からまず西に200mくらい行きまして、左折して旧東海道の火の見櫓があるところを出発点にしました。矢田立場の道しるべがあるところです。ここに来た瞬間に気持ちを入れ替えて、歴史のある観光都市クワナに来たんだと意識することが大切です。ここから桑名城まで約2キロ(かな?)歩くわけです。しばらく歩くと旧家竹内家の建物が見えます。昔風の連子格子があり、その下方には馬をつなぐ鉄製の輪があります。それらをひとしきり家内に説明しましたが、ここはいつも通るところだとか、すぐ向こうが我が家だよな、なんてことは決して考えてはなりません。ここは歴史のある観光都市クワナです。

東海道筋の神社仏閣や道しるべなどを見て回ったんですが、丹念に調べて回ると結構なものがあります。さすが歴史のまちクワナです。見モノを以下にまとめてみました。

松尾芭蕉の句碑(本願寺跡、本統寺)
桑名の千羽鶴を創作したお坊さんがいたお寺(長圓寺)
狩野光信の墓(壽量寺)
沼波弄山(萬古焼きの開祖)の墓(光徳寺)
森陳明(戊辰戦争で負けの責任を取って自害した桑名藩士)の墓(十念寺)
敵の侵入を防ぐための枡形道路(生活道路として現存しています)
山口誓子の句碑(春日神社、住吉神社)
桑名城取り壊しの際移築した櫓の石組み(本統寺)
大阪の実業家広瀬清一氏寄贈の親鸞聖人銅像(本統寺)(これは同じ物が京都、東京、新潟、大阪、広島にあり、広島にあったものは被爆して焼けただれたものが現在ニューヨークにあるそうです)
桑名城跡(現在は九華公園)に残る石組み
桑名城のオリジナルの堀(石組みが当時のもの)
松平定信公のお宝を納めた宝物館(鎮国守国神社)(年に2日のみ公開!)

ネ、なかなかのものでしょ?全国区のものがずらり。(笑)

お昼は伝統的なうどんや「かね宇」でうどん定食。だしを丹念にとってあり丁寧な作りのうどんです。今のうどんチェーンの店とは比較にならない、古きよき時代の日本の味ですねぇ。うまかった。(笑)

鎮国守国神社の大祭日がうまいぐあいに5月2,3日だったので、この日は金魚祭りというお祭りがあり、九華公園は大にぎわい。ええ、ホントは子供の頃からそういうのはよく知っているんですけどね。今歩いているのは歴史観光文化都市クワナですから、過去のことは思い出さないように。(笑)

年に2日のみ(5月2,3日)一般公開される宝物館は圧巻でしたね。く、クワナにこれだけのお宝が死蔵いえ秘蔵されていたとは!すばらしい出来の琵琶が一面ありましたし、なんと火薬をつめて飛ばすロケットや天球儀など工学系のお宝(定信公が考案されたらしい)までありビックリ。この宝物館は昭和8年(1933年)に建てられたそうですが、1945年の大地震、同年の大空襲、伊勢湾台風の水害を全てくぐりぬけてきた強運の建造物です。よくぞこれだけ残ったと言う感じですが、残念ながらこの価値ある収蔵物(建物自体もすでに歴史的価値がありますが)のことを知る桑名の人は非常に少なく(そりゃそうでしょう、年に2日しか見る機会がないんですから(笑))、専門家がきちんと調査して誰でも見られるようにしてほしいものです。でもそれには目利きのパトロンが必要なんですよねぇ・・・