リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

伊勢行

2023年03月21日 21時52分09秒 | 日々のこと
今日は古くからの知り合いであるT氏が主宰するアマチュア・アンサンブルの演奏会を聞きに伊勢まで行ってきました。三重県の都市はいわゆる地方都市ですが、伊勢だけは別格で地方にありながら全国区の都市です。伊勢神宮のお加護ですね。会場へは高速道路を降りて一般道を直進、T字路を左折をすると神宮関係の博物館や大学があるエリアを通り抜けます。このあたりは、さすが全国区の都市という風格のあるたたずまいです。そこを通り過ぎて右折をすると会場に到着します。

開演の15分くらい前に会場のホールに入りましたが、すでに三分の二くらいの席は埋まっていました。なかなかの人気です。確かコロナ禍が広まりつつあった2020年3月末にも第2回目になるコンサートを開催したそうですが、決断はなかなか難しかっただろうとは思います。ちなみに私もその頃いくつかコンサートを抱えていましたが、全て中止になりました。

2021年には別会場で第3回コンサートを開催しましたが、昨年のコンサートは休止とのことで今回が第4回目になります。プログラムは第1部はクラシカルな曲が中心で「セビリアの理髪師」「ハンガリー舞曲第1番」などが演奏されました。第Ⅱ部ではポップな曲目が中心で「世界の名作アニメコレクション」「サウンド・オブ・ミュージック・メドレー」などが演奏されました。



同アンサンブルはヴァイオリン2、ヴィオラ1、チェロ2、コントラバス1、フルート2、クラリネット2、トランペット1、トロンボーン1、アルトサックス1、ピアノ1という編成で、立派な室内オーケストラですが、バランス的にはちょっと弦がさみしい感じがしました。終演後にT氏からいろいろお話を伺いましたが、エキストラを入れてこの編成にこぎ着けたということです。弦楽器の弾き手がなかなか見つからないとのことでした。

コンサートが終わって、同市内在住のギター製作家K氏を尋ねました。コロナ禍前にお邪魔したきりなので4,5年ぶりの訪問になります。おいしいお茶をいただきながらいろんな話題に花が咲きました。その中でも特に興味深かったのは同氏が所有する蓄音機。明治~大正にかけて製作された「ニッポノホン35号」の完動品があるというので、実際に音も聴かせてもらいました。思ったより大きな音が出るので正直驚きました。これは知り合いの蓄音機好きに知らせてやらないといけません。



夕食までごちそうになり岐路についたのは7時前、あつかましくも長々とお邪魔しました。ありがとうございました。帰りは道がすいていてたので8時過ぎに桑名に到着しました。あ、これだとえらいスピード違反ですね。8時40分到着の間違いでした。

Sibeliusでタブ(3)

2023年03月20日 14時01分16秒 | 音楽系
次にピアノ譜の下にもうひとつパートを作ります。これは五線譜ではなくリュートタブを選びます。ここにタブが書かれることになります。右クリックして「楽器」を選び、左の楽器一覧から「リュート」→Tenor Lute, G tuning, French/English [tab]をえらんでください。こんな感じになります。


OKをクリックするとこんなスコアができあがります。


ここでタブ譜の設定を行います。今回はバロック・リュートのタブを作りますので、ニ短調調弦のタブの設定をします。そしてタブの文字、その大きさ、番外弦の文字の設定、その大きさを設定します。

このタブはGチューニングのルネサンス・リュート調弦ですので、ニ短調調弦に変更します。メインメニューの「ホーム」リボンから「楽器」の右下にある矢印をクリックします。楽器の編集タブが現れます。4つのボックスで左から「すべての楽器」「リュート」「テナーリュート、Gチューニングフランス/イギリス式[タブ]」(今設定されているタブです)と選んで行き、「楽器の編集」をクリックして設定されているタブ(Gチューニング)をニ短調調弦に変更します。




Sibeliusでタブ(2)

2023年03月19日 11時54分26秒 | 音楽系
例としてバッハの無伴奏ヴァイオリンのためのソナタBWV1005の第2曲目のフーガを使って説明していきましょう。

まずSibeliusを立ちあげたらテンプレートは使わず白紙が出てくるよう設定しておきましょう。次に右クリックで「楽器」を選び候補の中からピアノを選びます。Sibeliusを立ち上げてクイックスタートが出てくる設定なら、そこでピアノを選んでおきます。

次に拍子の設定を行います。キーボードの「T」を押して2分の2拍子を選びます。1005のフーガはアウフタクトなのですが、その設定が面倒であれば2拍目から書き始めれば特に問題はないでしょう。調号はキーボードの「K」を押して選びますが、本曲はハ長調なので設定する必要はありません。

Sibeliusの細かい打ち込み作業の方法はここでは触れませんが、注意するのはあくまでもタブラチュアに直すのが目的なので、音の「入り」だけを書いていってください。タブは音の「入り」だけを示す楽譜です。オリジナルのように声部を分けて書いてはいけません。これは五線譜からタブを作る上でとても重要なことです。きちんと声部に分けられた五線からもタブに移行はできますが、とても面倒になります。

音の入りだけが示された五線譜はこんな感じです。(6小節~11小節)


Sibeliusでタブ(1)

2023年03月18日 14時30分56秒 | 音楽系
楽譜清書アプリとして有名なSibeliusですが、何とリュートタブにもきちんと対応しています。楽譜を打つときまずピアノやヴァイオリンなどの楽器を設定しますが、その中にリュートがあるのです。ちなみにSibeliusの古楽対応度はなかなかのもので、例えば小節線を書かないでティックをつけることができますし、通奏低音の数字もシロクとかサンゴなどの組み文字もずれないで音符に合わせて書くことができます。あとリュートの音源まであります。

ただ単独でタブを打つのはやはりDjangoとかBeierTabなどの専門のアプリの方が便利でしょう。Sibeliusが便利なのは五線譜とタブが混在した楽譜(スコア)を作成するときとか、五線譜をタブに直すときです。タブ専門のアプリでも五線譜との混在はできますが、見栄えもあまり良くなく五線譜打ち込みのときの操作性もあまりよろしくありません。

私はコハウトなんかのリュートが入った室内楽やコンチェルトを清書するときとか、五線譜で書かれた曲をタブに直すときにSibeliusを使っています。

例えばバッハの無伴奏ヴァイオリンの曲をリュートタブにするとします。原曲の調に対してリュートではどんな調がいいかなかなか悩ましいものです。そんなとき原曲の五線譜打ち込みがあれば、どの調のタブでも自由に作れ、もっとも適した調を選択できます。そして各音をどの弦で弾くかもドラッグ・アンド・ドロップで自由に変更できます。(デフォルトは一番低いポジションです)もちろんバスを付け加えるのも簡単にできます。さらにはスコルダトゥーラにすることや別の調弦の楽器用のタブにすることまでもできます。つまり単に五線譜をタブになおすのではなく、Sibeliusは「タブ編曲作成ツール」として使うことができるのです。

では具体的にどう使うのかを見ていきましょう。

あと一息です VARIETIE OF LUTE-lessons

2023年03月17日 19時26分36秒 | 音楽系
3月7日のコンサートが終わって、VARIETIE OF LUTE-lessonsの翻訳レイアウト作業を再開しました。

一応ダウランドの論文までは本文と注釈のレイアウトを終えたのですが、注釈の番号を付け直そうと思っています。本作では注釈を見開きページ内に書くことにしました。よく100を超えるような注釈を巻末に付けるような本もありますが、注釈が見にくいことこのうえありません。それをさけるために見開きページ内に注釈を書くことにしたのですが、ナンバリングを見開きページごとに1からつけてしまいました。

やはりこれは章ごとに通し番号にした方がよかろうということで、番号を付け直すことにしました。慎重さが要求されるメンドクサイ作業になりそう。最初からそうしとけばよかったです。

あと曲集の翻訳やタブのミスの訂正は大したことがないのですが、いい原版がないのでどうしようか思案中です。自分が持っているSchott版のリプリント本は運指の書き込みがあるので使えないし。とりあえず曲集ナシで出すかも知れません。

苦労するクレカ情報の更新

2023年03月16日 12時55分29秒 | ウソゆうたらアカンやろ!他【毒入注意反論無用】
クレカ情報の更新、最後のビXグローブにまだ手こずっています。

苦労して探したメールでのお問い合わせの返答に載っていた方法、KxDIお客様センターに電話で問い合わせというのをしました。例によって長々と待たされたあとやっとつながりました。

最初に携帯の電話番号を教えてほしいというので、伝えましたところそのような番号は登録されていないとのこと。いろいろ伺ってみると、どうもビXグローブから間違った電話番号が、支払い業務委託先のKXDI伝わっているようです。それがonlineでクレカ情報を変更しようとしたときに、2段階認証のコードがSMSに届かなかった理由かもしれません。それを確認するにはビXグローブでしかできないとのことなので、それはまたあとで確認することにしました。

結局クレカ情報の更新は書面で行うことになり、書類を送ってもらうことに。届くのはⅠ週間くらい後だそうで。えええ!!昭和かよ!!いえいえ昭和ならもっと速いです。江戸時代でも早飛脚ならそのくらいで届きます。ここは「嘉永かよ!」です。(笑)

そのあとでビXグローブのお問い合わせ電話番号を教えてもらいましたので、そこに掛けてみました。そもそもその番号はHPを探しても見つからず(隅っこのわかりにくいところ書いてあったかもわかりませんが)KXDIお客様センターのお兄さんに教えて頂きました。

そのビXグローブ電話お問い合わせセンターのお姉さんに長々待たされた後つながりました。話を聞いていくとやっと問題がわかりました。私がビXグローブと契約したのは、ビXグローブがKXDIに支払い業委託する前で、登録の際「連絡先」として固定電話の番号を伝えておきました。で、委託がきまってビXグローブが顧客情報をKXDIに送る際に、携帯の番号は送らず機械的に「連絡先」として記入してある固定電話番号だけを伝えたということです。それで2段階認証をするというのですからアXっちゃうかといいたいです。

クレカ情報の更新をビXグローブで受け付けてくれるといいのですが、業務提携先のKXDIのサイトへ行ってそこで自分で変更しといてちょ、という無責任極まるやり方がそもそもいけません。さらに提携先と加入している携帯番号情報を共有していないという大欠陥。ということでセンターのお姉さんに私の携帯番号をKXDIに共有してもらう手続きをお願いしました。ところが今日からすぐ結果が反映されるのかと思いきやなんと、それは来週の中頃以降だそうで。むむむ、一事が万事。多分退会するのもここはえらい手間がかかりそうです。

【お知らせ】今村泰典2023年講習会

2023年03月15日 21時59分41秒 | 音楽系
今村泰典氏の講習会の日程と会場が決まりました。

日時:2023年9月28日(木)13時20分~21時頃
会場:フィオリーレ(名古屋市中村区鳥居西通1丁目51)

詳細はまだ詰めているところです。取りあえずお知らせします。
詳細が決まり次第お知らせ致します。

たよりの火曜特売も

2023年03月14日 16時28分06秒 | ローカルネタ
今日は火曜日。近所のスーパーでは火曜特売というのをやっていて、ウチはいつも桑名の◎杉食品の納豆をⅠ週間分仕入れてきます。お目当ての納豆は発泡スチロールパックではなく、薄く切った木でくるみその上から紙で包んであるとてもエコな一品です。エコと言っても最近になってエコで売り出しているわけではなく、もう◎杉食品発足依頼のものです。スチロール容器なんてまだ普及していなかった時代から続いているわけです。昔はみんなエコでした。それを昔のスタイルをずっと続けている◎杉食品はエライです。

その納豆は火曜特売では88円で売っていました。普段だと118円ですのでえらい安いです。それが今日はなんと108円です。結構な値上げです。火曜以外なら一体いくらに?

実は件のスーパーではそのエコ納豆は火曜以外ではお目にかかったことがありません。多分売っていないか、出しても少量ではないかと思われます。他の特売をしないスーパーでは120円くらいしますので、そのスーパーの火曜特売88円はとてもお値打ちです。

そのエコ納豆にはクーポン券が外装の袋に印刷されていまして、それを切り取って200枚集めて◎杉食品に送ると3000円相当の納豆セットがもらえます。その分を考慮しますと88円の単価はさらに下がります。この納豆セットは我が家の密かな楽しみです。まぁ別に密かにしておくことはないのですが。

かなり多くの値上げになっているようですが、音楽教室ではまだそういった動きはないようです。でもいずれは踏み切らざるを得ない時期が来るかも知れません。


クレカ更新、ひとつだけ厄介

2023年03月13日 14時04分30秒 | 日々のこと
今月で今使っているクレカの期限が切れます。少し前に新しいものが届いていますので、クレカ落としになっているものの更新をしました。

サブスクやECなんかをあちこちで利用していますので沢山更新しなければなりません。数えてみたら何と15もありました。Amazon, Microsoft, Sibelius, Suica, Dropbox, Zoom...年一回のもありますが毎月引落というのもあります。

こういうとき便利だなと思ったのは、PayPalです。引落先をPayPalにしておけば、PayPal→クレカの順で落としてくれます。引落先がPayPalになっているものはいちいち個々に更新しなくてもPayPalだけ更新しておけば済むのです。この分少し手間が省けました。

ただひとつだけやっかいなのがありまして、いまだにクレカ更新が完了できていません。携帯と光回線を契約しているビxグxーx(以下ビ)です。一般的にはMy Accountがあって、そこで契約状況や支払い方法などが記録されています。そこで登録カードを変更すればお終いです。サイトによっては、更新カードは番号が同じなので有効期限の年号の数字を一桁なおすだけで終わるところもあります。

ところがビは、マイページ→お支払い方法→クレジットカード確認・変更する→My au→サービス共通で会員情報となっていて、途中からMy auという他社のカバーページに入りますので、まずそこでまたカードの更新の入り口を探さなくてはなりません。さらに入り口から入ってそこで要求されるのが、携帯だったか光回線のときだったか知りませんが、ビが勝手に付与してきたメルアドです。

そんなもの元々使っているのがあるので使うわけがなく、また前のビのマイページに戻って探しだすだけでも一苦労。さらに2段階認証のためにSMSでコードが送られてくることになっているのですが(これ自体は一般的なやり方です)自分の携帯には届いていません。多分その押しつけメルアド宛てに送っているのでしょうか。それだとメールサーバーがわからないので知りようがないです。または私の携帯番号とは紐ついていないんでしょうか。

ビは途中から支払いを au にやってもらうという風に変わりましたが、これがややこしさというか面倒くささを生んでいる原因です。全くユーザー不在です。ヘルプにメールしましたが、そこに書いてある対応は全て自分でやってみた内容ばかりでした。もう一度ヘルプメールを出して今返事待ちです。そもそもメールで問い合わせをする方法ですら探すのに苦労したんですが。まぁ最終的には電話か郵送だろうと思っていましたらメールの返事が来まして、電話してくださいと書いてありました。やっぱり。この便利な時代にどうなってるんでしょ。他にも同じような人は沢山いるでしょうに。一事が万事。こんなことを放置しているようではこの会社の先行きは暗いです。私としてはここはあまり速くないしこんなこともあるのでもう解約しようと思っています。さて、どこがいいかしら。

絶対に認めない!?(3)

2023年03月12日 10時24分02秒 | 音楽系
要するに布教会派の思惑があるので、スペインものなんか演奏するわけがないということです。そもそもスペインものの音楽を少年たちが持ってくるはずがないでしょう。

先にあげた3つのポイントを踏まえて、じゃぁ誰の作品の可能性がある?ということを考えていくのが正しい筋道なのではないでしょうか。この先まだまだ各論が出てはくると思いますが、それはそれでいいと思います。この先からはもう決定的な資料がないですからファンタジーの世界でもいいのです。でもまずいきなり「皇帝の歌」という結論を出して、あとづけ理由をいっぱいくっつけていって正当化していく手法は、あまりに非科学的な話ではありませんか?

この話をしていて思い出すのは、数年前のN経新聞のコラムです。フェルメールの「ギターを弾く女」を紹介していたのですが、絵の少女が弾いているのはルネサンス・ギターだと書いてありました。それは明らかにバロック・ギターですが、そのことを新聞の編集部を通じて著者の先生に伝えてもらいました。私が古楽を専門にしている者であるということも伝えてあったのですが、編集部経由で頂いたその回答には、弦の数からして充分ルネサンス・ギターの可能性が高い、といった内容でした。えらい先生はなかなか大変なんですね。