リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

次世代自動車(2)

2019年12月05日 16時26分50秒 | 日々のこと
VWはディーゼルエンジンの排ガス不正問題が発覚したら、それまで二酸化炭素削減ということで推進していた方向をコロッと変えて、一気に電気自動車シフトの方向性を出しました。ディーゼルエンジンそのものが悪いというようなイメージ転嫁をしたようにも感じました。ディーゼルエンジンの二酸化炭素排出量は、ガソリン車より少ないので二酸化炭素削減に向けた現実解のひとつとして有望だったと思いますが。(軽油の方がガソリンより酸素と結びつく炭素の量は多いですが、ディーゼルエンジンの方が熱効率に優れ燃費が良くなるので、実際問題としてはガソリン車よりもディーゼル車の方が二酸化炭素排出量が少ないということになるらしいです)

VWが方向を変えたのは中国政府が打ち出した電気自動車優遇策もあり、中国依存度が高いVWとしては前倒しして電気自動車シフトをしたのかも知れません。でもこれって裏目に出る可能性もあるかも知れません。というのは中国政府は、NEV(新エネルギー自動車)規制と燃費規制を結びつけていくとのことです。つまり燃費のいい普通の内燃機関自動車やハイブリッド車は、NEVの0.2台分(だったかな?)とカウントしていく方向です。こうなるとトヨタは俄然有利になります。

VWの宣伝が効いたのかヨーロッパではディーゼルがまるで悪玉みたいになって、ディーゼル車の売り上げが減ったらしいですが、でも他のメーカーはしっかりディーゼル車を出していますよね。PSA、BMV、メルセデス、アルファ・ロメオ、ボルボ、ランドローバーなどみんないいのを出していますね。まぁ中国を無視できないので、電気自動車、電動車も出してはいますが。日本ではディーゼル悪玉論は全く広まっていない(かつてはありましたが)のでマツダ車とか輸入車はディーゼル大人気です。もっともVWもまだディーゼルは出していて、最近モデル末期になって日本で売り出したゴルフディーゼルも人気だそうです。