リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

懐かしの楽器たち(16)

2021年09月09日 14時48分16秒 | 音楽系
松尾淳氏の楽器は私の生徒さんも何人か使っていますが、とても精緻な作りで音が出しやすい楽器です。すでに紹介しましたように私もリウト・ア・ティオルバートを1990年頃に購入しましたし、スワンネックのドイツテオルボも1999年に購入してコンサート、録音で使っていました。



三重県関町でのひとこま。バッハの1006aプレリュードを弾きました。

これらの楽器は音が軽く出て弦高も低く、とても弾きやすい楽器でした。弦長の長いバロック・リュートでは弦の総張力が高いためネックがそったりブリッジのあたりが少し浮き上がったりすることがあります。その結果弦高が上がり弾きにくくなるのですが、松尾氏の楽器はそいういったことがほとんどなく、7フレットでの指盤・弦トップの距離が3mm台前半という驚異的な値をキープします。

この楽器を使った録音が少し残っています。

ヴァイス:ソナタ第46番イ長調よりプレスト(前半のみ)

2001年3月の録音。自宅録音です。ダウンロード、試聴制限はありません。

この2本は欲しい方がいらっしゃったのでお譲りしました。