リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

コンサートホール事情

2023年03月02日 18時01分02秒 | 音楽系
小さいコンサートをリサイタルと称してやっていたのは、もう何十年も昔のことですが、「本式」のリサイタルをやり始めたのは2000年に入ってのことでした。会場はスタジオ・ルンデ、熱田文化小劇場、電気文化会館ザ・コンサートホール、HITOMIホールと変わってきました。

響きが一番いいのは電気文化会館ザ・コンサートホールでしょう。でもちょっと広すぎかな。熱田文化小劇場もなかなかいいです。でもここはコンサートの会場として確保するのはとても難しいことでしられています。というのも演劇など2日以上連続で使用する団体を優先してしまうので、音楽関係はそこになかなか入り込めないのです。(演劇は「仕込み」に一日使うので2日連続で取るのが標準だそうです)

HITOMIホールはここにあげた中で最後発、ということは一番新しいホールです。昨日も書きましたようにお安くて交通の便良好で音もいいということで、ひところはなかなか予約
を取ることができませんでした。1年前の月のついたちから予約が可能なのですが、電話のみの対応です。東京の近江楽堂(今は閉めていますが)なんかは直接言ってならばないといけなかったそうで、それに比べればまだマシかもしれません。

HITOMIホールを確保するには予約開始のついたちの9時25分くらいからスタンバイし、開始時刻の30分00秒になったらスマホを押しまくりということを余儀なくされました。ひどいときはやっとつながったのは50分くらいあとで、そのときはもういい日は残っていませんでした。

こういう現状にプロのアーチスト側から苦情があったのかどうか知りませんが、数年前から利用者登録制度を始めました。登録してもらうには一度面接をしなくてはいけなくなったのです。プロの演奏家の場合は経歴とコンサート実績を伝える必要がありました。ここが取りづらかったのは要するに、音楽教室のやアマチュアの演奏家の発表会のための予約が殺到していたということで、登録制度が始まってからは、拍子抜けするくらいに確実に予約が可能になりました。発表会やアマ音楽家のコンサートを開催することはとてもいいことですが、ものごとには限度、節度があります。こんないいホールをアマチュアに占領されてしまうのではあまりにもったいない話です。

前回リサイタル(2019)のホールを予約したとき(2018年です)も、思い通りの日を確保できましたが、今回も第1希望で確保できました。名古屋には意外にも100~200席のホールがいくつかあるのですが、運営方針にハテナがついたり、小さい割にやたらとお値段が高いところが多い中、ここはなかなかすばらしいです。