トラブルシューター

私の修理・製作体験記(茨城・県西おもちゃ病院・JA7FJP/1)

基準電圧を作る

2008-12-12 23:55:00 | 電子工作

デジタル電圧計をPICで作ろうとしているのだが、 実は、基準となる電圧を、測定出来る測定器を持っていない。

デジタルテスターKITやデジタルパネルメーター(秋月製)を持っているのだが、ともに電圧調整用の半固定抵抗が付いているので、基準電圧源が無いことには当てにならない。

身近に、基準となる電圧源が有るのだろうか?古くはボルタの電池とか記憶には有るのだが手軽に入手出来るものでは無い。

では、市販の電池はどうだろうか?希薄な知識ではあるが銀電池が安定していると言うのが頭の隅にあり、測定して見た。SR44の標準電圧は公称1.55Vであるが、実測1.59V有った。

と言う事で、身近に有る電圧で、安定した電圧を発生するものは無いということになった。

結果、基準電圧を発生する回路を作ろうということにした。そうなると、基準電圧を測定出来る測定器が必要なのだが

私の勤務する会社で、唯一の電子測定器であるHIOKI製デジタルテスター(私の入社する以前から有った、結構古い物で、以前、このブログでも紹介したが、ファンクションスイッチを修理した物である)を借用して、これを基準(これも疑わしいが)とすることにした。

基準であることは、後日(12/13のおもちゃ病院で一緒のドクターが所持しているデジタルテスターでも同じ値を表示したで)裏付けられた。

回路は一般的なシャントレギュレータ(TL431、秋月で10個100円)を定電流駆動(10mAの定電流ダイオードを使用)して、その電圧を把握しておこうというものだ。

「TL431.pdf」をダウンロード

TL431CはVrefがTYP2.495V(MIN2.44V~MAX2.55V)である。

一般的なデジタルテスターでは、入力電圧2V以上だと小数点以下2桁までしか表示出来無い(2V未満だと3桁表示する)ので、抵抗(テスターの内部抵抗が影響しない様に1kΩ2本)で2分割することにした。

基準テスターの測定で1.246Vだった。

Img_5227Img_5226Img_5224入力電圧による変動を確認(先日紹介した低電圧から可変スイッチング電源使用等)してみたが、3.5V~24V(これ以上の発生電圧源が無いので)で、出力電圧の変動が無く、基準電圧とするには問題無い様なので、8.4V充電池を使うことで作って見た。

例によってものぐさな空中配線である。

これに合わせ、前述のKITのデジタルテスターとパネルメータの電圧表示調整を行う。

これを使うことにより、基準電圧計が無くても1.246V(本機の場合)を基準とした調整が出来ることを確認出来た。

コメント
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