大阪で免疫学会があり、参加してきました。大阪の国際会議場であったのですが、とにかく不便なところです。どこの駅も遠い。隣にロイヤルホテルがあります(写真)。私が発表したのは、フラボノイドの一種をマウスに投与すると、アレルギーなどに関与するサイトカインの発現を抑制するというものです。日本の免疫学会は非常に活気があり、ポスター発表の会場も満員。私のポスターもたくさんの人が見に来てくれて、質問もたくさん受けました。どのワークショップも立ち見が出るほどの盛況で、新しい情報満載だったし、とにかく楽しい二日間でした。
私がはじめて学会に参加したのは修士の2年の時です。畜産研究会で「早期妊娠因子」について発表しました。確か名古屋大学で行われたのですが、普通の教室で「スライド」を使って発表しました。スライドは自作の図を自分で撮影し、現像も反転も自分でやるのです。今のようにパワーポイントを使って発表するようになったのは最近のことで、以前は発表のずいぶん前から準備をしないと間に合いませんでした。せっかく作ったスライドでも、先生の前で「予演会」をするたびに「もっと図を大きくして」とか「ここはこう変えて」とすぐ修正が入るので、そのたびに撮影し直していたものです。
今はもうパワーポイントですから修正は楽々ですが、人の前で発表するには、十分な準備が必要なのはかわりありません。発表時間も限られています。私がアメリカにいたとき、隣のラボのプロフェッサーが、「研究の発表はセールスと一緒だよ。自分の実験結果を売り込むつもりで考えてごらん。まず最初に相手の興味をぐっとつかむ図を見せる。それがいかに魅力的なことなのかをしっかりトークでアピールするんだよ。」と言ってましたが、これは大事なことです。発表の準備をするときには、ぜひ思い出したい言葉です。
さて久しぶりの大阪で、昔いっしょに仕事をしていた人と会いました。学会出張は懐かしい人にも会える、楽しい時間です。研究内容のディスカッションもできました。さてこれからまたがんばらなくちゃね。