アメリカに行くための準備、その後の生活のセットアップ、アメリカでの仕事、というテーマはまた別の機会に書こうと思っています。私は小さい子どもを二人連れていったので、学生の海外留学とは少し違う経験がありました。でも今日は英語についてです。
アメリカに着いた日、ボスが空港まで迎えに来てくれました。家の手配なども日本からしていったのですが、最初の日はホテルに泊まることになってい て、空港から約1時間くらい、ボスと話したのが私の最初の「英語を使う」体験でした。旅行でアメリカに行ったことはありましたし、海外旅行で使う簡単な英 語はそれほど問題ないという程度でしたが、「1時間」知らない人と英語で話すのはとても大変でした。でも本当に大変だったのは、生活と仕事が始まってか ら。
渡米3日目にはラボのミーティングに出ていましたが、とにかく全然聞き取れません。家では「電話をひく」とか「アパートのオフィスでレントの書類を書く」とかいろいろ用事がありましたが、ほんとに「しどろもどろ」。今から考えても、あの英語力でよく行ったなと思います。
で、結論を言いますと、私が日本で英会話教室に週に一回通ったり、独学で勉強してたことは、ほんと~に役に立たなかったということです。その理由 は、「絶対量」が足りなかったから。「継続は力なり」といいますが、英語に関しては細々とただ続けていても、だめです。あるとき、集中して、ある程度の時 間を英語の勉強に使う。あるいは、継続と言うならせめて一日3時間は英語に接する。毎日15分ずつラジオ放送を聴いているだけじゃあダメなんです。
私の周りには日本から留学してきている人がたくさんいました。英語が得意な人ばかりじゃありません。でも絶対量をこなした人は、ぐんぐん力が伸びて いました。私はと言うと、今だって流暢になんかしゃべれません。こんな私でも何とか英語を使ってアメリカで仕事をすることができたのですから、英語の習得 に遅すぎるということはありません。でも、もし私が高校生のとき、あるいは大学生のときにもっと一定量の英語をこなしていたら、と思います。若い時代は自 分の力を伸ばすときですね。
ところで、何も英語圏で暮らさなくても英語は習得できるとよくあちこちに書いてあります。ホントにそうだなと思いますが、住んだからこそ理解できた こともたくさんあります。会話って英語力だけではないんですよね。アメリカ人の生活まるごとを知って初めて理解できることもあります。そういう意味で、短 期間でも「住む」ということで得られるものは大きいと、私は思っています。
(ロックフェラーセンターのクリスマスツリー)